筆者の病室は、入院棟の四階にありました。
フロアーの一角にはロビーがあって、そこには天理教の教義が書かれた本も置いてありました。
それらの本によれば、教義は、聖書読みの筆者には驚くべきものでした。
簡明に表現されたそれの内容を箇条書きで書けば、次のようなものです~。
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1.この世界のすべては、創造神によってつくられている。
2.特に、人間は自分の子としてつくられている。
3.創造神は人間にとっては「親」であり、親神様である。
4.親神は、人間の親が子を慈しむように、すべての人を慈しんでおられる。
5.そのことを悟ると、人の心は不思議に「勇んで」くる(活性化する)。
6.すると、通常は「陰」であった気持ちが、「陽」に変わる。
何をしていても、どんな境遇になっても「陽気」になる。
7.すると、病も去り、すべてが好転する。
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以上が中心教義ですが、続きもありました~。
8.「陽気暮らし」こそが、親神様が、人間に望んでおられる生き様である。
9.これが得られると、人間には、「人を助けたい」という心が湧き上がり、
助けるのが「喜び」となる。
10.これらが親神を悟ると、自然に実現する。
~これらが、教祖(しんとは「おやさま」と読んでいる)、中山みきに与えられた、神からの啓示でした。
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詳しくは後述しますが、これらは聖書(福音)の奥義を、ずばり、直言しているものです。
1.の「この世界のすべては、創造神によってつくられている」は、
「まことの神は唯一で、万物を創造された創造神である」という聖書の奥義と同じです。
人類は神という概念を、「見えない、力ある方」といったように漠然としか抱いてこなかった。
だが今から3500年前の紀元前150年頃、モーセに現れた神は自分を
「万物を作った創造神であり唯一のまことの神である」と啓示しました。
これが旧約聖書に記されています。
宗教は何らかの形で神を語りますが、この創造神の概念を示すものは、聖書を教典とするもの以外にはなかった。
それが日本の幕末にできた天理教の教義には、そのものずばりででていたのです。
(続きます)
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