練馬区あたり、興味はあるが行ってないポイントが何ヵ所もある。自宅から行くのに微妙に時間がかかり気乗りしないためだ。今日は午後に保谷市で用があり、その行きしなに寄ることを思いついた。新宿西口の写真ギャラリーを見て、そのまま西口バス停から都02系統で会場近くへ。
降りたバス停からだと建物の裏側からアプローチすることになり、高揚感に欠ける。懐かしいスタイルのカンバンの背後に、古めかしい二階建てアパート(写真上)。ここは当時のまま保存されているわけではなく、場所も当時とは少し離れた場所に新築したもの。とは言え建物内外には念入りなエイジングが施され、なかなかの時代感を演出している。漫画家たちが入居したのは二階ばかり、ギシギシ音のする(そのように造られた)階段を上がるとまず炊事場(写真下)と便所があり、当然ながら置かれている器具も古いもの。よく見つけてきたものだ。部屋は入居した漫画家の作品紹介や机の再現などあり興味深い。
階下には作品である漫画本の陳列や、存命の作家への思い出インタビュー映像。特別展示として親友だった石ノ森章太郎と赤塚不二夫の交遊録展をやっていた。
トキワ荘に入居していた作家の多くは作品に親しんだ方々だが、今後は彼らを直接知らない世代ばかりになる。僅かに「ドラえもん」くらいか。そうなれば訪問者数も減ってゆくことが予想される。本館はどう対処してゆくのだろうか、気になった。