tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

大柳生の太鼓踊り FINAL(2012Topic)

2012年07月31日 | お知らせ

7/27付の奈良新聞に、こんなショッキングな見出しが踊っていた。《夏の伝統 消える灯 来月18日、最後の奉納 県無形文化財 奈良・大柳生「太鼓踊り」》。記事を紹介すると
※トップ画像は「楽々はがき2009」より

県の無形民俗文化財に指定されている奈良市大柳生町の伝統芸能「太鼓踊り」が8月18日を最後に夏の奉納を休止する。5年前にも中止の危機があったが、若者らが「踊りを続けたい」と立ち上がり、形を変えて存続。しかし後に続く世代が育たず、話し合いの結果、来年の中止を決めた。保存会の坊垣内昭典会長(70)は「寂しいが、少子高齢化の中で踊りを続けていくのはしんどい。後は自治会に委ねたい」とバトンを託した。

大柳生町の太鼓踊りは室町時代に始まり、豊臣秀吉も凱旋(がいせん)の祝いで踊らせたという。毎年8月には、同町の夜支布(やぎう)山口神社の分霊を1年間祭る「当屋」の庭先で、宮座のある地区の氏子らが太鼓踊りを奉納し、国家の安穏や五穀豊穣(ほうじょう)を祈ってきた。当屋は、上出▽塔坂▽西-の3垣内の氏子の元を回っていくことから「廻り明神」と呼ばれるが、物心両面での負担が大きく、近年は当屋を辞退する家も出てきたことから、平成19年に長老らが夏祭りの中止を決定。それを知った若者らが有志を集め、神社前の営農組合広場で踊る形に変えて続けた。

継続する中で踊り子が増えることを期待したが、後が続かず、昨年も最低限必要な12人を何とか確保できた状態で、あらためて保存会や若手の踊り子も交えて話し合い、休止を決定した。今回、踊り子として初めて参加する白石慧さん(16)は子どものときに見て、迫力のある太鼓だなと思った。なくなるのは残念」と話す。坊垣内会長は「生活の母体が地元から離れ、踊り子の確保が難しくなった。長続きさせられるような形を考えて継承してほしい」と、今後に期待を込めた。踊りの奉納は8月18日午後7時ごろから、同広場で行われる。


うーん、これは残念至極。かように、中山間地域では少子化・高齢化がキツいのだ。大柳生の太鼓踊りは、奈良県下唯一の太鼓踊りなので、これは「奈良県の太鼓踊りFINAL」ということである。『奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック』(山と渓谷社刊)によると、このお祭りは

大柳生の太鼓踊り
◎奈良市大柳生町 西側垣内・上出垣内・塔阪垣内

奈良市の東部の山間大柳生町では、ガトウの太鼓踊りとも呼ばれる太鼓踊りが行われる。大柳生地区には素盞嗚命を祀る夜支布山口神社があり、この分霊といわれる「廻り明神」を宮座の年長者が座入り順に当屋となって自宅で丁重に祀るしきたりがある。この当屋の前庭で明神に奉納する形式で太鼓踊りが行われる。

カンコ(鞨鼓)を胸に吊り、桧の削り皮を束ねたシナイを背負った中踊り八名、大きな御幣を背負った大太鼓四名と歌あげ、笛、鉦ほかで一組となる。道中いりは」で踊りの場に練り込み、場所取り・打ち込みを経て、大太鼓の上に登って「口上」を述べてから、大太鼓役は左に廻りながら交代で太鼓を打ち、中踊りはカンコを打ちシナイを振りながら踊る。

県内でかつて広く踊られていた太鼓踊りは、雨乞いやその願満の際に踊られ、イサミ踊りやナモデ踊りとも呼ばれていたが、大柳生の太鼓踊りは、戦役の凱旋に踊ったものであると伝えられる。毎年踊られる県内唯一の太鼓踊りである。


奈良市観光協会のHPにも《8月18日(土)!「大柳生の太鼓踊り」が行われます(今年で最後の開催です) 4人の大太鼓と、背中に大きなシナイをつけた8人の小太鼓が、白鉢巻きのいでたちで踊る勇壮な奉納踊りです。江戸時代から継承されてきた伝統芸能で、奈良県の無形民俗文化財に指定されていますが、後継者不足などで残念ながら今年の太鼓踊りで最後を迎えることになりました》とあるので、やはりこれで見納めなのだ。

私たちの「奈良まほろばソムリエ友の会」は、NPO化の暁には「伝統行事の保存・継承」を事業の1つに据えようと思っているのであるが、こうして次々に伝統行事がなくなってしまっては、追いつくことさえ難しい。

大柳生町はこの時間、路線バスで行っても帰れないので、車で行くしかない。県下太鼓踊りの見納めとなりそうな「大柳生の太鼓踊り」、ぜひ迫力のある太鼓と踊りをシッカリと見届けていただきたい。

※日時:平成24年8月18日(土)午後7時~
※場所:奈良市大柳生町 大柳生営農組合交流広場(夜支布山口神社前)
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来村多加史教授の東京セミナー、10月23日(火)開催!(2012Topic)

