tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

天極堂の「葛とじごはん」

2008年02月29日 | グルメガイド
天極堂(奈良本店)は県庁の東側、天理街道(京街道)・押上町バス停のすぐ北側にある。ちょうどここは、古(いにしえ)の「雲井坂」だ。
※参考:雲井坂の雨(ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/02787f6d15a9ce98dd0112d4ee7859f7

御所市戸毛(旧・葛村)で130年以上もの間、吉野本葛を作り続ける井上天極堂の直営店である。見かけは和風喫茶風だが、食事メニューもある。吉野葛を練り込み、モチモチした食感の「吉野うどん」(葛うどん・780円)もお薦めだが、写真の「葛とじごはん」は、とてもユニークな逸品だ。

ご飯の上に、溶き卵を混ぜた葛あんをかけた一見シンプルな和風料理だが、ダシがよく効いていて、じんわりと美味しい。この味に慣れると、中華料理の芙蓉蟹(かに玉丼)が、とてもクドく感じられる。吉野地方では古来、健康食としてご飯に葛あんをかけて食べられてきたそうだが、それをプロがこんなごちそう料理に仕立てたのだ。

葛きりの入った洋風スープと奈良漬がついて800円。写真は、それにコーヒーと葛プリンをセットした(+400円)。この葛プリンが、もっちりとしていて美味しい。蜜は和三盆で作られている。なおコーヒーだけだと+200円だ。

葛とじごはんは、平日のランチタイム限定(11:00~14:00)メニューなので、ご注意いただきたい。通常メニューとしては、各種の葛うどんや「葛粥」(800円)、「季節の膳」(1500円)などがある。

奈良町の一角には「一福茶屋」(天極堂2号店)もある。いちどお訪ねいただきたい。
※お店のホームページ
http://www.kudzu.co.jp/index.html
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平成20年度の奈良県予算と県政の課題

2008年02月28日 | 奈良にこだわる
ずいぶん堅苦しいタイトルをつけてしまった。これは2/25(月)、奈良ホテルで開かれた時事通信社の会員制講演会(内外情勢調査会奈良支部 2月懇談会)の演題である。

荒井知事が講師を務めるのは2度目だが、今回は初めて、自らが編成する初の予算を直接説明するという趣旨で、参加者もいつもより多い約150人が集まった。

20年度予算は、2年ぶりの対前年度比減少で、前年度と同様、基金を150億円取り崩すなど厳しい財政運営を迫られている。重点投資分野は妊婦死産問題や平城遷都1300年祭に関連し、医療や観光など。
http://sankei.jp.msn.com/region/kinki/nara/080221/nar0802210330002-n1.htm

すでに、このブログでも話題になっていたが、県立医大付属病院(橿原市)と県立3病院の整備に充てるため、東京の「代官山iスタジオ」を売却し、売却益のうち約40億円で基金を新設する。知事は「代官山(周辺に集まる層)は若者に偏っている」とコメントしていた。もっと幅広い層が集まる場所に同スタジオの機能を移す、ということだろう。
http://www.shibukei.com/headline/5028/

観光については、平城遷都1300年祭の関連予算は約25億円で、うち約10億4400万円を負担金として事業協会に拠出する。知事は「平城宮跡周辺は、奈良のランドマーク、いや日本のランドマークにしたい」とも語った。

また奈良市の若草山周辺を中心にバリアフリー化を進めるため約5億3600万円、渋滞緩和のため観光客に公共交通機関への転換を促す「パーク・アンド・バスライド」のシミュレーション事業費などで約3億3700万円、市町村などと連携した大型観光キャンペーン費用として約1900万円を盛り込んだ。

知事は、2010年に日本で開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)にも触れ、各国の要人に「2010年祭の祝典に参加してほしいと思っている」と語る。「しかし、この会議自体を奈良に誘致するのはムリだと分かっている。何しろ泊まるところがないから」と言ってから、あわてて「いや、こんな立派なホテル(=奈良ホテル)の中でそんなことを言うのは、大変失礼なのですが…」と自分でフォローしていた。

また先日、中国の国務委員・唐氏が奈良を訪れ、中国から日本へ渡った高僧・鑑真和上が創建した唐招提寺などを訪ねたことに言及。唐氏が「奈良には、中国で失われたものが残っている」「古いものをとても大事にしている」と語ったことを引き合いに、四月に訪日する「胡錦濤国家主席が(大阪経由で)奈良に立ち寄られるかも知れない」と示唆した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2008021702088207.html

締めくくりに知事は「私は口べたで、気の利いたことも言えないし、オチも付けられないので退屈されたことでしょう」と謙遜されていたが、とても実のある講演会だった。

約30ページ・フルカラーの配布資料は、レーダーチャートで主要5分野(暮らし、健康・福祉、環境、経済、財政)における奈良県の実力(強み・弱み)を分かりやすく示し、予算説明の部分でも、左ページに現状(レーダーチャート)、右ページにこれに対応した20年度予算の項目と金額、という風に、極めて論理的・合理的に組み立てられていた。だから、予算にもメリハリがついている。

