山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

カマキリか鷹か

2020-07-21 21:21:55 | 自動車・エンブレム

 久しぶりに都会に買い物に行く。その駐車場にスポーツカーが颯爽と鎮座していた。赤とグレーのツートンカラーで二人乗りのオープンカーでもある。正面には「MR-S」のロゴが見えた。そういえば以前のブログでトヨタの「MR2」を取り上げたことがある(2019.9.12blog)。「MR-S」は「MR2」の後継者だった。[S]は、[Sports open car]の略。エンブレムは同じだった。

                   

 重いエンジンを車の真ん中へセット(MIDSHIP)することでスポーツカーらしい運動性能を高めている。1999年に登場したが2007年に販売終了。エンブレムは当初カマキリみたいと揶揄されたが、「R」が鷹の横顔にしているのが評価されている。冠の「M」も斬新だ。動物のエンブレムは外国には多いが日本ではなかなか長続きしない。したがって、このエンブレムも同じ運命をたどり、出会うのがなかなか難しくなっている。絶滅危惧種になっているエンブレムということだ。

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どっちが頭なの!?

2020-07-20 21:38:49 | 生き物

 和宮様がまたもや不思議な生き物を発見した。さっそく現場の畑に急行。ブルーベリーが近くにあるアケビにそれはいた。なんともそれはグロテスクな容姿をしていた。体の一部に目玉模様があってそれがこっちを睨んでいるようにさえ見えた。頭がどこにあるかわからない。正体は、小学館の『イモムシとケムシ図鑑』を見たらすぐに出ていた。「アケビコノハ」(ヤガ科)という蛾の幼虫だった。

   

 青い星と黄色い斑紋に一対の目玉が印象的だ。鳥や敵を欺く目玉模様が大きい。頭を内側に曲げることで目玉を見せつけていたのはオイラを威嚇していたのに違いない。最初は後ろ脚のほうを頭だと思っていた。こうして相手を攪乱させるのがうまいことで生き延びてきたのだ。よく見たら、コミカルで愛すべきエンタイテーナーに違いない。

   (画像は、三重県総合博物館から)

 成虫の前翅はまさに枯葉そっくり。後翅は眼玉模様。体のすべてが擬態の産物だ。しかし、幼虫はアケビを食べるが、成虫は果実を吸汁する害虫だ。ひょっとすると、隣のブルーベリーを狙って産み落とされたのだろうか。捕殺処分にするかどうか迷ったが、当局には内緒にこの擬態の名手をこのままにしておくことにする。成虫を是非見たいからね。

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「い」の一番はこれかー!!

2020-07-19 22:34:26 | できごと・事件

 落花生の黒マルチをはがして一安心していた。そこへ、畑の奥から隣人が来たのでおしゃべりしていたら、なんとその近くの畝はなんじゃもんじゃの畑に変身していた。ガーン、豪雨災害にあったような始末だった。いの一番の「い」は、「いろは」の一番だが、これは間違いなく「猪」の一番だった。オクラを植え付けた畝は全滅。ピーマン・甘長トウガラシ・パプリカ・シシトウの畝は根こそぎ倒されていた。

            

 もっと早く気が付けば、植え直してダメージを最小限にできたものの、たまたまきょうは暑いくらい天気が良かったのだ。だから、すべての苗が極限の際にいた。支柱ごと数メートル移動して倒されたものもある。折られた枝や泥まみれの葉も処分する。そうして、なんとか植え直してはみたもののこれからちゃんと生育するのだろうか。そんなことを考えながら支柱を打ち込んだり誘引したり応急処置を暗くなるまで行う。

         

 キュウリは「漁夫の利」のカラスの仕業のようにも思えるが、あまりにきれいに食べていたので感心する。まもなくイノシシが来るとは最近の兆候から覚悟をしていたものの、そこに来てしまったかと現実を直視できない。予想では、トウモロコシやサツマイモの畝を想定していたのだ。それで、あわてて枝豆をすべて収穫する。夕飯は枝豆となった。いの一番に畝に侵入したのは、「猪」の一番のことと心得たり。   

