寮管理人の呟き

偏屈な管理人が感じたことをストレートに表現する場所です。

漢字のど忘れ

2009年11月23日 | 日記

小説「門」の冒頭には主人公が妻に忘れた漢字を尋ねる印象的なシーンが出てくる。

 宗助は仕立卸しの紡績織の背中へ、自然と浸み込んで来る光線の暖味を、襯衣の下で貪る程味ひながら、表の音を聴くともなく聴いてゐたが、急に思ひ出した様に、障子越しの細君を呼んで、

 「御米、近来の近の字はどう書いたつけね」と尋ねた。細君は別に呆れた様子もなく、若い女に特有なけたゝましい笑声も立てず、

 「近江のおほの字ぢやなくつて」と答へた。

 「其近江のおほの字が分らないんだ」

 細君は立て切った障子を半分ばかり開けて、敷居の外へ長い物指を出して、其先で近の字を縁側へ書いて見せて、

 「斯うでしやう」と云つた際、物指の先を、字の留つた所へ置いたなり、澄み渡つた空を一しきり眺め入つた。宗助は細君の顔も見ずに、

 「矢つ張り左様か」と云つたが、冗談でもなかつたと見えて、別に笑いもしなかつた。

よく使う漢字であるのに忘れてしまった経験は誰しもあるだろう。パソコンで文字を入力し変換して「これだ、これだ」と納得する。

先日、仏壇の前で般若心経を唱えている時に開始早々でつまってしまった。それでやり直したのだが、またつまった。漸く三度目で流れをつかんで最後まで行けた。私は「年は取りたくないもんだ」と言って大笑いした。

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ

マグロの消費量調査(バンキシャ)

2009年11月23日 | 日記

22日放送のバンキシャで面白い企画をやっていた。マグロの(都道府県別)消費量の1位から5位までは東日本で占めていた。1位は北関東かと思ったら何と静岡だった。関東人にとって刺身は赤いものというイメージが強いそうだが、それは子どもの時からよく食べている証拠だ。

私の場合はその逆で刺身はやはり白身が主体となる。マグロ、サーモン、しめ鯖、鰆、真鯛の刺し盛りがあるとすれば、まず白身から箸をつけるだろう。関東で数年間暮らした経験はあるが、嗜好はまったく変わらなかったのである。

地元の割烹で「マグロを置かないこと」をウリにする店が本当に何軒かある。「何もそこまでしなくてもよかろう」と言う私に店主は「マグロを食いたきゃ寿司屋にいけばいいんだ」とにべもない。確かに主の発言にも一理ある。潰れずに細々と営業しているのである程度は支持されているのだろう(笑)

にほんブログ村 その他日記ブログ ひとりごとへ