ひげ爺のお産・子育てご意見番

子どもは育つ力を持って生まれてきますが
親に子育てする力が減っています。
親育て支援の中で感じたことを書いています。

知っていますか産科医療補償制度

2008年10月06日 | インポート
来年1月から出産一時金が三十五万円から三十八万に三万円増える?
そのような新聞報道を目にされたことはありませんか。

その三万円は、皆さんの懐に入るのではなく、医療機関を通して、保険会社に入金されます。
産科医療補償制度といって三万円の保険料で、脳性麻痺になった場合に三万円の保険金が20年に渡って分割で支払われるというシステムです。

お産1回あたり、掛け金は三万円にもなりますが、これは、この制度に加入している病院が、日本医療機能評価機構という組織を通して民間の保険会社に支払うことになります。
分娩手当金の増額で原資を得ることで、発足します。産婦個人ではなく分娩施設が保険加入当事者となります。
従って、施設から民間の保険会社に振込をされます。

病院は分娩費に三万円上乗せし、本人に請求することになります。
1月から出産一時金が三十五万から三十八万に三万円増えるという仕組なのです。

三万円の入院料を増額することが出来ない施設は、自腹をきることになり経営を圧迫することになり、廃業にもつながるのではないでしょうか?
様々な物価や公共料金が値上がりする中での施設側の自己負担は、厳しいのではないでしょうか。

妊婦さんへの説明については、登録施設は妊婦さんからサインを求めるということです、当事者である妊婦への説明は旨く出来るのでしょうか?

 妊産婦向けの小さなパンフレットには「お産の現場では、赤ちゃんが健康で、元気に生まれてくるために、医師や助産師などがたいへんな努力をしていますが、それでも予期せぬできごとが起こってしまうことがあります。
「産科医療報償制度」はお産をしたときに何らかの理由で障害を抱えた赤ちゃんとその御家族のことを考えた補償制度です。」とうたっています。
しかし、この文章だけを読むと全ての事が補償されるように読みとれます。
Q,、補償対象は?
 原則的には体重が2000グラム以上、かつ、妊娠33週以上のお産で重度の脳性麻痺となった赤ちゃんが対象となります。
Q、補償内容は?
 看護・介護のために、600万円が準備一時金として、その他に総額2400万円が補償分割金として20年間にわたり支払われます。

とあります。
脳性麻痺で生まれた赤ちゃんだけが対象の保険です。


産婦個人を加入対象にすると、補償が狭いので加入者が少なくなると言うことで「施設」を対象にしたことは明白です。

だれでも、狭い補償よりも「三万円」の現金を貰う方がいいという人が多いのではないでしょうか?

「この制度に加入している病院」ということは、登録していない病院もあるということです
地域によっては、今朝の報道ですとこの制度への登録率は70%のところもあれば100%のところもあると報じられています。


この制度は、旨く運用されていくのでしょうか。

脳性麻痺だけではなく、出産時のトラブルに対処する補償制度が必要なのではないかと思います。

誰でもが安心してお産に臨めるようになることが出来るように願っています。
先行きを見守りたいと思います。

Img_0092

チラシです。大きさ10.5センチ×14.8センチの大きさです。
「大切な子どもを守るために」とのタイトルです。
「産科医療補償制度」のお知らせ とあります。是非お読みください。


コメント
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