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白い糸と赤い窓と

2020-07-18 22:19:49 | 生き物

 トマトハウスの侵入を阻止するためのネットに「アブラゼミ」の抜け殻が残っていた。「このへんでアブラゼミが育ったんだなー」とカメラを向ける。白い糸が見えた。これは呼吸をするための「気門」で、頭から尻まで一対の管がある。地中で生きるにはこれが命綱となる。

                 

 羽化するときこの白い糸は、本体が落下するときの防止装置ともなる。成虫となった本人自らが脚でこの命綱を切っていよいよ新たな世界へのデビューとなる。人間でいえば赤ちゃんのへその緒に似ている。そうしていると、突然何者かがハウスの奥から飛び出してきた。デビューしたばかりの本人だった。

        

 バタバタ翅を動かしていたがまだ飛べないようだった。羽化して間もなかったのがわかる。羽化のシーンを見たかった。それでも、よく見ると、翅が見事なステンドグラスのようになっていた。色のグラデーションといい、丸い斑紋のデザインといい、血管のような「̪翅脈(シミャク)」の構成といい、これだけで立派なアート作品だった。生まれたての命の輝きがそこにあった。

                

 同じ日に、ホタルがよたよた飛んできて椅子の板に止まった。そういえば、昼間活動するホタルがときどきいたのを思い出す。表側の赤い斑紋から、能面に見られる「姥(ウバ)」をイメージした「オバボタル(姥蛍)」だった。

 幼虫は陸貝を食べるというから、最近見られなくなった石垣の貴重な陸貝が心配になった。幼虫は発光するが成虫は発光しない。また、赤い斑紋の上に透明なものが覆っていることから、「マド(窓)ボタル」とも言われている。ホタルと言えば、ゲンジホタルやヘイケホタルしか注目されないが、ときには昼行性のホタルにも目を向けてほしいものだ。

                 

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「クズ」は手ごわい

2020-07-17 21:37:51 | 出会い・近隣

 毎年、国道の法面の雑草を刈り取る作業を集落あげて取り組んでいる。しかし、急斜面での作業や夏の熱中症の問題もあるが、それ以上に集落の人手が減る一方のうえ、高齢化でこの作業がやりきれるかがいつも問題になってきている。その解決の一つとしてアジサイやレンギョウなどの植栽事業をしてその面積を小さくする戦略をオイラは提案したが現実は焼き石に水の状態だ。それでも、全体の五分の一くらいは花壇として確保できつつある。

 その花壇で大きく成長したレンギョウには「クズ」が上から襲いかかり、レンギョウがあることさえわからない。提案者の責任としてその「クズ」の除去にとりかかることになる。孤独な作業だが修行だと思ってひとり続ける。

  

 ところがなんと、植栽した花壇の下を誰かが草刈りしておいてくれていたではないか。これでずいぶんクズや雑草の除去作業もやり易いことこの上ない。最近は、こうした応援してくれる地元メンバーがいることが心強い。ほんとうはまめに草刈りや整枝をやればいいのだが、ついつい忙しさにまみれて後になってしまう。集落では生涯現役がふつうだから定年がない。つまり、老後の地域貢献という発想が生まれにくい。みんな自分の仕事に忙しいのだ。

    

 愚痴を言ってもしょうがない。自分なりにやれることをやる、というのがモットー。なんとかクズを除去し粗削りな整枝作業も終える。まわりの伸びた雑草も刈り込む。これだけでも3時間近くはかかっている。クズも直径3cmくらいの幹(こいつが元凶だった)を伐る。イノシシではないから根っこはとても手が出ない。「農薬を使おう」とまわりは言うが下側は田んぼなのでなんとか拒否を続けている。あとこのくらいのレンギョウが二つもある。粛々とやるのだが、集落としての草刈りは明日の予定。しかし、雨天の関係で後日に持ち越し。それまでにはクズと対峙することとなりそうだ。

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パワーショベルも顔負け

2020-07-16 21:23:57 | 生き物

 お茶の樹の植え込みの根元に穴を開けられていた。見事な穴の掘り方だ。このまま雨天が続いていくと、そばにある背の低い石垣が崩れてしまう恐れさえある。ぐーたら当局は「これは間違いなくイノシシの仕業だ」と人ごとのように断言する。

