tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良の近代建築を訪ねる女子大ツアー、ゴールデンウィークに4日間開催!(2012Topic)

2012年03月31日 | お知らせ
ゴールデンウィーク中(5/1~5/4)に4日間連続開催、豪華講師陣つき、2日間は昼食つき(うち1日は王隠堂邸)で、参加料が8,000円!というレクチャー&現地視察イベントが、奈良女子大学社会連携センターの主催で開かれる(申し込み要・先着順)。同大学のHPによると、

空が青いから 白をえらんだのです ―奈良少年刑務所詩集― (新潮文庫)
寮美千子 編
新潮社

奈良女子大学社会連携センター<短期集中講座>

「古都」奈良の誕生を学び、そして明治から昭和初期にかけて建てられた奈良の近代建築(奈良女子大学、南都銀行本店、奈良国立博物館、仏教美術資料研究センター、奈良少年刑務所など)について講義を交えフィールドワークで学ぶ4日間の集中講義です。建物だけではなく、建物内での「心」に触れる講義、青垣をなす山々を眺めることができる王隠堂邸では万葉集の詠われた風景についての講義もあり、総括的に学んでいただけるプランです。

『奈良の近代建築をたずねて』

・開講日時: 2012年5月1日(火)~5月4日(金)
・受講料 : 8,000円
 受講料には、傷害保険代、入館料(一部)、五條市への往復貸切バス代、
 2日・3日の昼食代、茶菓子代等が含まれます。
・募集人数: 先着20名(最少催行人数15名)
・事前のお申し込みが必要です(4/14まで)。

生活文化学の愉しみ―ライフスタイル・こころ・もの・からだ
上野邦一・岩崎雅美
昭和堂

詳細は、こちらこちら(PDF)に出ている。何しろ、講師陣がすごい。作家・詩人の寮美千子さん、奈良女子大学名誉教授の上野邦一氏、同教授の小路田泰直氏と増井正哉氏、同助教の西村さとみ氏などなど。しかも5/3(木)は、王隠堂(おういんどう)邸(ご当主は王隠堂誠海氏)の「古民家レストラン」で、採れたて野菜たっぷりのランチがいただける。

(4/3追記)5月1日の小路田泰直氏と寮美千子さんの講義は、独立して受講することができる(部分開講)。無料、要申込、50名(通し受講とは別枠)で4/25〆切。詳細は奈良女子大社会連携センターのサイトに掲載されている。

邪馬台国と「鉄の道」 (歴史新書y)
小路田泰直
洋泉社

王隠堂邸は以前当ブログ記事「王隠堂邸のこだわり野菜料理」で紹介させていただいたが、最近は一般開放され、利用しやすくなった。なお王隠堂という珍しい苗字は、南北朝時代、足利尊氏に追われ吉野に逃れた後醍醐天皇をかくまった(王を隠した)屋敷として、天皇から授かった「屋号」で、後にこれを苗字とされたそうだ。

奈良市内から西吉野まで、刑務所・銀行から古民家まで、建築学から万葉集までと、幅広く奈良の近代建築とその風土を楽しく学べるレクチャー&現地視察イベントである。ぜひ、お早めにお申し込みいただきたい。


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柿の葉すし本舗たなかの田中修司さんが、人生あおによし(朝日新聞)に登場!

2012年03月30日 | 奈良にこだわる
朝日新聞奈良版の名物コーナー「人生あおによし」では、矢部次郎さん(サッカー・奈良クラブ)に続き、柿の葉すし本舗たなか相談役の田中修司さんが登場されている(3/25から全27回の連載)。同欄の初回(3/25)に掲載されたプロフィールには《1930年、五條市生まれ。「柿の葉すし」を商品化し、全国に販路を広げた。市立五條文化博物館や藤岡家住宅を管理するNPO法人「うちのの館」理事長として、まちづくりや文化活動にも取り組む。2007年に旭日双光章を受章。10年、五條市名誉市民に選ばれた。同年、県民に元気や感動を与えた人をたたえる「第1回あしたのなら表彰」を受ける。同市在住》とある。


「なら本店」(オープン日の2011.10.11に撮影)。田中さんは終日店先に立ち、お客さまを迎えておられた

株式会社柿の葉すし本舗たなかの創業者であるばかりではなく、大和の伝統食であり、自宅で手作りされていた「柿の葉すし」を商品化し、年間を通して大々的に売り出されたパイオニアである。初回の記事を抜粋すると《吉野川筋の食 後世へ》《「たなか」は昨年10月、近鉄奈良駅近くの東向商店街に念願の「なら本店」をオープンしました。今でこそ県内外に直営30店舗、取り扱い20店舗となりましたが、専門店化を目指した当初は「家で作れるものが商売になるのか」といぶかられていました。もともと、柿の葉すしは7月24日の夏祭りに食べるものでした》。


