tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

播磨路は春爛漫

2009年03月31日 | 小さな旅
3/28(土)~29(日)、1泊2日で姫路から赤穂・龍野方面を旅行した。今年で80歳(数え年)になる母に、傘寿(さんじゅ)の祝に旅行をプレゼントしたのだ。母親との2人旅というのは、物心ついてからは初めてである。難波で待ち合わせて大阪駅に出て、まず向かったのは姫路である。JR新快速で約1時間だ。





お城の天守閣に登る前に、「好古園(こうこえん)」という庭を拝観した。「姫路城西御屋敷跡(にしおやしきあと)庭園」だそうだ。


池の畔に咲くレンギョウ


木瓜(ボケ)の花

好古園の公式HPによると《世界遺産・姫路城を借景にした本格的な日本庭園です。姫路城の南西に広がる庭園の面積は、約1万坪。池泉回遊式の[御屋敷の庭]や本格的数寄屋建築の茶室・双樹庵のある[茶の庭]など9つの庭園群で構成され、江戸の情緒を醸し出すそのたたずまいは、時代劇や大河ドラマのロケ地としても使われています》とある。広い庭には春の花が咲き、コイが元気に泳いでいた。庭を見ながらいただいた抹茶の味は、格別であった。
http://www.city.himeji.lg.jp/koukoen/


コブシ咲く播磨路(はりまじ)の春~♪


先っぽが3つに分かれているから三椏(ミツマタ)

好古園を出て、城をめざした。あいにくソメイヨシノは「咲き始め」だったが、ヤマザクラなどは満開だ。ピンクのしだれ桜も、見頃を迎えていた。



tabian(旅行に役立つリンク集)によると《姫路城は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけての建築技術の粋を極めた傑作といわれ、軍事的・芸術的にもっとも完成された文化財として1993年12月、法隆寺とともに日本で初の世界文化遺産に指定されました》。
http://tabian.com/tiikibetu/kinki/hyogo/himejijyo/



《姫路城は、徳川家康の次女督姫を妻とする池田輝政により建てられたもので、関ヶ原の戦いの翌年にあたる慶長6年(1601年)から8年の歳月が費やされました。それまで羽柴秀吉が20年前に建てた三層の姫路城が建っていましたがこの城を取り壊し、現在の5層7階の天守となりました。姫路城には数々の物語が残っており、聡明で美しい姫といわれた徳川家康の孫娘である千姫の物語や、宮本武蔵の妖怪退治、播州皿屋敷お菊井戸など建築以外にも多くの物語の舞台として魅力あふれるお城です》。



姫路城では、平成の大修理が予定されている。Wikipedia(姫路城)によると《「昭和の大修理」により「50年は保つ」といわれていたが、大修理から45年が経過し漆喰や木材の劣化が進んだため、大天守の白漆喰の塗り替え・瓦の葺き替え・耐震補強を重点とした補修工事が予定されている。2009年(平成21年)度着工、2014年(平成26年)度竣工予定。事業費は28億円(素屋根工事費12億6千万円・補修工事費15億4千万円)と見積もられている》。



《工期中も工事や安全に支障がない範囲で大天守内部の公開は続ける。大天守を覆うように素屋根を設置するため天守からの展望や外観の展望は望めないが、修復作業を見学出来る「見せる修復」も検討されている》とのことだ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A7%AB%E8%B7%AF%E5%9F%8E

姫路城を堪能したあとはJR赤穂線で、宿泊地の赤穂市へ。赤穂の街は古い景観を大切にしつつ、こんなに美しく整備されている。


播州赤穂駅前の大通り

泊まったのは赤穂温泉(赤穂市御崎)の「吉(しょうきち)」という旅館である。岬の突端にあり、客室も風呂も食堂も海に面している。こざっぱりとした宿で、仲居さんの応対も良い。食事は新鮮な海の幸である。
http://www.ako-syokichi.com/


客室から見た日の入り


夕食に出た新鮮な刺身(2人前)


