職場の慰安旅行で、5/20(金)~21(土)、吉野山の「吉野荘 湯川屋」(吉野町吉野山440)に泊めていただいた。料理も、おもてなしも素晴らしい宿だった。私の目に映った順に、この旅館とお料理を紹介する(料理はテカりを避けるため、畳の上に置き直して撮影させていただいた、念のため)。
※トップ写真は館主(専務)の山本義史(よしひと)さんと女将さん
この3枚の写真は、同館のHPなどから拝借した
同館のHPによると《当館は、「あたたかみのある宿」をモットーに、地元吉野材を使用した木造吉野建て和風旅館です。歴史的には、嘉永元年(1848年)氷室長翁先生が書かれた「芳野日記」や、天保12年(1841年)小田宅子先生が書かれた「東路日記」などに登場する歴史のある旅館です。当館の位置は、日本で2番目に大きな木造建築で国宝であり世界遺産に登録された「金峯山寺蔵王堂」に最も近い旅館で(徒歩約5分)、吉野山の中心に位置します》。「吉野建て」とは斜面に建てる建て方で、客室へは道路に面した玄関ロビーから、階下へ降りていく。
仕事を終えてから奈良市を大型バスで出発。宿に着いてひと風呂(ラジウム泉)浴びたあと、食事がスタートした。同館のHPによると《当館の御料理は、吉野本葛を使用した、独特の特製だしで作りあげた「西行鍋」(登録商標)を一品とした「西行御膳」が好評で、田舎の山の会席料理です。当館の温泉は、「沸かし湯」ではありますが、「ラジウム鉱石」を使用し、神経痛・肩こりなどに、効能があります》。私たちがいただいたのも、贅沢な山の幸づくしの「西行御膳」だった。吉野葛の刺身もあれば、猪肉の角煮もある。からりと揚がった春野菜の天ぷらも、とても美味しい。
季節のキノコの土瓶蒸し
「西行鍋」という鍋も名物だ。本式のものは大鍋で出てくる。同館のHPによると《その昔吉野山のさくらをこよなく愛した西行法師がひとりわび住居にあるとき、山中の野草を摘みとり栄養源としてあみ出したといわれる料理です。当館では吉野山の新鮮な季節の山野草に鶏肉や雉肉などを取り入れ名産吉野葛をベースに当世風にアレンジし調理いたしました》。
西行鍋(小鍋)。柿の葉寿司は、名店「ひょうたろう」製
《鍋の煮え立つほどにコクのある豊かな味わい、すりゴマ入りの器にスープごととって召し上がって頂きます。このかぐわしい淡白な風味は他では味わうことのできない独特の名物料理として大変ご好評頂き、今では味の「西行鍋」と吹聴されてまいりました。どうか是非一度ご賞味下さい》。確かに、これはイケる。鶏がらダシの利いたスープに吉野葛のとろみがついていて、しみじみと美味しい。いちど冬場に、この鍋だけをいただきに来よう。そういえば、2年ほど前、初詣に吉野神宮をお参りしたこともある。
館主の山本専務は、大学では物理学科で、理論物理を学んでいたそうだ。HPによると《当初は、旅館業が好きではなかったので、企業のエネルギー変換研究所に就職し、アモルファス太陽電池を研究していました》。実家の旅館に戻られたのは《昭和61年です。代々続いている、この旅館をなくすことは出来ないと考えて、家業を継ぐことになりましたが、今ではこの商売を誇りに思っていますし、やり甲斐のある商売だとも考えています》。
《お客様が帰られるとき、喜んで帰っていただけたり、丁寧な礼状を戴くことも度々あります。そんな時、本当にうれしく思います。私たちは、お客様が、どのような形態の旅行であるにせよ、旅館を選ばれたということは、「なんとなくの安らぎ」を求めて旅館に来られていると考えます。そんな「なんとなくの安らぎ」を、私たちの旅館で味わって戴けたら、ありがたく思います》。
歯に衣着せぬストレートな評価で知られる「trip advisor」での評判も高く、吉野町の旅館14軒中、1位だった。2人の口コミ評価が紹介されている。《吉野山に位置する和風旅館。高野豆腐や鮎を使用した懐石料理や特産吉野葛使用の西行鍋が絶品! 部屋から望む四季折々の吉野の景色が楽しめますよ》。