「なら本店」の店内(11.10.11撮影)。場所は東向商店街の入口(もと三笠饅頭のあったところ)

《熊野灘でとれたサバは塩漬けにされ、川舟に積み込まれ、紀の川をさかのぼって吉野川筋の村々まで運ばれてきました(紀の川は、五條に入ると吉野川と名を変えます)。塩辛いサバを薄い切り身にして握り飯の上に載せ、庭の柿の葉で包み、木桶に詰めます。ふたの上に重石(おもし)を載せ、一晩寝かせると塩辛さが抜け、柿の葉の香りがご飯になじんでまろやかな味に熟成するのです》。

私の母は大淀町(吉野郡)の生まれ、祖母(父の母)は五條市の生まれである。吉野川筋では夏祭りや川開きの時期に、自宅で柿の葉すしを作ったようだ。私の生まれた紀ノ川筋の九度山町(和歌山県伊都郡)でも柿の葉すしを作るが、時期は秋祭りの頃であった。県境をまたぐと微妙に変化するのである。「関西では一家に1個、たこ焼き器がある」といわれるが、吉野川・紀ノ川筋では、一家に1組、すし桶(木製の枠・蓋と重石)がある。


「おすしあらかると 吸物付」1,050円。美味しくて、お腹がいっぱいになる(11.12.5撮影)

《元来、夏の時期の家庭料理ですから、年間を通した販売のためには葉を緑色のまま保存できなければなりません。これが最初の試練でした》。同欄「その5」(3/29付)に、この続きが載っている。《高菜を使っためはりずしのように、色を保つには塩漬けがいいだろうと塩に漬けてみましたが、漬けもののようにくすんだ色に変わってしまいます》《試行錯誤を重ねるうちに、ポイントがつかめてきました。1つは塩に漬ける時期、もう1つは温度管理。今でも「どうしてこんなにきれいな色が保てるのですか」と不思議がられます。詳しいことは企業秘密です》。


店の奥にあるイートイン・スペース(11.12.5撮影)

田中さんの生家は、うどん屋を営んでおられた。「その4」(3/28付)によると《祖父も父も、もともとは大工の棟梁でした。祖母や母は、国鉄五条駅前でうどん屋を営んでいました》《学制が中学から新制高校に変わるちょうど端境期に、五條中を卒業しました。役場近くの料亭「明月」の板場での修業を経て、家業のうどん屋を継ぎました》。

田中さんにお会いすると、いつも「野武士のような人だな」と感じる。お身体は筋肉質できりりと引き締まり、とても81歳とは思えない。言葉数は多くなく、必要なことだけをゆっくりと、きちんと話される。ご自身が創業された会社からは身を引き、今は世のため人のため、懸命に社会貢献活動に取り組まれる…。その裡には、ご尊父の教えがあった。「その4」によると《父は、とにかく相手の立場を考える優しい人でした。これは、特に母から言われたことですが、子どもの頃は常々「人に得を取らせて、自分は損を取れ」と教えられてきました。掃除の時は、ほうきを持って楽をする者が一番あかん。競争でも、人に先に行かせて後から追いかけなさい。追いつこうとする馬力が、追い抜く力に変わるのだから――。今でも信条になっています》。

連載はまだ始まったばかりであるが、続きが楽しみである。皆さん、ぜひ「人生あおによし」をお読みください!

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天誅組史跡を訪ねる、さきがけWalking 五條は、4/8開催!(2012Topic)

2012年03月29日 | お知らせ
明治維新の先駆けといわれる「天誅組の変」が起きたのは、1863年(文久3年)なので、来年は150年目にあたる。五條市の「維新の魁・天誅組」保存伝承・顕彰推進協議会(五條市)や、東吉野村天誅組顕彰会(東吉野村)は、これに備えてイベントなどを計画しているそうだ。
※トップ写真の紅梅は、奈良市内で撮影(2011.2.25)

4月8日、「天誅組大和義挙149年記念」と銘打った「第1回さきがけWalking五條」というガイドツアーが実施される。来年の150年を控えて、ちょうど良い予習の機会である。協議会のHPから内容を拾うと、

第1回 さきがけWalking 五條
ボランティアガイドと歩く 天誅組と松倉重政の新町

五條市内に点在する天誅組史跡、江戸時代の街並みが残る五條新町(重要伝統的建造物群保存地区)を、五條市観光ボランティアガイドの案内で歩く、お花見をかねたウォークです。ご家族・お友達とぜひ、ご参加ください。