確かに語り口こそ平板で、基本的には原稿を見ながらのお話だが、ちゃんと項目も計数も知事の頭の中に入っていて、それを誤りなく分かりやすく話してくれている、ということが聴衆に伝わり、とても好感が持てる講演会であった。
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「鹿男あをによし」第6話

2008年02月27日 | 鹿男あをによし
2/21(木)、「鹿男あをによし」第6話が放送された。livedoor番組表から、あらすじを拾うと、

《小川(玉木宏)は大和杯で入手した"サンカク"を鹿に届けるが、それは鹿が欲しかった"目"ではないと言われてしまう。どうやらネズミにだまされたらしい。小川は藤原(綾瀬はるか)に、目がなくてはナマズを鎮められないと投げやりに言う。そんな小川に藤原は、味方であるキツネに協力してもらえばいいと提案。実は小川は鹿からもキツネの"使い番"に会うように言われていたのだ。キツネの使い番を見つける手掛かりを聞いた藤原は、長岡(柴本幸)しかいないと断言。長岡に会って真相を確かめようと意気込むが、小川は賛同しなかった。そんな小川の態度にしびれを切らした藤原は翌日、奈良公園へ出掛ける》

ハッとするシーンが何か所かあった。堀田が遅刻して教室に入ってくる。小川先生は「ワケを言え」とか「どうしたんだ、そのヒドい顔は」などと言い、堀田は涙を流しながら教室を出て行ってしまう。何か尾を引きそうな余韻が残る。

奈良公園(飛火野?)に行った藤原先生は、鹿に話しかける。しかし鹿は反応しない。藤原先生が去った後、鹿は「どうして判ったんだ!」と独り言を言う。約1200頭もの鹿の中から、よくこの鹿を見分けたものだ。

喫茶店(奈良町入口の「TEN.TEN.CAFE」か)に小川と長岡先生が入る。小川が「長岡先生はキツネですか?」と聞くと、長岡は怒り出し「私がキツネなら、あなたは何なんですか」と問い返す。小川が「鹿男です」と言うと、長岡は小川の顔にコップの水をかけて立ち去る。長岡は、キツネの使い番ではなかったのだろうか。

番組の終了間際、堀田が下宿先に来て、小川に「先生は、願い事を何でも聞いてくれるといいましたよね」「じゃ、学校を辞めさせて下さい」と言う。これは何なのだろう。

第2幕に入り、ストーリーは急展開を始めた。どうも堀田は、単なる剣道の達人ではなさそうだ。solianoさんによれば第5話の視聴率は関東8.9%、関西8.0%で、関西ではNHK教育を除けば最下位になってしまった。《前半のクライマックスが、剣道の決勝という比較的わかりやすい展開だったので、最後をどう盛り上げるかがカギだと思います。メイン演出の鈴木雅之氏はじめ、テレビ界ではトップクラスの制作陣なので期待はしています》とsolianoさんはおっしゃるが、ここまで来れば「見たい人だけ見てくれればいい」とも思ってしまう。

地元民としては、なじみの店や風景が出てくるだけでも楽しい。先日、もちいどのセンター街の「蔵」に行くと、番組のポスターが貼ってあった。この店は、明日香村のシーンで登場した。飲み過ぎて最終電車が出てしまう、あの居酒屋だ。

私が第5話の予約録画を失敗したとブログに書いたところ、親切な方がいて、当日の録画を見せて下さった。有り難いことである。おかげで頭の中でストーリーがつながった。確かに、第5話の試合のシーンは迫力満点だった。

『鹿男あをによし』の原作は、日販の調べによると、ベストセラーランキングで第5位だった(2/15~2/21 単行本・フィクション)。本屋大賞の候補10作にもノミネートされている(大賞発表は4/8)。

《10カ月強で10刷18万5千部と“快走”し続けている。テレビドラマとのメディアミックスが功を奏し、読者層は「小学生から80歳代まで」(幻冬舎)と幅広い》(2/22付 日経流通新聞)。

《放映中のドラマは序盤だが、「次の展開を知りたくて原作本を購入する視聴者も増えている」(同)》(同紙)。なお可愛いと評判になっていた剣道部の主将役(ケガをしてしまう)の藤井美菜は、映画「雨の翼」で初主演しているそうだ。

第7話は、堀田のナゾの言動が話の中心を占めそうだ。乞う、ご期待。

※「鹿男あをによし」第5話(ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/efe3458a6be3d45578117500590265e1

※写真は、飛火野(奈良公園内)で行われた鹿寄せ(2月上旬に撮影)。
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菅原天満宮

2008年02月26日 | 写真
菅原天満宮(菅原神社)は、阪奈菅原交差点の南、奈良市菅原町にある神社だ。
http://www12.plala.or.jp/HOUJI/jinja-2/newpage750.htm

JTBの『ひとり歩きの奈良』によると、《この地域は古くから土師(はじ)氏が住んでいた所で、奈良時代末に土師氏が菅原の姓を賜わると菅原の里と呼ばれるようになった。菅原道真がここで誕生したと伝承されていることから、この社は全国の天満宮の中でも特に由緒正しい、と地元の人から篤い信仰を集めている。境内には道真ゆかりの臥牛や梅、筆塚などがあり、神社東北には道真産湯の池の遺跡がある》
※参考:奈良 菅原の里「盆梅展」(ブログ内)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/83c768c5b22b3684c131d617d8586d2b