            

 幅は50cmはあるようだ。やおら、物差しを持ち出して穴の深さを測ってみる。ぐいっと穴に入っていく。人間でもこれだけ掘るのはけっこう汗だくになるはずだ。雨が降ったので掘り易かったのかもしれないが、これだけきれいに掘ったのはよほどうまいヤマノイモの芋でもあったのだろうか。

                   

 穴の深さは約40cmもあった。茶の樹の根っこもあったはずだが、いとも簡単に掘られたように見える。なんという「鼻」パワーシャベルだろうか。これで畑を直撃されたらひとたまりもない。当局は「とりあえず砂利を埋め込むよ」と言うがなかなかやってくれない。いつものことだから驚きはしないけど。

                   

 隣接する道路の脇にはミミズを探った形跡があちこちにあった。どうも、畑のサツマイモや落花生の生育をじっくり観察しているような気がする。今のところ、野菜の被害はないが、敵はちゃくちゃくと時期を待っているのだ。

              

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畏友、昇天す

2020-07-15 22:14:36 | 出会い・近隣

 わが畏友、セニョール氏が昨夜亡くなった。最後に会ったのは今年の2月13日、山猿さんらと一緒だった。二人は第4ステージの癌仲間だった。オイラはからくも第1ステージギリギリだった。三人の出会いは森林散策会のボランティア仲間だった。さらに、その散策会の参加者だったブラボーさんも癌仲間に加わって4人の患者会となった。退院間もない山猿さんの元気さにあおられて救われたこともあったが、セニョールさんの様子は歩くのがよたよたして、立っているのがやっとだったと思う。

     

 二日前の11日には、ハッサクを収穫させてもらった。そのとき、セニョール氏から自分はあと余命8カ月なのだということを告白された。そのことで頭がいっぱいになったようでオイラはハッサクの樹から落下してしまった。顔と腰を打撲して一瞬意識が途切れてしまったように思えた。セニョール氏はすぐさま近所の人を呼んでくれてオイラの容態を見てくれた。さいわい、歩けたし、車の運転もできたが顔面はお岩さん状態になり、腰は内出血で全面紫だった。

  

 そんなこともあったが、オイラ自身のがんセンターへの通院があったりして、その後、セニョール農園へ行きそびれてしまった。セニョール氏からの最後のメールになってしまったのが3月23日で、しっかりした内容だったので安心してしまった。

 オイラが中山間地へひとり不時着したとき、知り合いは一人もいなかった。そんなとき、ボランティアとのつながりがはじまり、先輩セニョール氏からの田舎暮らしの薫陶はおおいに励ましとなった。そのうえ、一緒に尾上邸での野外コンサートもやるようになった。

  

 またときどきセニョール農園にお邪魔して、たくさんの野菜の苗をいただいたり、果物の収穫をさせてもらったり、農的暮らしのすばらしさを直接うかがったり、オイラの暮しの刺激とヒントとを大いに与えてくれた。わが畑には「セニョール遺産」と呼んでいるが、いただいたコンニャク・キクイモ・ポポー・ブルーベリー・スモモなどが今も育っている。なかでも、ブルーベリーやコンニャクの占める面積は畑の4分の一は占めると思う。

  

 クリスチャンでもある氏は、「戦争になったらいちばん先にコロリとやられてしまう性格だからね」と言うくらい優しさにあふれている。本人は「おれは適応障害なんだよ」と漏らしたことがあったが、それはそうした優しさがなせるもの以外にはない。

 会うのが楽しみだった。会うとホッとできる瞬間だった。そのことで生きる勇気をいただいた。だから、お互いの住んでいる距離は車で1時間40分くらいかかったが、いつでも心の支えとなっていた。だから、知らない土地に住んでいても孤立も孤独も感じないで済んだ。もう一歩、お返しをしたかったところが悔やまれる。畑にセニョール遺産があるからいつも一緒にいられるよ。オイラもそのうちそこへ行くから席を開けといてねー。合掌。

