後白河天皇の笹子内親王ゆかりの寺「高石山法雲寺」

川崎市麻生区高石に開創当時は真言宗高野山の直末寺院で、後に曹洞宗に改宗再興の「高石山法雲寺」は鎮座している。寺伝では平安時代の朝廷(後白河天皇)の第三皇女である「笹子内親王」(笹子姫)が平家の抑圧から逃れるために従者と共にここ麻生区に流れ着き高石村を開いたとされる。後白河天皇は姫の安泰を祈願して阿弥陀如来坐像を授け安置する堂宇が現在の「法雲寺」である。本尊は阿弥陀如来坐像。この像は数少ない平安仏として重要文財財、市の重要歴史記念物(昭和50年)に指定されている。当寺は124号線の西生田小学校を左折、細山交番前から千代が丘に至る道路のほぼ中ほど右側に小丘には「香林禅寺」、道路の反対側の閑静な住宅街の一画に「潮音寺」と「法雲寺」が鎮座している。薬医門形式の「山門」を抜けると正面に「延命地蔵尊」、右に石仏像、絵が描かれた石版の参道を進むと正面に入り母屋づくりの「本堂」、右に「庫裏」がある。本堂右手には「観音霊場」(七体観音像)が祀られている。(2109)