朝食の一部


朝食に出た自家製アジの開きが、絶品だった

翌日は赤穂城をひとめぐり。忠臣蔵で有名なお城で、「赤穂城断絶」(深作欣二監督)という東映映画もあった。大石内蔵助役は萬屋錦之介、堀部安兵衛役は峰岸徹、間十次郎役は、このほど千葉県知事に当選した森田健作であった。


赤穂城大手門の隅櫓(すみやぐら)

BIGLOBEトラベルによると、このお城は《横矢掛りという守りに強い複雑な技法を用い、1648(慶安元)年から浅野長直が13年かけて築城した海岸平城。城内は大石神社や大石良雄宅跡などがある城跡公園になっている》とある。

赤穂の次は、たつの市へ。JR播州赤穂駅から一旦姫路に戻り、姫新線(きしんせん)本竜野駅で降りる。Wikipedia(たつの市)によれば《兵庫県の南西(西播磨県民局)に位置する市。旧揖保郡。2005年10月1日に龍野市、揖保郡新宮町・揖保川町・御津町(揖龍地域・旧制揖保郡のうち太子町を除く自治体)が合併して誕生した》。《市中心部龍野町には武家屋敷や白壁の土蔵が今も残っており、龍野藩5万3千石の城下町の面影から「播磨の小京都」と呼ばれている》。


姫路信用金庫川西出張所(たつの市龍野町下川原80。本竜野駅近く)

《自治体名は「たつの」であるが、歴史的固有地名は「龍野」、また、駅名は「本竜野」・「竜野」と誤解を生じやすい》とあるが、山陽本線の竜野駅と姫新線の本竜野(ほんたつの)駅というよく似た名前の2つの駅があるので、ややこしい。


龍野城の埋門(うずめもん)


隅櫓

たつの市は「赤とんぼ」の作詞者・三木露風の生誕地で、ひなびた静かな町である。4/1~12までは「第58回龍野さくら祭り」が開かれ、この日曜(4/5)には武者行列などのイベントが行われるそうだ。
http://www.city.tatsuno.hyogo.jp/TatsunoTourist/sakuramaturi.htm



のんびりと春の風情を楽しんだ2日間の旅であった。なおたつの市は、言わずと知れた日本一の出荷高を誇るそうめん「揖保乃糸」の産地であり、ヒガシマル醤油の本社所在地(たつの市龍野町富永)である。ここでいただいた食事の話は、日を改めて紹介することにしたい。
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つきじ丼匠(どんたく)

2009年03月30日 | グルメガイド
上京した2/28(土)、築地市場にブランチを食べに行った。築地市場駅(都営地下鉄大江戸線)で降りると、市場は目の前だ。午前9時過ぎという中途半端な時間帯だったが、市場内は賑やかだ。日本人の団体客をはじめ、外国人観光客の姿も目につく。







市場内の食堂街(魚がし横丁)に行くと、人でごった返していた。市場は日曜・祝日(および月2回の水曜日)は休みなので、土曜日に人が集中するのだ。評判の大和(だいわ)寿司をめざしたが、お店の前はこんなに人だかりができていて、並ぶのを諦めた。
http://www.tsukijigourmet.or.jp/17_daiwa/index.htm




大和寿司の前では、こんなに人が並んでいた

で、大和寿司の1軒おいて隣の「つきじ丼匠(どんたく)」という海鮮丼のお店に並ぶことにした。後ろに並んだ学生が、携帯サイトでこのお店の情報を確かめて、仲間にOKサインを出していたから、良い店なのだろう。
http://www.tsukijigourmet.or.jp/44_dontaku/

貼り紙に「本日 季節のサービス丼 豪快丼 1900円 まぐろ ウニ イクラ 初かつお ホタルイカ 鰆(サワラ)」とあったので、これを注文することにした。


韓国からのお客さんが写真を撮る


慣れた手つきで具を載せていく

午前10時に並び始め、店内に入れたのが20分過ぎ。さらにカウンターで10分待つと、豪快丼(トップ写真)が運ばれてきた。カニの味噌汁までついていて、これはおトクだ。箸をつけると、新鮮なネタの甘味が口の中一杯に広がる、あ~うまい。

移転問題で揺れる築地市場だが、やはりここは素晴らしいグルメスポットだ。お訪ねの際は土曜日を外し、早い時間帯に着かれることをお奨めしたい。
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シェ松尾 天王州倶楽部

