tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良オンリーワンの舞妓さん

2007年06月30日 | 奈良にこだわる
昨日(6/19)、職場のお祝い会を菊水楼(きくすいろう 奈良市高畑町)で開いた。ここは奈良でもトップクラスの老舗料理旅館である。
http://www.ryokan.or.jp/nara/narasi/kikusu/homu.htm

祝宴の前のアトラクションに、舞妓さんが踊ってくれた。菊稚(きくわか)さんといって、06年5月に店出し(お披露目)したばかりの豊中市出身・19歳の新人だ。彼女は、奈良でただ1人の舞妓なのだ。現在、この菊水楼で修業している。
※日本経済新聞夕刊(大阪本社版 06.7.18付)
http://www.nikkei.co.jp/kansai/women/34411.html

この日は3階・大広間の舞台で日本舞踊を披露してくれた。幼い頃から日舞や津軽三味線を習っていたというだけに、踊りも堂に入ってる。

彼女を指導しているのが、菊乃(きくの)さんという芸妓さんだ。06年1月に春日大社に日本舞踊を奉納し、地元で話題になった。「菊乃流」というきれいなホームページも立ち上げている、いま時の芸妓である。
http://kikuno.net/index.html

かつては奈良でも、元林院(がんりんいん)町という花街が栄え、ピーク時(昭和初期)には約200人の芸妓・舞妓さんがいたそうだ。約10人にまで減少した今とは隔世の感があるが、宿泊観光客の増加をめざす奈良には、やはり夜の華やぎも必要だ。

菊稚さん、菊乃さんという若きヒロインを起爆剤として、夜の奈良を大いに盛り上げていただきたいものだ。
コメント (6)
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名仏いろいろ(2)スーパー薬師寺の守護神

2007年06月27日 | 仏像
名仏(めいぶつ)シリーズ第2弾は、新薬師寺(奈良市高畑町)の国宝・十二神将像である。

奈良県下には3つの薬師寺がある。橿原市(藤原京)の「本(もと)薬師寺」跡(698年頃完成)、奈良市西ノ京町の「薬師寺」(718年)、そしてこの「新薬師寺」(747年)だ。

持統天皇が建立した「本薬師寺」は、平城遷都により西ノ京の地に移されて「薬師寺」となった。その後、別の地に光明皇后が建立した「新薬師寺」は、ニュー薬師寺ではなく、霊験「あらたか」という意味なので、いわばスーパー薬師寺だ。

本尊は薬師如来坐像だが、この寺は十二神将像(薬師如来の従者・守護者)で知られる。とりわけ伐折羅(バサラorバザラ)大将像は500円切手にもなっているから、ご存じの方も多いだろう。髪を逆立てた憤怒の顔は、劇画を思わせる。土という柔らかい素材をを練り上げて、まるで生きているような動感を表現している。
http://www.cnet-ta.ne.jp/p/pddlib/photo/stamp/basara.jpg

6/23(土)、この像を見仏(けんぶつ)してきた。ほの暗い本堂に足を踏み入れると、線香の匂いが立ちこめていると思いきや、何だか甘い香りが充満している。見ると、お堂の中には30人ばかりの女子大生集団がいて、若いお坊さんの説明を聞いている。物見遊山風ではなく、仏像や歴史の勉強に来ているという真剣な面持ちであった。
http://www.k5.dion.ne.jp/~shinyaku/juni.html

お堂の中央には丸い須弥壇があり、その上に薬師如来と十二神将が外向きに並んでいる。みうらじゅんが「こうやって走りながら見ると凄(すご)いよ。十二神将が次々に現れるからさ」と言いながら須弥壇の周りをぐるぐる走った、という話を思い出した(「仏像メリーゴーランド状態」『見仏記』角川文庫)。

とにかく彼女たちが移動するまでは、走ることも歩き回ることもできないので、しばらく入口近くの売店を冷やかしていると、カラフルな1枚の絵はがき(210円)を発見した。それは、色鮮やかに再現されたバサラ大将像だった。
http://www.cadcenter.co.jp/business/products/dvd.php

株式会社キャドセンター(東京都文京区)がこの像をレーザーで計測し、CGで再現したものだそうだ。裏面にはQRコードがついていて「スペシャル携帯サイト」にアクセスできるという(08年12月末までの期間限定)。
http://www.cadcenter.co.jp/mobile/sinyakusiji/basara/ez/wallpaper.html

早速買い求めてアクセスしてみると、タダで使える携帯用の壁紙などが入っていた。そのうちの1枚がご覧の画像だ。下からバサラを仰ぎ見たシーンである。(株)キャドセンターにメールでブログへの掲載許可を求めると、すぐに快諾していただいた。感謝感激である。

ところでこの日本最古の十二神将像、もとは岩淵寺(鎌倉時代まで存続)の像で、大水が出た際に新薬師寺に流れ着いたものだそうだ。12体のうち、江戸期に壊れ昭和6年に補作した1体(クビラ大将)を除き、すべて国宝に指定されている。薄暗いお堂の中で見る十二神将は、ド迫力だ。テレビも劇画もない時代にこの像を見た昔の人は、きっと度肝を抜かれたことだろう。

