ひぐらしが皆編で「可能性の消費」という方向性を示したのを考えれば、Fateファンディスクと近い時期の発売でテーマも共通しているのは興味深い。もっとも、製作の構想という段階で考えれば、暗示ではあっても暇編のTIPSに「予定調和に飽いている」といった表現が出てきており、早い段階からひぐらしに「可能性の消費」という概念が存在していたことは疑いない。またひぐらしほど明確ではないが、Fateも制作期間の長さ . . . 本文を読む
※過去ログ「ひぐらし:神の視点への道程」を先に読むのをお薦めする。以下の文は再編集予定
ひぐらしとFateファンディスクは「可能性の消費」という点で共通している。ループと可能性については田中ロミオの某ゲームでも言及されてはいるが、そこに「消費」という概念が持ち込まれている点で新しい。もっとも、その目指すところは大きく異なっており、前者はハッピーエンドの模索している . . . 本文を読む
最後の可能性は、北条家に金を渡していたとされる政府との交渉中に死んだ、というもの。もっとも、この期に及んで大した伏線もなく国家関連の新勢力・新事実を出すのはひんしゅくを買うだけだから、まあこのパターンはないと踏んでいる。なおこの場合、ダム計画頓挫の一年目ということもあり、その事後処理のための交渉だった可能性が極めて高い。生活保障などに関する話の折り合いが付かず、北条側が賄賂の事実をバラすとか何とか . . . 本文を読む
次は、沙都子をモルモットとして提供するか否かという交渉だった可能性。皆編の梨花の述懐からするとこれが一番ありえる。またこの場合、多額の遺産は全てダム関連のものになる(交渉が決裂した死人にわざわざ与える金はない)。とすれば、ダム推進派の北条家に対し、立場的に「ダム反対派」の鷹野たちが政治的な取り引きをしようとした可能性もある(沙都子とどちらにプライオリティがあったか不明だが、皆編の梨花発言を重視する . . . 本文を読む
犯人などの推理に時間をかけてしまったが、理由のほうを考えてみよう。沙都子父母の死は、何かしらの交渉の場で起きた「不幸な事故」であったと推測される。ではその内容はどんなものだったのだろうか?北条家の遺産・通帳を推測の材料にして考えると、可能性は三つある。まず第一の可能性。北条家は事件前から沙都子の実験を通して入江機関から金をもらっており、事件はその条件変更等の交渉中に起こった(祟編橋の上での沙都子の . . . 本文を読む
ここで小休止。鬼編プレイ当時、中学生(この年齢を考慮に入れない圭一批判がいかに多かったことか!)とは思えない圭一の戦い方・思考力に俺は感心したものだった。そしてそれゆえに、レナ頭の切れがクローズアップされ、圭一はむしろ(事件解決という観点では)振り回されるだけの立場にいたことが意外に思えたのだった。そこから当時の俺は、鬼編の圭一が「窮鼠猫を噛む」ような状態だと考え、綿編は相談する相手がいるゆえに開 . . . 本文を読む
そうすると、「山狗」などを使える立場にいる鷹野が父母殺しの最有力候補となる。入江に護衛が付いていた、という状況も想定できるのだが、現場の研究者がデリケートな交渉までやるのは少し奇妙に思える(たとえ彼が「極悪人」という煽り文句の対象になっているとしても、だ)。よって、どちらか片方は鷹野と護衛グループによって消されたと考えるのが妥当だろう(あるいはやや精度が落ちるが、富竹―鷹野という共犯の可能性も否定 . . . 本文を読む
皆編の祭具殿侵入した日のプレゼン後における富竹・入江・鷹野たちの会話を覚えているだろうか?沙都子や梨花の両親の話が出てくるにもかかわらず、そこでは連続殺人など全く関係ない、もしくは行われなかったかのように会話が進む。考えられるのは、(1)知っていて白々しい会話をしている。※しかし皆編が解答であるのを考えると、知っててわざと話さないのは描写の意味が無く奇妙。(2)共有の秘密ではない。即ち、その中の一 . . . 本文を読む