鹿島春平太チャーチ

「唯一の真の神である創造主と御子イエスキリスト」この言葉を“知っていれば”「天国での永生」は保証です。

「聖書」という書物の特性 2: 創造神という神イメージ

2022年09月14日 | 永続確信のための聖書解読

 

<在物神イメージ一色の中で>
 
 
・在物神のみという人類史の中で、紀元前1500年頃、驚くべき事件が起きました。
 
・モーセという、霊感に卓越した一人の人物に、「オレは万物の創造神だ」と自称する存在から、幻と言葉でメッセージが与えられはじめたのです。
 
・この自称創造神は、与えたメッセージを書きのこせ、とモーセに命じました。
 
・メッセージは、この世が始まってからモーセの時代までの歴史を中心に、様々な事柄を語っていました。
 
 
 
<超霊感者、受信内容を書き遺す>
 
 ・モーセはそれを、創造神からの幻と「信じて」、文字に書き残しました。
 
 ・彼が属したイスラエル民族の人々もまた、その記録を創造神からのものと「信じて」、保存しました。
 
 ・彼が書き残した書物は、現在の「旧約聖書」の最初の五巻に納められています。
 
 ・これらは「モーセ五書」といわれています。
 
 
<預言者>
 
・こういう話を聞くと、「そんなものはモーセが考えて書いたもの」だと思うのが常識です。
 
・ところが、モーセのような超霊感者は、彼の後にもイスラエル民族の中に、1100年間にわたって周期的に出現しました。
 
・平均すると、50年に一人くらいです。
 
・超霊感者たちはモーセも含めて、「預言者(よげんしゃ)」とも呼ばれるようになります。
 
・自称創造神からのメッセージを受信して「預」かり、「言」葉で保存する「者」という意味です。
 
 
 
<言葉による理念が先>
 
・「誰かが考えたのか」、「創造神自身の言葉か」は、はどうであれ、この創造神という神イメージは、在物神の神イメージと対照的な面を持っています。
 
・この神イメージは、在物神のように、人の心情に「自然発生しない」のです。
 
・それは、モーセに与えられたように、外から言葉で与えられて、初めて心に存在するようになります。
 
+++
 
・「万物の創造神」という神イメージは、「オレは自分以外の全てのものを創造した存在」という理念、概念を最初から持っているのです。
 
・「創造した神」という理念を聞くと、人の心には、初めてそのイメージが形成されます。
 
・「理念・言葉が先」「イメージ・感慨が後」・・・これが創造神という神概念の特徴です。
 
 
・だから、モーセが聞いて伝える前には、創造神の理念は、人類の意識の中にはありませんでした。
 
・いまでもその理念は言葉で「伝えられる分だけ」、人類世界に広がってきています。
 
 
 
<理念は展開する・・神学の形成>
 
 
・理念は理屈・理論もっています。するとそれを踏まえて人間は考えますから、また理屈・理論が展開します。
 
・たとえば、万物を創造したのなら、その神は無限に大きいのではないか、と人間は考える。
 
・もし空間的に有限ならば、その外側のモノは「オレが創った」とは言いがたいだろうから、・・・とかの理屈を人は考えるわけです。
 
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・こうして、創造神は「空間的無限者」という性格(属性)をもっている、と言う理論が新しくできます。
 
・以後、そこからまた、次のような理論も展開するでしょう。
 
・「だったら、時間的にも永遠の過去から永遠に未来にわたって存在する」・・・そういう時間的無限者でもあるはずだ、という具合に。
 
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・言葉は後の預言者にも、また新しく与えられます。
 
・創造神は、天使という霊的存在を創っている、といった具合に。
 
・また、創造神は律法(りっぽう)という命令(戒め)をモーセに与え、イスラエル民族に伝えさせた・・・といった具合に。
 
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・それらの間の関係、もまた、筋道だって考えられるでしょう。
 
・こういう理屈の探求を「神学」活動といいます。
 
・「神学」は英語の「セオロジー(theology)の邦訳です。
 
・創造神の神イメージからは、神学という知的・精神作業が展開するわけです。
 
 
+++
 
・創造神の神イメージから展開する筋道、論理を探求する作業は、学問として大学でなされたりもします。
 
・探求の方法や結果が、学生に教えたりもされます。
 
・これが「神学部」です。
 
・日本にも、新学部のある大学が沢山あります。
 
・同志社大学、関西学院、西南学院などはその例です。
 
 
(続きます)
 
 
コメント (1)
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