中国人の理念道具主義は、彼らのビジネス流儀を理解する鍵でもあります。
中国人とは、気質上どうしても肌合いが会わない、という日本人はたくさんいるようです。ビジネスマンにも多いです。商売上ではつきあうけれど、あのむき出しの現実主義・ゼニゲバぶりには人間的にはつきあいきれない~~こう感じている。
でも、理念道具主義ではごく自然にそうなるんですね。
人間誰でもゼニ金は欲しい。社会経済的利得は欲しい。それは日本人でも同じです。でも、それを求める行動をむき出しにせず、それに潤いのカバーをかけてくれるものがある。それが、もうちょっと理想主義的な、人道経営とか言ったようなロマンチックな理念なんですね。
ところが中国人には、そんなものは道具だという意識が日本人より遙かに強いんですね。もちろん「先義後利」(先に、人のためとかの正しきことをしていれば、後に利益は入ってくるものだ)とか言った儒教的な理念はありますよ。だが、それも道具です。だから、ビジネスでも現実的な物質追求が日本人よりよりむき出しになりやすい。
こういう風に理解してあげたら、彼らへの嫌悪感は多少とも軽減するんではないでしょうかね。理解は精神的苦痛を和らげる妙薬になりますから・・・。
(続きます)