一昨年の夏、55年体制以降初めて単独政党による政権交代を果たした時には、誰がこんな状況になると予想したでしょうか。
余程のことがなければ、参院選に負けることはなく、衆参で安定多数を獲得し、淀んだ政治を改革してくれることを誰もが望んでいたと思いますが、実態はどうかと言えば、米軍基地問題を発端として、余程のことばかりを連発し、自ら自壊し、ここに至っています。
自民党をはじめとする野党は、自分たちが野党に落ちたことの総括もなく、ここぞとばかりに政局の波に乗り、解散以外には目がいかない状況です。一方の民主党は、政策とはまったく関係のない小沢問題で、得意の内輪もめに終始し、遂に分裂騒ぎになるは、身内からも菅降ろしが出てくるなど、もう誰も収拾が付かない状況になっています。ここはエジプトかと見紛うばかりの光景です。
予算案は、参院で否決されたら衆院で2/3で再可決しなければ通りませんが、その2/3が確保出来ておらず、さらに反主流派が反旗を翻しています。また、野党自民党は、国民生活に直結する予算案なのだから協力しろとの民主党に対して反発し、解散に追い込もうと躍起になっています。
一体、政治家と呼ばれる馬鹿者たちは、日本をどうするつもりなのでしょうか。もう日本沈没への道が「どうにも止まらない」という感じです。民主党も民主党ですが、自民党も自民党です。あれだけ激しいマイナス票を食らったことの総括もなく、民主党のエラーでチャンスが転がり込んだものだから、国民などそっちのけで、なりふり構わず与党攻撃に走っています。
解散総選挙になったところで、入れる党もありませんし、日本がよくなる期待もありません。政局ではなく、本当に日本のことを考える人たちで、党派を超えて、何か突破口を開いてくれないでしょうか。