写真は日曜日(2/24)に撮ったものだが、館内では盆梅展が開かれていた(2/9~3/5)。盆梅展を見るには500円の入場料が要るので、今年は庭の梅をタダで楽しむことにした。道真誕生地とされるだけあって、庭の梅はきれいに剪定され、紅白の梅が咲き始めていた。昨日(2/25)には、恒例の御田植祭も行われた。
http://www.naraliving.com/event/topics_haruume.html

静かな神域の北側では、阪奈道路(宝来~三条大路)の高架工事(高架4車線の増設)と、三条通の拡幅工事(2車線→4車線)のまっ最中だ。高架道路から道真公ゆかりの神社を拝むというのも、畏れ多いことであるが…。
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絶品!「竜田川」のカニ料理

2008年02月25日 | グルメガイド
※道路がとても狭いし夜は暗いので、車で行く場合は十分注意して下さい!

土曜日(2/23)、会社関係の仲間とカニ料理を食べてきた。昨年、「かにカニ日帰りエクスプレス」(JR西日本)の敦賀コースへ行ったのと同じメンバーだ(カニ食べ放題・交通費込みで約1万円だった)。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/63bd027a9a7282ca2006f0be0c3bd7ca

今年は城崎へでも行こうと考えていたところ、県内にも本場のカニが食べられる店があるという話を聞いた。それが「菜庵 竜田川」(奈良県生駒郡平群町)だ。近鉄生駒線・竜田川駅から徒歩8分。登り阪だが、食前にはちょうど良い運動だ。インターネットでもあまり情報が出ていない、知る人ぞ知るかくれ名店である。
http://kitty1224.jugem.cc/?eid=241

周辺はブドウの温室で、お店の建物は料理屋というより会社の厚生施設のような造りだ。室内は、香住あたりのひなびた民宿を連想させる。高台にあるので、平群谷から生駒山方面の景色も良い。広い庭には大きな桜の木があって、今はサザンカが咲いていた。

コース料理は3種類で、
1.陶板蒸しコース @5300円(税抜き)
付き出し、カニ味噌、イカ・甘えび刺身、陶板蒸しガニ、カニ雑炊
2.炭火焼きガニコース @5800円
(1.の「陶板蒸しガニ」の代わりに、炭火焼きのカニとイカ下足がついている)
3.陶板蒸しと炭火焼きの半々コース @5550円
(文字どおり、1.の陶板蒸しと2.の炭火焼きが半分ずつ) 

カニの追加は、陶板蒸しが@3200円、炭火焼きが@3600円(炭火焼きは2人前以上から)。一品料理は、カレイ干物(500円)、ハタハタ干物(同)、サザエ壺焼き(650円)、カニ刺身(1枚1500円=4~5人前。要予約)など。

私たちは1.の陶板蒸しコースにした。ご覧の写真は2人前で、ちょうど蒸し上がった瞬間だ(4人でいただいた、これがもう一回出てくるので最終的には2人前となる)。浅い土鍋に盛り、フタをしてガスコンロで蒸す(炭火焼きは、七輪で焼く)。カニは質・量とも文句なしで、追加する必要はないだろう。新鮮なので身離れも良い。酒肴のカニ味噌はボリュームたっぷりで、とても美味しい。刺身も新鮮でコリコリしている。
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/b5/d6b98f111853cc1b67d9556f91217664.jpg

メイン料理がひととおり終わったあと「何か追加しよう」という声が上がったので、さっとあぶった「一夜干しイカ」を追加したが、これもイケる(@400円・8人で4皿注文)。リクエストしたマヨネーズをつけていただいた。

この店に「カニすき」はメニューにはない。その代わり「カニ雑炊」が出てくる。「量はどうしますか?」と聞かれたので「たっぷり!」と答えたが、ほんとうにたっぷり出てきた。1人3杯以上お代わりした(5杯食べた人がいた。私ではない、念のため)。上品な淡い色だがカニのダシがよく出ていて、これは絶品だ。ネギもノリもかけず、そのままでいただく雑炊だ。最後にデザートのリンゴが出てきて、あー満腹、満腹。

「平群町」と「松葉ガニ」とは、どうしても結びつかないが、ご店主の親戚が香住(兵庫県美方郡香美町)にいらっしゃるので、新鮮なカニが手に入るのだそうだ。メイン料理は上記の「蒸しガニ」か「焼きガニ」だが、「半々コース」だと両方食べられて良いだろう。いつも予約で一杯なのと(部屋は3部屋のみ)、お店の営業が期間限定(11月~3月まで)なので、行かれる方は十分ご注意いただきたい。

※「菜庵 竜田川」 近鉄生駒線「竜田川」駅下車・西へ徒歩8分 営業時間:12:00~21:00
℡0745-45-0856(荻原さん。道順は電話で確かめていただきたい)
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