飯能と言う町は、心理的距離の遠い町。どうも西武線方面はですね…そんな所へ高速バスが走り、しかも専用ラッピング車と言うだけで乗りたくなってしまい出かけた。他にも行きたいところがあって泊まり、初日はテーマパークで二日目はアニメの聖地巡礼のプラン。バスが運行される、週末でのお出かけとなった。
(1)ムーミンパーク(写真上2枚)
東京駅八重洲口からJRバス関東のスペシャル仕様車で。と言っても外側がラッピングしてあるだけで、別に中身は普通の横4席車なのよね…東京駅八重洲口を出発し宝町ランプから首都高に入り、5号線で美女木から外環道そして関越道、鶴ヶ島で圏央道と走って狭山日高インターで一般道へ。祝日のため予想通り渋滞し、30分遅れで到着。ちなみに車内はほぼ女性客かカップルだった。ずっとムーミンのアニメを放映していたのが、ラッピング外装と合わせてスペシャルな部分。ヘッドカバーとかの内装は通常仕様のままなのは残念だった。
ムーミンって故郷のフィンランドと日本でのみ人気キャラクタな気がする。いやむしろ、本国より日本の方が人気かも?オリジナルはもっとぼてーっとしていて、ストーリーももう少し奇談的おどろおどろしい部分があるのだとか。それがファンシー(死語)なテーマパークですよ。せっかく来たので入場してみた。高い。
パークはよく景観から人工物を廃したなという感じで、なかなか良い雰囲気。人造ではあるが宮沢湖と、武蔵丘ゴルフコースに挟まれたエリアなんだけど狭苦しさは感じない。有料のアトラクションは無視したが、無料で入れるエリアでムーミンの世界観や自分の知らない数々の登場人物が解説され、なかなか興味深かった。特筆すべきは物販の多さ。売店、カフェ、スナックなど多種多様。スタッフも多くてちょっと採算が心配になったほどだった。
思いのほか楽しんで退場したら、路線バスで飯能駅へ。東飯能駅ゆきは運休を継続中。こちらのバスも一部車両には、JR関東車と同じラッピングが施されている。
(2)巾着田(写真下左)
飯能と言えばアニメ「ヤマノススメ」の聖地。作品中にも出てくる巾着田は、曼殊沙華(彼岸花)の花畑で有名。ちょうど開花の時期でお祭りも開かれているため、飯能駅からの路線バスに揺られて行った。
到着するとすでに多くの人が訪れており、人気ぶりに驚かされた。だが歩き出してみると人気のほどにも納得、まだ盛りではないとは言え、これほど多くの花が咲いているとは。いや、参りました。ちなみにここは日高市で、市の花は少し前に曼殊沙華に変更された。文句ないでしょう。
広場にはキッチンカーや地元商店の出店などもあって賑やかだった。
(3)日高市高麗郷民俗資料館
巾着田の近くにある、かつての公民館の建物を利用した資料館。農具を中心とした実物展示のほか、昔の地場産業(特に農業)について生産工程まで詳しく解説しており、見応えがあった。
(4)天覧山(写真下右)
「ヤマノススメ」の中で何度も登場する、ある意味で物語の原点とも言えるのがここ。巾着田から飯能駅へ戻るバスを途中下車することでアクセス容易。ルートは幾つかあり、往復で異なるルートを選んだ。上ったのは、木の土止めが延々と続く階段。頂上からは富士山、丹沢諸峰、都心、スカイツリーなどを望め暑いが気持ち良い。ライトがあれば夜に登っても綺麗かもしれない。
(5)飯能市立博物館
建物の大きさの割に展示は多くない印象を受けたが、飯能の町が歴史上どういう役割を果たし発展してきたかという部分の解説が詳しく勉強になった。
これまで通り過ぎるばかりだった飯能と日高を知ることができた、良い週末だった。