tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

お正月の綱掛け神事がわかる講座/クラブツーリズム奈良で12月2日(土)開催!(2017 Topic)

2017年11月30日 | お知らせ
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎月1回、クラブツーリズム奈良旅行センター(近鉄奈良駅ビル5階)で、「まほろばソムリエのヤマトロジー講座」という90分の講座を開催している。要申し込みで、参加費は1,200円、お申し込みは、こちらから。
※トップ写真中央が雑賀耕三郎さん。クラブツーリズムの古事記ツアー(10/18)で

12月2日(土)は、まほろばソムリエの会の名物男・雑賀耕三郎理事が「桜井と明日香 守り続ける勧請綱(かんじょうづな)」を語る! 奈良県に特有の「勧請綱」とは何か、『世界大百科事典』の「綱(つな)」によると、


桜井市高家(たいえ)の勧請綱かけの様子。雑賀さんのブログから拝借

綱は実用的な用途のほか,綱引き,蛇綱,綱掛けなど神事や呪術にも多く用いられる。綱はしめ縄や横綱の綱も含めて標(しめ)として内と外の境や神域を表示し不浄や穢を隔離するところから,正月には「綱掛け祭」といって大綱を村の出入口や境にかけ悪疫や災厄が村に侵入するのを防ぎ,村の一年の平安を祈願する行事がある。

奈良ではこの綱を「勧請綱(かんじようづな)」といい,蛇形や男女の性器に模したり,雌雄2本に作ったりして邪悪なものを排除する。また蛇形の綱を村のまわりを引いてまわり,これに邪悪なものを託して川や海,村境に捨てたり,綱引きで神意や作柄を占う行事にも綱が登場する。

明日香村の稲渕や栢森(かやのもり)の勧請綱がよく知られるが、ほかの地域にもある。雑賀さんは何度も現地に足を運び、興味深い写真とともに、この行事を紹介する。同センターのHPによると、


明日香村稲渕の男綱(おづな)。同村のHPから拝借

奈良のスペシャリスト「奈良まほろばソムリエ」がやさしく解説します!
●時 間:13:00~14:30
●受講料:1,200円
「桜井と明日香 守り続ける勧請綱(かんじょうづな)」雑賀耕三郎
桜井市の山中、明日香の稲渕や栢森で守り続けられてきた勧請綱の行事を紹介します。さらに室生寺や長谷寺、飛鳥坐神社とも深く結びついて「お綱の行事」が存続してきた姿などもご紹介して、村々の生活と信仰を考えてみました。

1月以降も、興味深い講座が目白押しだ。クラブツーリズムのHPによると、

■1月6日(土)「大和・四季の花めぐり」石田一雄
奈良県内には、四季それぞれに様々な花が咲いています。花の名所でもあまり知られていない美しい花が咲きます。例えば、奈良公園のネムの花、寒牡丹で有名な石光寺のサルスベリ、仏隆寺のナシの花などを紹介します。

■2月24日(土)「天平の僧・行基菩薩」小倉涼眞尼(小倉つき子)
奈良時代、朝廷の弾圧を受けながらも、民衆救済と伝道に生涯を捧げ、文殊菩薩の化身と仰がれた行基。ついには聖武天皇の心を動かし、東大寺大仏造立の勧進役に起用され、日本初の大僧正に。傑僧・行基菩薩の、ご偉業と史跡をご案内します。

■3月24日(土)「仏教伝来物語ー仏・法・僧が日本に来た日」徳南毅一
インドで釈迦が説いた教えは、山や砂漠を越え、中国に到り朝鮮半島から海を渡り千年をかけて日本へ渡来しました。仏教はまた高度な文化を我が国にもたらしました。仏教伝来の壮大な歴史ドラマを語り、飛鳥、白鳳、天平文化を紹介します。


皆さん、ぜひお申し込みください!
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灯芯ひきは安堵町指定文化財/灯芯保存会が伝承(毎日新聞「ディスカバー!奈良」第43回)

