MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

聴いたことを後悔する曲

2013-03-19 00:17:24 | 邦楽

石坂さん密葬、妻の清子さん「甘えん坊で繊細」(サンケイスポーツ) - goo ニュース

 時々、良い歌だと認めるけれども聴かなければよかったと後悔させるような曲に出会う。

例えば、美樹克彦の「花はおそかった」(作詞:星野哲郎 作曲:米山正夫)という曲は、

相手の女性が病気で死んだことを歌ったもので、気持ちは分かるけれどももう少し

オブラートに包めばいいのにと思ったが、何と後に当時アイドルだった堤大二郎がカバー

しているから、このような悲惨な曲を好きな人がいるのかと感心した。そしてもう一曲挙げる

とするならば西城秀樹が歌った「漂流者たち」(作詞・作曲:石坂まさを)である。これほど

青春に絶望した歌が存在していいのかと思うほど聴いたことを後悔させる出来である。

余りはっきりとは言いたくないのだが、こんな事を当の女性が言われて嬉しいのだろうか 

気持ちが重過ぎるのである。


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『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』 70点

2013-03-18 22:38:37 | goo映画レビュー

すーちゃん まいちゃん さわ子さん

2012年/日本

ネタバレ

逆さ東京タワーの意味

総合★★★☆☆ 70

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 「Cafe Fraulein」というカフェに勤務して12年になる「すーちゃん」こと森本好子(34歳)は、OA機器メーカーの営業部に勤務している「まいちゃん」こと岡村まい子(34歳)と、自宅でウェヴデザイナーをしながら祖母の介護をしている「さわ子さん」こと林さわ子(39歳)と一緒に、たまの休みにピクニックに行くほど懇意にしている。
 やがて、不倫をしていた相手と別れ、結婚相談所で知り合った男性と結婚するまいちゃんと、家業を継いだ幼馴染とのひさしぶりの再会をきっかけに結婚しようと決意したものの、相手の親が結婚の条件に子供が産める体の証明書を要求してきたことに幻滅し、破談にしたさわ子さんと比較するならば、カフェの中田マネージャーに淡い恋心を抱くものの、同僚と婚約してしまった中田マネージャーを諦めてカフェの店長として生きる道を選んだすーちゃんは、それほど男性に縁がなく、そのチャンスを与えてくれたのはシングルマザーとして生きてきた木庭葉子だったことから更にすーちゃんの男性に関する‘無縁性’が目立つのであるが、カフェの名前「独身女性のカフェ」からしてすーちゃんは独身を運命づけられているとしても、まいちゃんの夫は姿を現さず、優柔不断な男たちしか登場しないとなるとそれもいた仕方がないであろう。
 まいちゃんの伝で、3人は億ションを見学することになる。すーちゃんが窓の外に見える東京タワーを股越しから逆さまに見た後、3人で一緒に行こうと約束していたヘリコプターによる東京の夜景ツアーに一人で参加し高みから東京を眺め、2人宛に東京タワーの切手を逆さまに貼って手紙を送るという一連のイメージをどのように解釈すればいいのか判然としない。


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大阪産業大学の“皮算用”

