竹橋の近代美術館。アレ・ブレ・ボケのコンポラ写真。ことばの世界から写真の世界に入った人。いちどは昏倒して記憶を失い、最後はデジタルでただ撮るだけだった人。晩年の奇妙さにはひっかかるものがあったけれど、なにかこちらの精神を揺らすようなものはいちども感じたことがない。
そして今日も感じるものは皆無だった(それなら行かなければいいようなものだけれど)。そりゃことばで自らアイデンティティをあやういものにし、身体を張って「生きる」ということを表現の相にまで強引にもってくるなら、いま見ても迫りくるものはあるだろうよ、なんて思う程度。けれども、それは安っぽい物語にしかならない。
大竹昭子さんの随想録『私、写真を放棄することは、全く不可能です』がおもしろい。「病後の彼は損壊してなお残った脳細胞をフル稼働させて現実に対処する状態だったのではないだろうか」と。その生のありようを含めて写真表現なのだと言われると、やはり違和感を拭い切れない。
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