《チリ一つない館内、綺麗で居心地のいいお部屋掘りゴタツ最高でした、電話で問い合わせした時も思ったのですが、気持ちの良い接客で凄く愛想よかったです。夕飯はたくさん品数が出てきてまた違う意味でびっくりしました。お風呂は空いてる時間を教えて頂いて入ったのでゆっくり出来ました、広くはないですけど感じのいいお風呂でしたよ》というものだった。
この旅館をそろそろ当ブログで紹介しようと、昨日、館主(吉野山旅館組合 組合長)のブログ(5/28付)を拝見すると、なんと、この旅館はJTBの「2010年度サービス優秀旅館・ホテル」に選ばれていた! そんなことは、ひと言もおっしゃっていなかったのに…。
私たちが泊まる3日前の5/17(火)、「JTB協定旅館ホテル連盟西日本支部連合会通常総会」(於:神戸ベイシェラトンホテル&タワーズ)で表彰を受けていたのだ。サービス部門で表彰されたのは、西日本(対象=939館)では、同館1館だけというから、すごい。
翌朝は徒歩5分の蔵王堂で、朝のお勤め
しかも《今回の受賞を記念して、当館で宿泊していただくお客様が、チェエクインの時に、フロントで「ホームページを見たよ!」とか「ブログ見たよ!」と言っていただければ、言っていただいた方お一人に「吉野杉の割り箸(5本1セットになっています)を1セットプレゼントします」【宿泊利用の方のみです】 このブログを見た方は、是非 ご宿泊下さい》とある。
茶粥のついた朝食。私は、茶粥に白ご飯を足していただいた
私が「いつも山本さんのブログを見てますよ」と申し上げたからか、ちゃんと一行全員に割り箸セットをプレゼントしてくださった。同館のサイトは、奈良ファン倶楽部(奈良県ビジターズビューロー)のサイトにバナー広告を貼っているので、よく目にしていたのだ。
(追記)山本さんは、この記事を大変喜んでくださり、ご自身のブログ(5/31付)で、私のブログのことを紹介してくださった、これは光栄なことである。
この旅館は、ぜひ桜のシーズンを外して訪れていただきたい。静かなオフシーズンに、宿の「あたたかみ」と「なんとなくの安らぎ」を感じてほしいのである。そして、美味しいお料理を心ゆくまで味わっていただきたい。
山本専務、女将さん、有難うございました。またお邪魔します!
※トップ写真は館主(専務)の山本義史(よしひと)さんと女将さん
この3枚の写真は、同館のHPなどから拝借した
同館のHPによると《当館は、「あたたかみのある宿」をモットーに、地元吉野材を使用した木造吉野建て和風旅館です。歴史的には、嘉永元年(1848年)氷室長翁先生が書かれた「芳野日記」や、天保12年(1841年)小田宅子先生が書かれた「東路日記」などに登場する歴史のある旅館です。当館の位置は、日本で2番目に大きな木造建築で国宝であり世界遺産に登録された「金峯山寺蔵王堂」に最も近い旅館で(徒歩約5分)、吉野山の中心に位置します》。「吉野建て」とは斜面に建てる建て方で、客室へは道路に面した玄関ロビーから、階下へ降りていく。
仕事を終えてから奈良市を大型バスで出発。宿に着いてひと風呂(ラジウム泉)浴びたあと、食事がスタートした。同館のHPによると《当館の御料理は、吉野本葛を使用した、独特の特製だしで作りあげた「西行鍋」(登録商標)を一品とした「西行御膳」が好評で、田舎の山の会席料理です。当館の温泉は、「沸かし湯」ではありますが、「ラジウム鉱石」を使用し、神経痛・肩こりなどに、効能があります》。私たちがいただいたのも、贅沢な山の幸づくしの「西行御膳」だった。吉野葛の刺身もあれば、猪肉の角煮もある。からりと揚がった春野菜の天ぷらも、とても美味しい。
季節のキノコの土瓶蒸し
「西行鍋」という鍋も名物だ。本式のものは大鍋で出てくる。同館のHPによると《その昔吉野山のさくらをこよなく愛した西行法師がひとりわび住居にあるとき、山中の野草を摘みとり栄養源としてあみ出したといわれる料理です。当館では吉野山の新鮮な季節の山野草に鶏肉や雉肉などを取り入れ名産吉野葛をベースに当世風にアレンジし調理いたしました》。
西行鍋(小鍋)。柿の葉寿司は、名店「ひょうたろう」製