2013-03-18 20:35:12 | Weblog

大阪産業大が付属高生に「やらせ受験」 定員超過防ぐ?(朝日新聞) - goo ニュース
「やらせ受験」問題 大産大が会見拒否(産経新聞) - goo ニュース

 大阪産業大学は「合格者のうち何人が入学するかの歩留まりが読めない」などの理由で、

09年度の経営学部の場合、推薦入試で定員465人を超える655人の合格者を出し、

他方、一般入試でも、既に公表していた募集定員78人以上の合格者を出す必要があり、

定員超過で国の補助金が削減される恐れがあったとして、入学する意思のない付属高校

の生徒に経営学部を受験するよう依頼し、9人の生徒が受験し、教諭は教頭から、おそらく

謝礼が入った封筒を預かり、受験した複数の生徒に手渡していたようであるが、これは

9人の生徒を受験させるよりも、募集定員を削減すれば済む話ではないのだろうか

このような素朴な疑問に答えればいいのに、広報担当者は「以前の報道で誤解を招く

報じられ方をされ、カメラを前にした取材は受けない」と説明し、会見に応じなかったらしい。

ということは“初犯”ではないということか


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『キャビン』 50点

2013-03-17 21:35:15 | goo映画レビュー

キャビン

2012年/アメリカ

ネタバレ

どんでん返しし過ぎる物語の展開について

総合★★☆☆☆ 50

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 大学生のダナ・ポークは友人のジュールズ・ローデンに誘われて、ジュールズの彼氏のカート・ヴォーンのいとこが所有する森の中の別荘に、カートの友人のホールデン・マクレアとマリファナ常習者のマーティ・ミカルスキの5人で出かける。
 しかしこのヴァカンス旅行自体がゲイリー・シッターソンとスティーブ・ハドレーを中心としたプロジェクトによる罠であり、5人は次々とモンスターたちに襲われる(同様のプロジェクトは日本でも行われていたが、神道の理解不足により失敗している)。やがてプロジェクトの目的が太古のモンスターを目覚めさせないための儀式として「淫婦」「選手」「学徒」「愚人」「処女」を捧げることが明かされる。
 脚本が荒いと思う理由は、プロジェクトの指導者をシガニー・ウィーバーが演じており、もちろん「エイリアン」の強烈なイメージをいまだに備えているためであるからで、つまり地下室の個室にはそれぞれ過去に有名になったモンスターたちが隔離されているはずなのだが、どうも似ているようで似ていない原因はコピーライトの問題があるためであるとしても、凶暴なモンスターを大勢囲っていながらゲイリー・シッターソンとスティーブ・ハドレーが冒頭から自動販売機でコーヒーを飲みながら妙に呑気で、自分たちが置かれている立場を全く理解していないためである。
 クライマックスも話の辻褄が合っていないように思う。「処女」のダナと「愚人」のマーティの代わりに、「処女」のペイシェンス・バックナーと「愚人」の指導者が奈落に落ちたため、太古のモンスターは目覚めないはずなのであるが、巨大な腕が小屋を突き抜けており、さらに不思議なことにダナはカートにいとこがいないことを知っており、マーティはモンスターをダナに襲わせたことを謝罪している。つまりこのプロジェクトの主犯は実はこの2人であることが暗示されているのであるが、この伏線が活かされていないのである。ストーリーを次々とどんでん返しさせた結果、製作者たちも基本となるプロットを理解出来ていないように見える。


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提案しながら出版しない嫌がらせ

2013-03-17 19:37:01 | Weblog

 

アルジェリア事件でイスラム本の出版中止 日経新聞出版(朝日新聞) - goo ニュース
アルジェリア事件後 イスラム本出版中止していた 日経新聞出版(産経新聞) - goo ニュース

 NPO法人「現代イスラム研究センター」の宮田律(おさむ)理事長の「イスラムの人々は

なぜ日本が好きなのか」と題された著書は日本人の礼儀正しさや道徳観がイスラム社会で

高く評価されている理由をイスラム教の教義や歴史的背景から分析した内容らしいが、

今年1月に起こったアルジェリア人質拘束事件の後では読者の理解が得られないとする

日本経済新聞出版社の判断で出版中止になったらしい。しかしそもそも出版社側からの

提案で昨年9月に出版契約を結んだのであるから、内容に明らかな瑕疵でもない限り、

出版することで理解するかどうかは読者に委ねるべきであり、一部のテロ組織による犯行が

あたかもイスラム社会全体の総意と見なしたような出版中止はありえないだろう。


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不可解な食いしん坊

2013-03-16 21:46:00 | Weblog

食べ放題、無断で5キロ持ち帰り 兵庫県職員を停職(朝日新聞) - goo ニュース

 食べ放題の店でピザやケーキ、お好み焼き、ドーナツなど計5・18キロを、持参したポリ袋

に詰め込み、リュックに入れて持ち帰ろうとしたという兵庫県人事委員会事務局の男性職員

は一緒に来ていた家族の制止も聞かなかったようだが、最初からポリ袋とリュックを持参して

いた確信犯なのだから家族の言うことなど聞くはずもない。「食べることが好きで、家に

帰ってから食べようとした。浅はかだった」と悔やんでいるらしいこの43歳の男が犯行に

およんだビュッフェ形式の食べ放題の店は休日は1200円払えば、時間無制限で好きな

だけ食べられということなのだから、家に帰って改めてポリ袋から形の崩れたケーキを取り

出して食べる気になれるほど本当に食べる事が好きであるならば閉店まで粘って食べ続け

ればよかったのではないだろうか


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『オズ はじまりの戦い』 70点

2013-03-16 00:03:40 | goo映画レビュー

オズ はじまりの戦い

2012年/アメリカ

ネタバレ

映画監督としての志の若々しさ

総合★★★☆☆ 70

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 ウォルト・ディズニー・ピクチャーズによる『オズの魔法使』という縛りは、例えば、脚の不自由な少女を歩けるようには出来なくても、陶磁器製の少女の脚は接着剤で治したり、主人公のオスカー・ディグスが南の魔女のグリンダに靡いたことで‘心が壊れた’西の魔女のセオドラを‘治して’あげようと東の魔女のエヴァノラはリンゴを与えるのであるが、それは壊れた心を治すのではなく、心を失わせることで苦悩を無くすというような皮肉はあるものの、ストーリーそのものは無難で、サム・ライミ監督としては本来の実力が発揮しきれていないように思う。
 例えば、J・J・エイブラムス監督が『SUPER8/スーパーエイト』(2011年)を撮り、マーティン・スコセッシ監督が『ヒューゴの不思議な発明』(2011年)を撮ったように、本作においても動画撮影機キネトグラフを発明したトーマス・エジソンに敬意を払いながら3D作品において、白い煙幕上にオスカーの巨大な顔を映すという映画の原点回帰を描いているところが興味深く、どれほど映像技術が進歩し、どれほど映画監督としてベテランになったとしても映像を撮るという志の若々しさは普遍であるということが妙にいじらしい、3Dで観るべき作品である。