 

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久しぶりにフキバッタ発見

2020-07-14 22:51:43 | 生き物

 わが畑が荒野だったころにはよく見かけた「フキバッタ」を久しぶりに発見。翅が退化しているので近づいても飛んで逃げることはなかった。後足のももが一本取れていたのでじっとしていたのかもしれない。ふつうは緑色が基調だが本個体は茶色だった。フキバッタがなぜ翅を退化したのかいくつか調べたが、その理由の説明がほとんどなかった。まだ研究が進んでいないようだ。予算が経済効率ばかりが優先されているからだろうか。

            

 ふつうのバッタ類は、イネ科などの単子葉植物を食べるが、フキバッタはフキやクズなどの双子葉植物を食草とする。生き残り戦略をそうすることで飛んでいく必要がなくなったので翅が退化したのかもしれない。また、翅を退化したことで移動範囲が狭くなり、地域固有種が分化していくことになる。しかし、地域開発の進行によりそれぞれ絶滅の運命にあったため、その存在が自然環境の指標ともなっている。

                

 そのすぐ近くに、「イチモンジチョウ」(タテハチョウ科)が休んでいた。雨は霧雨だったせいか翅を広げて守備範囲を主張しているようだ。そういえば、よく飛来する「ミスジチョウ」も同じ所ばかりを飛んでいるのも縄張りを主張するためであったかと納得する。後翅の白紋は滲んでいるのも特徴だ。

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突然、テレビが消えた

2020-07-13 20:33:58 | できごと・事件

 お昼ごろ、テレビがプツンと消えた。数年に1回あるかないか、中山間地で時々起こる現象だ。近所に確認すると、柿の古木が雨のせいだろうか倒れてしまってテレビケーブルにひっかかったらしい。山主はすぐさまチェンソーで古木を切断。いかにも山間部の強みの作業だ。ケーブルに倒れた樹を伐るのは撥ねることがありとても危険なのだそうだ。現場に行ってみると、50cmくらいの太い柿の木だった。ケーブルが切れないのが不思議なくらいの太さだった。

         

 さっそく、電気屋さんがやってきて原因を調べてもらう。藪こきしていろいろな所を点検した結果、分岐器というのだろうか、外からは確認できなかったが内部で線が伸びきってしまって外れていたらしい。雨の中、電気屋さんはヤマビル3匹に食われそうになりながら修繕を行ってくれた。

         

 ケーブルの場所が山の斜面にあるので、脚立や道具を歩いて運ぶのが難儀だった。むかしは整備された茶畑があって現場に簡単に急行できたらしいが、今では茶畑が放置され竹藪や灌木が繁茂している。さらに、ケーブルに接触する木立の枝があるのがわかった。数年前、集落で整備したのに、今ではあっというまに道も消滅していた。明日から大雨が始まるので何が起こるかを予測しておかなければならない。修繕されたおかげで気象情報をテレビで確認できるようになったのでまずは安心。

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雨水もそろそろに

2020-07-12 22:49:24 | できごと・事件

 雨水が畑に溜まってしまった。そのためか、ニンジンも腐りかけてきたのであわてて収穫する。他の畝にある「パクチー」はさすがに根元が腐ってきてしまった。長い梅雨もいい加減にしてほしいものだと、一面灰色に塗られた空をにらむ。

   

 隣の道路は5cmほどの川ができていたが、濁流ではなくけっこうきれいな水なのがいい。今のところだけどね。きょうは久しぶりの太陽もひょっこり出てきて、おかげですっかり水が引き元通りの道となった。秋野菜の準備を早急に手を打ちたい畝仕事が山積しているのになかなか着手できないでいる。種から育てたポット苗も成長が止まった状態でいる。

             

 こうした雨水ももったいないので、使ったシャベルや鎌を水洗いしてきれいにしている。和宮様も収穫したニンジンを洗っているが、「油断するとニンジンが流されてしまうぞな」と笑っていた。明日以降からまた梅雨前線のお代わりがやってくるが、大雨警報が日常になってしまうのが辛いところだ。

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