2009年03月28日 | グルメガイド
2/27(金)、東京に出張する機会があった。出張先は、浜松町から東京モノレールに乗り換えた「流通センター」駅前にある。で、当日のランチは、モノレール「天王洲(てんのうず)アイル」駅前にある「シェ松尾 天王州倶楽部」のレストラン「ポワルドーム」(26階)でとることにした。

ここは以前から目をつけていたのだが、この方面に来ることはめったになかった。そのうち松濤(しょうとう・東京都渋谷区)の本店がミシュランの一つ星を獲得したと聞いて、訪れる機会を心待ちにしていた。

なおフランス料理店などでよく使われる「シェ」とは「~の店、~の家」という意味なので、ここは「松尾さんのお店」である。

ぐるなび(シェ松尾 天王州倶楽部)の紹介文には《高層ビルの最上階、地上120メートルに位置するゴージャスな空間。東京タワーからレインボーブリッジ、お台場など東京を代表する景色が眼下に一望できます。店内は2フロアー420坪という我が国最大級の広さをもちダイニングではシェ松尾独自の本格フランス料理が楽しめます。また、さまざまな趣向を凝らした大小の個室も完備しております》とある。
http://r.gnavi.co.jp/g435800/

だから値段も相当なもので、コースランチは4200円と6300円、ディナーのコースは6300~16800円となっている。私が狙ったのは、月~金限定の「セットランチ」(サラダ、メイン料理、デザート、コーヒー)2100円で、それがトップの写真だ(このメニューはネットには出ていない。期間限定かも知れないので、お出かけの前に確かめていただきたい)。

さすが、噂に違わぬ素晴らしい味だ。この日のメインは鶏肉の周りに鶏皮を巻き、中にバターライスを詰めてオーブンで焼いたという手の込んだ料理だった。あまりにも上手に巻いてあるので、ウェイターに「どうやって巻いたんですか」と聞くと、「職人の技ですね、これは」という答が返ってきた。まるで最初から肉と皮がくっついていたような具合なのだ。鶏肉にかかっているソースが、また絶品だった。



(株)シェ松尾は洋菓子のお店も展開されているだけあって、デザートも美味しい。コーヒーはやや濃い目の本格派で、有機栽培の豆なのだろう、しみじみと深い味と香りだ。うっかりグッと飲み干してしまい「しまった。こんな美味しいコーヒーは、もっと味わって飲めば良かった」と後悔していると、それを察したのかすぐさま「お代わりをどうぞ」と、もう一杯ついで下さった。これは有り難い。早起きして新幹線に揺られてきたが、これで眠気も吹っ飛んだ。

ここはウェイターの応対が、とても良い。内装も豪華で、ウェディングなど各種パーティができるようになっている。こんな豪華で広いレストランにはあまりお目にかかったことがない。

普段はB級グルメばかりで、披露宴やパーティ以外でフレンチを味わう機会は少ない私だが、ここの美味しさには太鼓判を押す。ぜひ一度、お試しいただきたい。
※シェ松尾のホームページ
http://www.chez-matsuo.co.jp/index.htm
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奈良検定「ソムリエ」の合格発表

2009年03月25日 | 奈良検定
お待ちかね、奈良検定(奈良まほろばソムリエ検定)の最高ランク「奈良まほろばソムリエ」の合格者が発表された。

毎日新聞奈良版(3/24付)によると《奈良商工会議所は23日、今年1月にあった「第3回奈良まほろばソムリエ検定」で初めて実施した最高ランクの「奈良まほろばソムリエ」に66人が合格したと発表した》。

《同検定は3段階に分かれ、「ソムリエ」は1級合格者のみが受験できる。211人の受験者のうち70点以上を獲得した66人が合格した。最高点は86点。合格者の最年少は宮城県の32歳女性、最年長は県内の76歳男性だった。合格者に金色の認定証が贈られる》。
http://mainichi.jp/area/nara/news/20090324ddlk29040639000c.html