《鍋の煮え立つほどにコクのある豊かな味わい、すりゴマ入りの器にスープごととって召し上がって頂きます。このかぐわしい淡白な風味は他では味わうことのできない独特の名物料理として大変ご好評頂き、今では味の「西行鍋」と吹聴されてまいりました。どうか是非一度ご賞味下さい》。確かに、これはイケる。鶏がらダシの利いたスープに吉野葛のとろみがついていて、しみじみと美味しい。いちど冬場に、この鍋だけをいただきに来よう。そういえば、2年ほど前、初詣に吉野神宮をお参りしたこともある。
館主の山本専務は、大学では物理学科で、理論物理を学んでいたそうだ。HPによると《当初は、旅館業が好きではなかったので、企業のエネルギー変換研究所に就職し、アモルファス太陽電池を研究していました》。実家の旅館に戻られたのは《昭和61年です。代々続いている、この旅館をなくすことは出来ないと考えて、家業を継ぐことになりましたが、今ではこの商売を誇りに思っていますし、やり甲斐のある商売だとも考えています》。
《お客様が帰られるとき、喜んで帰っていただけたり、丁寧な礼状を戴くことも度々あります。そんな時、本当にうれしく思います。私たちは、お客様が、どのような形態の旅行であるにせよ、旅館を選ばれたということは、「なんとなくの安らぎ」を求めて旅館に来られていると考えます。そんな「なんとなくの安らぎ」を、私たちの旅館で味わって戴けたら、ありがたく思います》。
歯に衣着せぬストレートな評価で知られる「trip advisor」での評判も高く、吉野町の旅館14軒中、1位だった。2人の口コミ評価が紹介されている。《吉野山に位置する和風旅館。高野豆腐や鮎を使用した懐石料理や特産吉野葛使用の西行鍋が絶品! 部屋から望む四季折々の吉野の景色が楽しめますよ》。
《チリ一つない館内、綺麗で居心地のいいお部屋掘りゴタツ最高でした、電話で問い合わせした時も思ったのですが、気持ちの良い接客で凄く愛想よかったです。夕飯はたくさん品数が出てきてまた違う意味でびっくりしました。お風呂は空いてる時間を教えて頂いて入ったのでゆっくり出来ました、広くはないですけど感じのいいお風呂でしたよ》というものだった。
この旅館をそろそろ当ブログで紹介しようと、昨日、館主(吉野山旅館組合 組合長)のブログ(5/28付)を拝見すると、なんと、この旅館はJTBの「2010年度サービス優秀旅館・ホテル」に選ばれていた! そんなことは、ひと言もおっしゃっていなかったのに…。
私たちが泊まる3日前の5/17(火)、「JTB協定旅館ホテル連盟西日本支部連合会通常総会」(於:神戸ベイシェラトンホテル&タワーズ)で表彰を受けていたのだ。サービス部門で表彰されたのは、西日本(対象=939館)では、同館1館だけというから、すごい。
翌朝は徒歩5分の蔵王堂で、朝のお勤め
しかも《今回の受賞を記念して、当館で宿泊していただくお客様が、チェエクインの時に、フロントで「ホームページを見たよ!」とか「ブログ見たよ!」と言っていただければ、言っていただいた方お一人に「吉野杉の割り箸(5本1セットになっています)を1セットプレゼントします」【宿泊利用の方のみです】 このブログを見た方は、是非 ご宿泊下さい》とある。
茶粥のついた朝食。私は、茶粥に白ご飯を足していただいた
私が「いつも山本さんのブログを見てますよ」と申し上げたからか、ちゃんと一行全員に割り箸セットをプレゼントしてくださった。同館のサイトは、奈良ファン倶楽部(奈良県ビジターズビューロー)のサイトにバナー広告を貼っているので、よく目にしていたのだ。
(追記)山本さんは、この記事を大変喜んでくださり、ご自身のブログ(5/31付)で、私のブログのことを紹介してくださった、これは光栄なことである。
この旅館は、ぜひ桜のシーズンを外して訪れていただきたい。静かなオフシーズンに、宿の「あたたかみ」と「なんとなくの安らぎ」を感じてほしいのである。そして、美味しいお料理を心ゆくまで味わっていただきたい。
山本専務、女将さん、有難うございました。またお邪魔します!