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東京大学の学生のタイプ

2013-03-15 00:47:12 | Weblog

東大、5年後をめどに推薦入試を導入 後期日程2次試験(産経新聞) - goo ニュース

3月23日号の週刊現代に面白い記事が載っている。東京大学には「勉強して入る」のでは

なく、「勉強しなくても入れる」学生でなければ、入学した後が大変らしい。いわゆる誰でも

入学できる大学であるならばアフターケアーも入念に施してくれるらしいが、東大となると

勉強が出来て当たり前なのだから学生が授業内容を理解していようがいまいがお構いなく

授業が進んでしまい、“勉強しなければ入れなかった”学生は授業について行く事に必死で

それならば、敢えてランクを落として早稲田大学や慶應義塾大学に入学してサークルなどの

大学生生活を謳歌した方が人生のメリットが多いという話は妙に説得力があった。だから

推薦入試の導入が“優秀な学生”にとって吉と出るか凶と出るか微妙なのである。


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『ジャンゴ 繋がれざる者』 80点

2013-03-15 00:04:26 | goo映画レビュー

ジャンゴ 繋がれざる者

2012年/アメリカ

ネタバレ

B級過ぎるB級映画について

総合★★★★☆ 80

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 本作は、冒頭に現れる出演者の名前のロゴや、あるいは極端なエンドロールの短さだけでB級映画に対するオマージュを捧げているわけではなく、キング・シュルツが カルヴィン・J・キャンディを銃殺するところから始まるクライマックスにおける敵味方入り乱れての撃ち合いを見れば分かるように、全員がなるべく弾に当たらないようにと腹ばいになりながら、自分だけが撃たれなければいいようにと味方も平気で撃つところにリアリズムがあるのだが、傍から見れば情けないその撃ち合いは、B級映画にこそ相応しい有様であるにも関わらず、同様なグダグダの銃撃戦を私は寡聞にして知らない。つまり本作はB級過ぎるが故に、例えば、一対一の決闘シーンなどのB級映画の‘お決まり’を非現実的として排除し、徹底的にB級に留まろうとする野心的な試みなのである。


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『フライト』 80点

2013-03-14 21:56:52 | goo映画レビュー

フライト

2012年/アメリカ

ネタバレ

特異体質の正当性について

総合★★★★☆ 80

ストーリー ☆☆☆☆☆0点

キャスト ☆☆☆☆☆0点

演出 ☆☆☆☆☆0点

ビジュアル ☆☆☆☆☆0点

音楽 ☆☆☆☆☆0点

 ロバート・ゼメキス監督の『フライト』の特異さは前半の航空パニックドラマと後半のヒューマンドラマというジャンルの横断のみならず、幼少の頃から父親から教えられた一流の操縦テクニックを持つ主人公のウィップ・ウィトカー機長の、アルコール依存症をコカインで‘中和’させることが出来るという珍しい体質を罪と問えるのかどうかというテーマにもある。実際に、同じ状況を10人のパイロットに挑戦させた事故のシミュレーションにおいて、全員が地面に飛行機を激突させてしまい、全乗客が死亡し、ウィトカーだけが102人中96人も生還させることが出来たのである。
 前半のシーンは改めて説明する必要はなく、後半の裁判におけるウィトカーと運輸安全委員会調査班リーダーであるエレン・ブロックとの駆け引きを指摘しておきたい。
 ウィップの恋人であり事故当時に事故機の客室乗務員として勤務していたカテリーナ・マルケスの体内からアルコールが検出されたとエレン・ブロックはウィトカーに告げる。問題はこの時、ブロックが機械の故障を名目に、調査班が居並ぶ場所から一人だけ前に出てウィトカーに尋ねていることである。この時、ブロックとウィトカーの関係は、公聴会におけるディベートで話術を駆使して自分を有利な状況に持ち込もうとする裁判官と被告人という関係から、サポートグループのように腹を割って話し合う対等な関係を築くことになる。結果的に、カテリーナが搭乗前に飲んでいたことにより体内から検出されたアルコールによって、ブロックは死人に罪を擦り付けてでも自分の正当性を主張するのかどうかウィトカーを試すことになるのであるが、亡くなった恋人に汚名を着せてまで自分の特異体質の正当性を主張するつもりがなかったウィトカーはようやく自身が社会的不適合者であることを公に認める。そして初めて自身の秘密を公にして自由を感じたウィトカーはアルコール依存症の患者たちがお互いに自分たちのことを話し合うサポートグループの重要性を認識出来るのである。このブロックの立ち位置の変化が分かっていないと本作の面白さは理解出来ないと思う。


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