平成24年4月8日(日)
主催 天誅組大和義挙150年記念事業実行委員会準備委員会
後援 五條市観光ボランティアガイドの会

○集合場所 9時45分 民俗資料館長屋門前集合駐車場有(無料)
 10時出発 小雨決行、荒天・警報発令時は中止
○コース 長屋門→井沢宜庵宅跡→代官所跡→井沢宜庵墓所→極楽寺(五條代官墓所)→井上院(乾十郎墓所)→乾十郎顕彰碑→桜井寺→乾十郎宅跡→栗山邸→新町通り→まちなみ伝承館→松倉重政顕彰碑→西方寺・・・・・・自由解散
※約3時間(距離約3キロ)
○参加費 1,000円(お弁当・お茶・保険代込)
○申し込み 4月6日(金)〆切 定員100 名(定員になり次第、締め切ります)
下記用紙をFAX・郵便でお送りください。(メール可)
○問合せ 天誅組大和義挙150年記念事業実行委員会準備委員会
〒637-0043 奈良県五條市新町3丁目3-1民俗資料館長屋門
電話・Fax 0747-22-0450 Mail info@tenchugumi.jp


「古事記1300年」の次は「天誅組150年」と、なにやら忙しいが、国のために命を捨てたサムライがいて、しかも彼らが大和で蹶起(けっき)したという史実は、もっと知られて良い。ぜひ「さきがけWalking五條」にお申し込みください!



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e-1 グランプリ(e 級グルメの祭典)が初開催!(2012Topic)

2012年03月28日 | お知らせ
毎年この時期に奈良県文化会館で行われている「奈良県“暮らし”と“環境”フェスティバル」、9回目の今年は、3月31日(土)と4月1日(日)の2日間、開催される。「楽しみながらエコライフが学べる」をモットーとしたイベントで、県(環境政策課)、南都銀行、関西電力、奈良新聞社などが協力している。

第9回イベントのウリは、何といっても「第1回 e-1グランプリ 地球にやさしい、e級グルメの祭典」(3/31と4/1の両日 11:00~15:00 ただし売り切れ次第終了)である。なお「e」は「eco」と「earth」の意味であり、「e級グルメ」とは、安くて美味しいのは当然として、地産地消、素材の有効利用(まるごと使う)、エネルギー効率(省エネクッキング)、水を汚さないなど、エコにこだわった料理のことである。

箸による投票(1人2票限り)と、審査員による「エコ度」審査の両方でグランプリが決定される。世に数あるグルメコンテストのなかで、「エコ」をうたったコンテストは、これが本邦初である(たぶん)。出展されるお店と料理は、この記事の末尾に掲載しているので、ご覧いただきたい。事務局のHP(奈良新聞社)には、このように書かれている。


昨年の開会式の様子(2011年3月26日撮影 以下同じ)

ルール
エコで美味しかったと思う店舗の料理に、購入の際にお渡しする特製箸(1膳で2票)で投票していただきます。その2日間の箸の重さと審査員の合計点にてグランプリを決定します!

イベントチケット
e-1グランプリの商品を購入するにはイベントチケットが必要になります。イベントチケットは100円券5枚綴り(1シート500円)の販売となります。当日会場内にて発売を致します。
※イベントチケットは一切の払い戻し・返金等はできません。
※イベントチケットは使用有効期限を過ぎた場合は無効になりますのでご注意ください。
※イベントチケットの使用に当たってはつり銭はお渡しできません。



エコマジックショー(南都銀行ブースで。以下同じ)

コンテストによっては、組織票(まとめ買いして自店に大量に票を入れる)を許容しているところがあるが、「e-1グランプリ」ではそれが許されないし(1人2票限り)、悪質な場合は失格になるケースもあるので、ご注意いただきたい。なお「e-1グランプリ」以外のフェスティバル内容は、以下のとおりである。入場はすべて無料である。話題の「ナライガー」も登場する!

