山頂に近い草付きの場所で多くを見かけましたが、沢筋にも点在しています。花はなかなか大型で見ごたえがあります。ナンブアザミのように沢山の頭花を一気に咲かせるということは少なく、順に咲かせますから1~2個の頭花が開花します。下向きに咲かせるというのもこのアザミの特徴としていわれますね。草丈は風が強いせいか高くはなく数十cm範囲の個体がほとんどです。何と言っても、このアザミは棘が気になること。まさに「鬼」です。結構痛い。他の花を撮影しようと草むらに踏み込もうものなら鋭い棘でズボンに突き刺さります。
6-7cmはある頭花。中に持つすべての管状花が咲き終わったのでしょう(舌状花はありません)。役割り終えすぼみ始めました。出番を待つ次の頭花が開花を始めてきました。
オニアザミとの最初の出会いは浅草岳。山頂直下に広がる草付きの一角にこのアザミがあって、当時(もう数十年も前のこと)は頭を悩ませられた一つでしたね。その後1000m以上の高所にこのとげとげが生育していることを知り山地性の種であると認識しました。それにしてもアザミの仲間は難しいグループです。いまだにわからないことが沢山あります。
オニアザミとの最初の出会いは浅草岳。山頂直下に広がる草付きの一角にこのアザミがあって、当時(もう数十年も前のこと)は頭を悩ませられた一つでしたね。その後1000m以上の高所にこのとげとげが生育していることを知り山地性の種であると認識しました。それにしてもアザミの仲間は難しいグループです。いまだにわからないことが沢山あります。
久しぶりの出会いでした。越後では亜高山帯近辺に来ると水はけのいい尾根筋に見られる花です。夏に赤紫色の花をつけ喘ぎながら登ってくる登山道脇にたくさんあると本当に励まされます。決して大きな花ではないですが、深い山に来たということを知らせてくれる種の一つですね。結構岩場などが好きで、だいたいこのような場所は展望が良く休憩したくなるところですから、荷を下ろして足元にあるミヤママコナを観察することになります。
ゴマノハグサ科。半寄生植物だそうで栽培は難しいだろうと思います。花には下唇に黄色い斑点がみられます。横から見ると何やら動物が歯をむき出して襲いかかるような形をしています。開口部に比べかなり細長い花形をしていますから最奥の蜜腺部分に口吻を入れられるのはどんな昆虫なのでしょうか。開口部よりかなり小型のハナアブの飛来がありました。あまり受粉には貢献しそうもない昆虫なのですが・・・。
今日から師走。ブログのタイムリーな話題も乏しくなってきましたから、今月はこの夏に調査に行った鳥甲山の植物を思い出しながら載せることにします。ときどきは違う話題も入るかもしれませんが、ここで出会った様々な草木を紹介しましょう。
鳥甲(とりかぶと)山は長野県下水内郡栄村にある山で標高は2037m。東側は切り立ったガレで遅くまで雪渓が残る場所もあります。西側は自分の目では確認していませんが東側に比べれば比較的緩斜面が続くのだそうです。長野県と新潟県の県境に秋山郷がありますがこの屋敷というところから登山道(縦走路)ができていて、ここを約8時間をかけての踏破でした。
写真は屋敷から切明側の登り口の間にある白ぐれ沢から見た鳥甲山です。山頂部は雲で隠れていますが、稜線から崩れ落ちているいくつかの沢が確認できます。この下には8月でも消えない雪渓があって、この周辺も翌日調査に入った場所です。
鳥甲(とりかぶと)山は長野県下水内郡栄村にある山で標高は2037m。東側は切り立ったガレで遅くまで雪渓が残る場所もあります。西側は自分の目では確認していませんが東側に比べれば比較的緩斜面が続くのだそうです。長野県と新潟県の県境に秋山郷がありますがこの屋敷というところから登山道(縦走路)ができていて、ここを約8時間をかけての踏破でした。
写真は屋敷から切明側の登り口の間にある白ぐれ沢から見た鳥甲山です。山頂部は雲で隠れていますが、稜線から崩れ落ちているいくつかの沢が確認できます。この下には8月でも消えない雪渓があって、この周辺も翌日調査に入った場所です。
山の険しさを紹介するのに稜線のくさり場の写真を載せました。切明側の登りに出てきます。このような危険個所はそれほど多いわけではありませんが両側が何もないナタの刃のような場所もあっていざりながら進みました。この日の山頂部はあまり展望が良いとはいえず、草木が茂り背伸びをしてようやく遠くの峰々を確認できる状態です。下りの屋敷口登山道の傾斜もなかなか厳しく一気に下りるというもの。じぐざくでもなければ平坦な部分がある訳でもなく、要するにまっすぐ急傾斜を降りるという感じです。
くだりの最中にわずかに山頂の写真を撮ることができました。左側が新潟県側(中津川渓谷)で登山口の秋山郷の屋敷があります。こちら側がくずれていて、反対側はほとんど崩れていません。実は同じような地形が新潟県と福島県の県境にそびえる浅草岳の脇にある鬼ケ面岳でもみられます。その他いくつも同様の地形があるのですが、決まって東側が急峻で崩れていて西側が緩い斜面で灌木などが茂っています。谷川岳一ノ倉沢あたりの地形も同じようなことがいえると思います。新潟の山はなぜこのような地形ができるのか?
同行したKさんの意見と同じで、雪庇の作用だろうと考えています。西から吹き付ける吹雪のために東側に大きくせり出す雪の崩落が山肌を削り独特な地形を作っているのではないかと。そう考えると越後の山の特徴の一つが見えてきます。
同行したKさんの意見と同じで、雪庇の作用だろうと考えています。西から吹き付ける吹雪のために東側に大きくせり出す雪の崩落が山肌を削り独特な地形を作っているのではないかと。そう考えると越後の山の特徴の一つが見えてきます。