自家製煮豚完成！

豚バラ肉は脂肪分が豊富で旨味が強いため男子の好物である。私はバラ肉を角煮にすることが多いが、ごくたまに煮豚を作ることがある。中華そばの具に煮豚が入ると出来合い物でも豪華に見えるからだ。バラ肉はニンニク油を入れた北京鍋で表面を焼き固めてから醤油ベースの調味料で少し煮込む。


タレに漬け込んだままだと醤油辛くなってしまうので煮豚は引き上げる。この醤油ダレは炒め物の隠し味として重宝する。

寒サバの醤油煮

冬はサバが体内に脂肪をたくわえて味が良くなる時期である。西日本でサバの煮付けと言ったら大概は醤油煮のことである。味噌煮の美味しさを決して否定するわけではないが、幼い頃から食べ慣れた味というものを人は求めるものである。

サバは炊く前に必ず霜降り処理を施す。水のかわりに日本酒をたっぷり入れると味醂（または砂糖）の量は少なくて済む。私はうす口と濃口の２タイプの醤油を使いあっさりした風味に仕上げる。トロッした腹の部分だけで飯が二杯は食べられる（笑）

岡山県和気郡和気町藤野で和気清麻呂公碑を仰ぎ見る

私は倉光三郎成澄之塚に手を合わせて山陽本線の土手下（北側）へ移動した。周りは広大な農地である。岡山縣自動車運輸商業組合の名が入った石柱の背後に和気清麻呂公碑が建っている。



普通電車の窓から石碑を度々眺めてはいたが、こうして現地に来てみるとその大きさがよく分かる。紀元二千六百年を記念して参道が整備され碑が建立されたということだ。和気町藤野（字田ヶ原）辺りが郡衙・郡家の跡らしい（和気氏政庁跡の碑は少し東側にある）



和気清麻呂公碑
　この碑は記紀による日本建国二六〇〇年記念事業として昭和十五年（一九四〇）岡山県教育関係者の寄付および奉仕によって建てられました。ここは地名を「大政だいまん」といい大政所に因むもの、すなわち古代の郡衙・郡家の跡と推定されて、当時清麻呂顕彰の風潮下で建碑地と決まりました。
　この地での郡衙・郡家の存在を証する物は未確認ですが…
　…古代郡政関連の地名が周囲に多く並びますので、この辺りに郡衙・郡家があったとみて差し支えないでしょう。

和気町長


碑の裏面に「昭和十五年五月」の銘があるが、この年我が国には大きな変化が生じていた。『日本の近代第１２巻 学歴貴族の栄光と挫折 竹内洋著』関係年表から主要な出来事を抜粋する。

昭和１５年（一九四〇）
４月旅順高等学校を設置（関東庁所管）　
８月文部省、学生生徒の映画・演劇観覧を土曜・休日にかぎる旨通達　
９月日独伊三国同盟成立　
１０月大政翼賛会発足　
１１月国民服の制定、紀元二六百年年式典挙行、大日本産業報国会創立（労働組合の国策化）、「ぜいたくは敵だ」の語流行　

大東亜戦争勃発前の動きを我々はどう捉えるべきなのか。戦意高揚を煽りに煽った報道機関の罪を含めて熟考する必要があろう。そして今また、我が国に変な風を吹かせようと画策する香ばしい連中がいる。先人と同じ愚を繰り返さないためには国民自身の抑制の効いた思考と行動が求められるのだ。