3月31日(土)10:00~17:00(一部は16:00まで)
4月 1日(日)10:00~16:00
於)奈良県文化会館

○環境と暮らしのゾーン(国際ホールロビー・エントランスホール)
企業、団体、自治体の取り組みを知る環境ブース
○エコ体験ゾーン(小ホール)
環境に関するゲームや展示、体験など。今回は「ぼうさいカフェinなら」も開かれる。
○森のたいけん館(1階の第3会議室)
いつも人気No1.のブース。南都銀行が室内に杉・ヒノキの森を再現。エコマジックショーの上演や木工体験など。香りのいいヒノキチップも、無料でもらえる。





○かんでんNARA エコライフトーク(4/1 13:00~)
正木明氏(気象予報士)の講演、正木氏と妹尾和夫氏(演出家)とのトークセッション
(要申し込み 0742-32-2112)
ナライガーショー
「YAMATO超人 ナライガー」がやってくる!4/1の11:30~と15:00~、屋外ステージで、迫力の「ナライガーショー」を楽しめる。ぜひこの機会に、奈良の新たなヒーローと出会っていただきたい。
○その他、景品がもらえるクイズラリーなど



毎年、2日間で1万人近くが集まる人気のフェスティバルである。今回は初の「e-1グランプリ」開催で、相当の盛り上がりが期待される。今年も、ぜひ奈良県文化会館に足をお運びください!

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中宮寺で、7年ぶりに寺宝3点がずらり! 3月31日まで(2012Topic)

2012年03月27日 | お知らせ
3/25(日)、「ナント・なら応援団」主力メンバーのK先輩から、こんなメールをいただいた。《今回の中宮寺の特別展、またとない機会だと思いますので、ぜひとも貴君のブログで多くの人々に紹介していただければと思い、僭越ながらメールいたしました》。3月末まで、中宮寺の寺宝3点がずらりと勢揃いするというのである。産経新聞奈良版(2/18付)「紙製文殊菩薩立像里帰り 斑鳩・中宮寺 21日から正式公開」によると、

聖徳太子ゆかりの門跡尼寺、中宮寺(斑鳩町)に、東京国立博物館に寄託されている紙製文殊菩薩立像(重文)が7年ぶりに里帰りし、本堂で、アルカイックスマイル(古典的微笑)で知られる本尊の菩薩半跏(はんか)像(国宝)の近くに安置された。21日から正式に公開される。

3月16日からは、同寺の天寿国繍帳(てんじゅこくしゅうちょう)(国宝)も奈良国立博物館(奈良市)から戻り、3点の寺宝が7年ぶりにそろう。聖徳太子の1390年遠忌(おんき)(没後1390年)記念として特別展示される。

紙製文殊菩薩立像は像高52・5センチで、鎌倉時代の作。紙製の極めて珍しい仏像で、経巻をしんにし紙を貼り重ねたうえで彩色するなどしており、ふっくらとした姿をしている。天寿国繍帳は、太子が往生した天寿国の様子を表したとされ、3月16日~4月17日、公開される。3月末までは菩薩半跏像、紙製文殊菩薩立像とともに3点の寺宝が並ぶことになる。


つまり、もともと安置されている国宝「菩薩半跏像」(1)、東京国立博物館から里帰りした重文「紙製文殊菩薩立像」(2)、奈良国立博物館から里帰りした国宝「天寿国繍帳」(3)の3点が、有り難いことに、3月末までは7年ぶりにずらり勢揃いするのである。拝観料は通常の料金(大人500円、中学生400円、小学生250円)である。早速お参りされたしをんさんが、ブログ「まほろば…つれづれ日記」に詳しく紹介されている。

池に囲まれた中宮寺の本堂 まわりに植えられた山吹が、瑞々しい新芽を芽吹かせ、春の光の中 輝いています。紙製文殊菩薩立像は「金剛界略次第」「胎蔵界略次第」の巻子本に、法華経などを巻いて体の芯とし、紙を貼り重ねて形を整えてから彩色目には玉眼を入れた、大変めずらしい仏様。高さ50センチあまりの小さな像は、ふっくらとしたお顔立ちや 丸くお団子のように結った髪が童子のように愛らしく おもわず頬をゆるめて見入ってしまいます。

聖徳太子が往生したという天寿国のありさまを、お妃の橘大郎女が宮中の采女らに刺繍させたという国宝「天寿国曼荼羅繍帳」。飛鳥時代に作られたこの繍帳は、鎌倉時代に所在が不明となりましたが、紙製文殊菩薩立像を造った信如によって、法隆寺から発見されました。「紙製文殊菩薩立像」「天寿国曼荼羅繍帳」どちらも、信如さまゆかりの品なのですね。

※中宮寺 ・奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺北1-1-2
「聖徳太子1390年遠忌記念 中宮寺 寺宝特別展示」
 展示期間 紙製文殊菩薩立像(2月21日~3月31日)
 天寿国曼荼羅繍帳(3月16日~4月17日)

中宮寺では梅も椿も見頃のようである。ぜひ、この機会をお見逃しなく!
※中宮寺の公式ホームページは、こちら
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