2012年07月30日 | お知らせ
来村多加史氏(阪南大学国際観光学部教授)は、奈良検定(奈良まほろばソムリエ検定)の「受験の神さま」である。公式テキスト執筆者のお1人であり、「認定支援セミナー」(直前対策セミナー)や「体験学習プログラム」(1級受験者に必修の研修)の講師も務めておられる。本職の考古学・歴史学の分野では多くの著作があり、NHKの「奈良時代一周」「名将の采配」にも、レギュラー出演されていた。歯切れよく分かりやすいお話には、定評がある。
※トップ写真は、昨年2/5に開催された「ソムリエの集い」でのご講演

その来村教授が、東京・銀座で「奈良通をめざすための基礎講座」という2時間の講話をされる。検定受験を考えておられる方はもちろん、奈良ファンには必聴のセミナーである。参加費はわずか1,000円。定員は900人(先着順)である。主催者である奈良商工会議所のHPによると

奈良まほろばソムリエ検定 東京セミナーのご案内

1.開催日時
平成24年10月23日(火) 開場13:30 開演14:00 終了予定16:00
2.講演
演題「奈良通をめざすための基礎講座」  講師 阪南大学国際観光学部教授 来村多加史先生
3.会場
「銀座ブロッサム」中央区中央会館 東京都中央区銀座2-15-6
東京メトロ有楽町線 新富町駅(①番出口 徒歩1分)
4.参加費
お一人様 1,000円(税込)
※参加費の払い戻しはいたしませんので、予めご了承ください
5.募集定員
900名(先着順)
6.申込締切日
平成24年10月5日(金)


お申し込み方法など、詳細はこちらのパンフレット(PDF)をご覧いただきたい。お問い合わせは 奈良検定事務センター(奈良商工会議所)℡0742-26-6222(土・日・祝を除く9時30分~17時)

奈良を楽しむためには、「奈良通」とは行かないまでも、ほんの少しの「基礎知識」が必要である。知って訪ねるのと、知らないままで訪ねるのとでは、大違いである。おそらく来村教授は、「奈良を楽しむコツ」を分かりやすく解き明かしてくださることだろう。

東京ではなかなかお目にかかれない講座である。関東地方にお住まいの皆さん、ぜひご参加ください!


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まほろば地域づくり塾(8/11) 先着20名様 無料聴講できます!(2012Topic)

2012年07月29日 | お知らせ
6/24、当ブログで「まほろば地域づくり塾」のことを紹介した。《奈良県文化・教育課(地域振興部)の「まほろば地域づくり塾」をご存じだろうか。地域おこしのリーダーとして取り組もうとする人材を育成するための研修プログラムである。受講料は無料》というものである。私も8月11日(土)に「再発見!奈良の魅力」という講話をさせていただく予定であるが、このたび同課から、当日の一般公開(無料聴講)のお知らせが届いたので、以下に紹介する。お申し込みは、Eメール、FAXまたは郵送で。

まほろば地域づくり塾 聴講生募集!

7月21日から開催されている「まほろば地域づくり塾」の第2回の講義につきまして一般公開いたします!! 詳細は下記のとおりです。なかなか普段は聞くことのできない話を聞くことができる貴重な機会ですので皆さん、ふるってお申し込み下さい。

日程:8月11日(土) 13時~、奈良県立大学 1号館201号室
①13:00~15:30 「地域資源の発掘と活用」
 講師:奈良県立大学 教授 村田 武一郎 氏
②15:45~17:15 「再発見!奈良の魅力」
 講師: 奈良まほろばソムリエ友の会 事務局長 鉄田 憲男 氏

なお、会場の都合から定員は20名とし、先着順とさせていただきますのでご了承よろしくお願いします(締切 8/9[木])。申し込み方法等、詳しくは、下記のチラシをご確認下さい。お早めに!!!!
聴講募集チラシ(PDF)
聴講申込書(こちらのサイトからダウンロード) 


私の講話は当ブログでいつも書いているようなことなので、目新しいものではない。奈良は魅力がいっぱいなのに、案外、地元民は気づいていない。それをアンケート結果から実証するとともに、埋もれた奈良の魅力の数々、その発掘方法・目のつけどころなどについて、お話しするつもりである(時間が許せば、別のところでお話しした「人脈力」「発想力」についても少し触れる)。後学のために村田教授の「地域資源の発掘と活用」は、私も聴講させていただくつもりである。

地域おこしや観光まちづくりを考えておられる皆さんには、必聴の講座である。①②とも先着20名限定なので、ぜひお早めにお申し込みいただきたい。

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興福寺の粕汁が、ホテル日航奈良に登場!(2012Topic)

2012年07月28日 | お知らせ
ホテル日航奈良が、またまた面白い企画を発表した。興福寺が2月の節分行事の「スタッフ食」として提供している粕汁を、8/1(水)から朝食メニューとして提供するというのである。
同ホテルのプレスリリースによると、