外に出ると参道では、お寺の人がハサミのついた棒のような道具で、枇杷(ビワ)の実を穫り入れていた。子供たちも見物している。寺の塀際にある大木に、実がたわわに成っているのだ。さほど大きい実ではないが、まるでミカンの木のようにたくさんの黄色い実がついている。暗いお堂で恐い像を見た後の、ホッと胸をなで下ろすひとコマであった。
コメント (5)
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柳生のアジサイ

2007年06月25日 | 写真
柳生花しょうぶ園には、たくさんのアジサイが植えられていた。「花しょうぶ&アジサイ園」と言った方がピッタリくるほど、数が多い。650円(大人)の入園料の何割かは、アジサイ鑑賞料なのである。

県下のアジサイ名所と比較しても、矢田寺(大和郡山市)にはかなわなくても、馬見丘陵公園(河合町)より数も種類も豊富だ。

この日(6/23)は前日の雨滴が花を濡らしていたので、しっとりとした情感が漂っていた。涼しい柳生の里のことなので、アジサイはこれから見頃を迎える。他所で見逃した方は、ぜひこちらをお訪ねいただきたい。
http://kanko.gnavi.co.jp/spot/32/29000432.html

なお、食事は「十兵衛食堂」がおすすめだ。私は大和芋を使った「とろろ定食」(1050円)をいただいた。ご主人は柳生観光協会の会長さんなので、町のことを親切に教えていただける。お店の前には無料駐車場もある。
http://www.mapple.net/spots/G02900043103.htm
コメント (3)
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柳生の花しょうぶ

2007年06月24日 | 写真
6/23(土)、剣豪・柳生十兵衛の里にある「柳生花しょうぶ園」(奈良市柳生町403)に出かけてきた。

県内の花しょうぶ園では今まで、大和民俗公園内の「みんぱくしょうぶ園」(大和郡山市)や馬見丘陵公園内の「菖蒲園」(河合町)を訪ねたことがあるが、柳生が最も大きく、1万㎡の敷地に約460品種・80万本が植えられている。
http://www.kasugano.com/kankou/yagyu_syoubu/

前日の金曜は雨だったが、この日は快晴。で、朝早くに家を出て午前8時までに現地入りした。朝の時間帯に、雨の雫が残るみずみずしい花を撮りたかったのだ。

柳生は涼しい土地柄なので、花のピークにかろうじて間に合った。斜面を利用した広いスペースにたくさんの花しょうぶが咲いていた。紺、ブルー、白の花が多いが、黄色(キハナショウブ)もある。アジサイも多く、垣根に仕立てたツツジも咲き残っていた。

以前このブログにも書いたが、花しょうぶとカキツバタ(杜若)の違いは、花の中心部に「黄色い斑紋」があるかないかだ(花しょうぶにはある)。写真にもしっかり写り込んでいるのがご覧いただけるだろう。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/f85f1ccf09ccce01c87f48f36e72e202

帰る頃(9時半)になって、ようやく多くの人が集まってきた。バスで巡る団体客や、講師付きの写真集団もいた。花しょうぶ園のすぐ近くには旧柳生藩陣屋跡(史跡公園で桜の名所)や柳生八坂神社があり、反対側の坂を上ると芳徳禅寺(柳生家の菩提寺)がある。

空気が美味しくゆったりと時間の流れる柳生の里は、のんびりウォーキングするには絶好の場所だ。
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百夜月

2007年06月23日 | グルメガイド
明日香村の次は、奈良市内のそば屋さんを。何だか、グルメブログのような様相になってきた。

「そば切り 百夜月(ももよづき)」は、近鉄奈良駅から徒歩1分という便利な所にある。ここでは、旬の名産地から取り寄せたそばを石臼で挽く(自家製粉)。十割と二八がある。なお百夜月とは地名(店主の祖父のお宅がある)だそうで、調べてみると三重県熊野市紀和町に百夜月という大字があった。

写真は名物・玄そばの手挽き(1050円)、1日10食の限定品だ。麺はあくまで太く短い。麺をすすり込むというのではなく、板状に伸ばしたそばのスライスをむしゃむしゃと食べるという趣だ。これぞ「そばの原点」という深い味わいなので、まずは塩だけつけて、そばの甘みと香りを楽しんでいただきたい。
http://gourmet.yahoo.co.jp/0005279132/M0029010514/

もちろん二八(735円)も十割(840円)も美味しい。そばアイス(315円)、そば茶あんみつ(525円)、そばがきぜんざい(630円)という昼限定のスイーツもある。

なお手挽き以外は大盛りも注文できるのだが、男の昼食としていただくには量が少ない。現実的な話になって恐縮だが、ぜひご飯もの(せめて白ご飯)を用意していただきたいものだ。

ここの店主はもと雑誌編集者で、ブログも書いておられる。お店に行くだけではうかがい知れないご主人の素顔が出ていて、とても興味深いので、ご参考に。
http://blog.goo.ne.jp/momoyoduki
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