認定証は金地に紫の文字だそうで、これはすごい。合格率31.3%は「同会議所の想定内」(3/24付奈良新聞)だというが、確かに妥当な水準だ。しかし今回は「初回の2級合格→初回の1級合格→初回のソムリエ合格」という初ものづくしをストレートで勝ち上がってきた精鋭揃いなので、受験者のレベルが相当高いことを考慮しなければならない。
※第3回奈良検定の試験結果(奈良商工会議所)
http://www.nara-cci.or.jp/narakentei/07/h21_3.html

当ブログ常連コメンテーターの畳薦さんは、予想通り見事合格された。「合格への戦略・戦術・注意点、参考書など投稿させて頂きたいと思います」とコメントとれているので、今から楽しみだ。ひろこさんは68点と、わずか2点差で合格ラインに届かなかった、これは惜しい! ひろこさんは来年再チャレンジされるという。

会社のI先輩は72点で合格された。この方からは対策本として『奈良県の歴史』『奈良県の歴史散歩(上)(下)』(いずれも山川出版社)と『月刊大和路 ならら』(地域情報ネットワーク)を推薦していただいた。

私は今年1級に合格したので、来年ソムリエに初挑戦する。当ブログ読者にはそういう人も多いと思うので、ぜひ合格者の皆さん、また惜しくも不合格となった皆さんからも、体験談や勉強方法を当記事のコメント欄にお書きいただきたいと思う。

※写真はいずれも奈良県庁・北庁舎西側のヤマザクラ。3/24撮影。
コメント (9)
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奈良で桜の開花宣言2009

2009年03月24日 | 奈良にこだわる
昨日(3/23)奈良地方気象台は、奈良市内で桜(ソメイヨシノ)が開花したと発表した。平年より9日早く、昨年より3日早い。観測史上最も早い3/20(02年)に次いで、2番目に早い開花である。

奈良新聞(3/24付)によると《今月に入っても暖かい日が多かった奈良市内。23日も朝の最低気温が7.1度(平年2.8度)と4月中旬並みの暖かさとなった。奈良市半田開町の奈良地方気象台構内のサクラの標本木は、前日に2、3輪咲いていたが、午前9時の観測で一挙に10輪以上が開き開花を発表した》という。



この日、県庁を訪れた帰りに氷室神社(奈良市春日野町・奈良国立博物館向かい)に立ち寄ると、しだれ桜(エドヒガン)はすでに満開に近く、他の桜も見頃を迎えていた。「開花」とは、ソメイヨシノの標本木が5~6輪花が咲いたことを指すが、この咲きっぷりは「満開宣言」に近い。



氷室神社のしだれ桜は奈良市内で最も早く咲くことで知られるが、それにつられて境内の他の桜(ほとんどがエドヒガン)も早く咲く。京都が開花を発表した3/19には、まだ下の写真のような具合だったのだが、その後の雨と陽気で一気に開花が進んだようだ。





氷室神社は、奈良市のHPによると《平城遷都にともない春日野に氷池や氷室をつくり、稲作に重要な夏の天候を呪う祭紀を行ったのが始まりとされています。献氷祭ではコイやタイを封じ込めた高さ1メートルほどの氷柱が神前に供えられます》。



それにしても今年は開花が早い。和歌山市も3/21に開花を発表している。私は次の土日(3/28~29)に姫路城に花見に行く予定をしているが、早めの設定にしていて良かったと胸をなで下ろしている。



奈良県内の桜情報は、「ええ古都なら」の桜開花情報が詳しい。県下21か所の開花状況がほぼリアルタイムで分かるので、とても便利である。
http://www.nantokanko.jp/cherry.html



これから次々と桜が咲くが、奈良公園などに多い八重桜の開花は遅いので、奈良市内では長い期間桜が楽しめる。県下でも、桜の名勝・吉野山では標高の低いところから順々に咲いていくので、ここでも長い期間花見ができる。


興福寺境内の八重桜(2008年5月の撮影)

3/20からは三宮―近鉄奈良間に直通列車(阪神なんば線)が走るようになり、神戸方面からも便利に来ていただけるようになった。

皆さん、桜の季節は、ぜひ奈良にお越し下さい。
コメント (8)
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