この写真は私が06.2.3に撮影した興福寺追儺会(暗闇と混雑のなか手持ちの
望遠でブレずに撮るのは至難のワザ)。他の写真は同ホテルからお借りした

お寺のふるまい料理を再現 興福寺の粕汁がホテル朝食に登場

ホテル日航奈良(奈良市三条本町8-1 総支配人 津秦 幸生)では、 2012年8月1日(水)より、興福寺の節分行事『追儺会(ついなえ)』で関係者へ振る舞われる『粕汁』を、ホテルの朝食会場で再現し、ご宿泊のお客様にご提供することになりました。

興福寺東金堂で行われる『追儺会(ついなえ)』とは、毎年2月3日の午後6時30分より、薬師如来の御宝前で除災招福の悔過法要を行い、その後鬼追いの儀式、豆まきへと続く節分行事です。今回行うのは、その法要前に興福寺関係や、行事のお手伝いをされる方々の身体を温めるために振る舞われる『粕汁』をホテルで再現し、観光客を中心とするご宿泊のお客様に提供するというもの。伝統的に継承されてきた食や行事などを、観光客に貴重体感していただき、奈良ファンを増やしていきたいというホテルの取り組みのひとつで、興福寺の全面協力のもと実現いたしました。

粕汁の具材は、野菜や油揚げなどでヘルシー。白味噌と酒粕の風味が甘く香り食欲をそそります。出汁はホテルの料理長が合わせ、上品で食べやすく仕上げました。粕汁が苦手な方でも美味しくお召し上がりになれる逸品です。





【ホテルご朝食について】
会場 宴会場、または、3Fセリーナ
時間 07:00~09:30
形式 バイキング

広報担当 高塲(タカバ) 
Tel:0742-35-8831 Fax:0742-35-6868 E-mail:pr@nikkonara.jp
写真画像のご希望があればデータをお送りいたします。遠慮なくお申し出ください。




7/26(木)8:30から、同ホテルで記者発表があったが、私は出席できなかったので、遠慮せず高塲さんから写真データをいただいた。三浦記者(奈良新聞)は出席されたようで、今朝(7/28)の奈良新聞に大きく紹介されていた。《(ホテル日航奈良は)「かす汁」を8月1日から朝食バイキングのメニューに加えると発表した。朝食は宿泊客以外にも1700円で提供する》。

《かす汁はダイコンやニンジン、油揚げなど5つの具材を白みそと酒かすで味付け。具材の形を整えたり酒かすの分量を抑えたりしてまろやかな風味に仕上げている。(中略) 興福寺をイメージした客室も8月1日から12月30日まで販売する》。興福寺の「コンセプトルーム」は以前、当ブログでも紹介したとおり、細部にさりげなく興福寺や阿修羅像のイメージを取り入れ、ファン垂涎の部屋に仕上がっている。
奈良は清酒発祥の地であり、それは正暦寺(奈良市菩提山町)の僧坊酒にルーツがある。平安時代(正暦3年)に創建されたこのお寺を鎌倉時代に再興したのが、興福寺大乗院院主の信円僧正(菩提山僧正)だ。つまり清酒発祥(いわば酒粕発祥)の正暦寺は、興福寺の関係寺院なのである。その興福寺が節分行事のスタッフ食として粕汁を振る舞うというのは、単に暖をとるという意味だけでなく、こういう歴史的背景もあるのだ。

酒粕にはタンパク質、食物繊維、ビタミンB群や亜鉛が豊富に含まれている。野菜もたっぷりの粕汁は、冬場だけでなく夏バテ防止にもピッタリなのである。私もいちど、1,700円の同ホテルの朝食バイキングにチャレンジしたいと思っている。皆さんも、いかが?

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菊水楼でバイキング!@6,000円ポッキリで飲み放題つき(2012Topic)

2012年07月27日 | お知らせ
今年も「なら燈花会」が、8月5日(日)から14日(火)まで開催される。これに合わせ、奈良が誇る老舗料理旅館「菊水楼」(春日大社一の鳥居前)は、8月5日(日)~13日(月)まで「遊玄燈花会祭り(ゆうげんとうかえまつり)」を開催する。東側の「欧風レストラン菊水」において、@6,000円和・洋食20品以上の料理がバイキング形式(ただしアユは1人1尾。ここのアユは絶品!)でいただけるのである。

ドリンク(ビール、ワイン、焼酎、ソフトドリンク)も飲み放題だ。完全予約制(座席限定)で、17:30開場・18:00開宴(最終入場19:30)・20:30ごろ終宴。しかも今年は、舞妓の菊千栄さん、菊弥さんもやってくる。記念撮影をはじめ、サプライズ企画も用意されているので、これは見逃せない。予約は電話でお早めに。℡ 0742-23-2001(菊水楼 受付ご担当 松原さん、島本さん)。地図は、こちら

昨年のミシュランガイドで菊水楼は、「快適な旅館」として「レベル4」を獲得した(最高はレベル5)。レベル4は京都のグランヴィア、大阪の帝国ホテル並みの高得点である。しかもレストラン部門で三つ星を獲得した「和 やまむら」や、一つ星の「枯淡」のオーナーシェフは、菊水楼で修業された方である。

@6,000円で老舗の料理が味わえ、しかも飲み放題。舞妓さんつきというスペシャル企画である。ぜひこの機会にお訪ねいただきたい。
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