2017年11月29日 | ディスカバー!奈良(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日、毎日新聞奈良版に「ディスカバー!奈良」を連載している。11月16日(木)に掲載されたのは「灯芯(とうしん)ひきを伝承 安堵町の歴史民俗資料館」、執筆されたのは、奈良の観光ガイド名人を選ぶ「第1回 Nara観光コンシェルジュアワード」で優秀賞を獲得された柏尾信尚(かしお・のぶひさ)さん。柏尾さんは安堵町にお住まいである。
※トップ写真は、灯芯保存会会員による灯芯ひき

「灯芯ひき」とは、藺草(いぐさ)のズイ(芯の部分)を引き出すこと。安堵町に江戸時代から伝わる伝統技術で2015年、同町で初の「町指定文化財」となった。「灯芯」は古くから燈明などの燃え芯として利用され、現在でも和ろうそくの芯などに使われている。

現在、地域住民など約40人からなる「灯芯保存会」がこの技術を伝えている。安堵町歴史民俗資料館では灯芯保存会さんの指導による「灯芯ひき体験会」を実施している。私もチャレンジしたことがあるが、これは難しい。途中でプツンと切れてしまうのだ。私は途中でギブアップしたが、器用な人はスイスイと芯を引き出していた…。では、記事全文を紹介する。


藺草(いぐさ)栽培の畑と安堵町歴史民俗資料館

安堵町歴史民俗資料館は、大阪府に併合されていた奈良県を1887年に独立させて再設置に導いた今村勤三の生家で、改装され1993年に開設されました。

安堵町は大和川右岸の低湿地にあります。かつて裏作で灯芯(とうしん)用のい草が栽培され、灯芯の一大産地でした。しかし、需要の低下により、68年を最後に一般のい草栽培は行われなくなり、現在は資料館北側のみで栽培されています。

灯芯は、よく水に浸したい草を「ひき台」の刃で外皮をひき裂き、芯である1㍍ほどの「ずい」をひき出し、一束にまとめて乾燥させて作られます。

現在、灯明として、法隆寺や東大寺、春日大社のほか、油の神様・京都府大山崎の離宮八幡宮などに納められています。また、墨作りの採煙や茶事の灯(あか)り、和ろうそくの芯などにも需要があります。

メモ 安堵町歴史民俗資料館へは、JR法隆寺駅または近鉄平端駅からバスで約10分、農協前停留所下車。(奈良まほろばソムリエの会 柏尾信尚)


この灯心ひきの技術が廃れてしまうと、和ろうそくやお寺の燈明を灯すことができなくなるのだ。灯芯保存会さん、ぜひ末永くこの技術を伝承していってください!

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生駒聖天 宝山寺/大根炊きは、毎年12月1日開催!

2017年11月28日 | 奈良にこだわる
毎年12月1日は、生駒聖天こと宝山寺(生駒市門前町)の「大根炊(だ)き」の日である。スタートは11月30日の深夜24時だ。昨年の様子が朝日新聞(2016年12月2日付)に出ている。
※トップ写真は奈良県ビジターズビューローのサイトから拝借

宝山寺で大根炊き、深夜から8千食ふるまう
生駒市門前町の宝山寺で1日、恒例の「生駒聖天厄除(やくよけ)大根炊き」があった。前日から準備した約8千食分のふろふき大根が、午前0時から参拝者らにふるまわれ、正午ごろには配り終えた。

宝山寺青年会が企画。大根は宝山寺がまつる聖天(大聖歓喜天)が好むお供え物とされ、無病息災や商売繁盛の願いを込めた。大鍋から青年会の会員らが煮込まれた大根を引きあげると、ふわりと湯気が上った。多くの参拝者がカメラを向けた。

3年連続で訪れた生駒市新旭ケ丘の海老沢長五郎さん(77)は「寒い中でほっとします。準備していただいた方々に感謝です」と笑った。(市野塊)


この伝統行事にあわせて、今年(20107年)の12月1日(金)10:00~15:00には参道で「生駒聖天 参道ご縁市」(主催=生駒聖天さんどう会)が開催される。チラシには、

12月1日は聖天さんの厄除け大根炊き。参道では、ご縁市を開催します。あったかいもの・おもしろいものを楽しみながら参道をの~んびり歩きませんか? 大根料理・地域野菜・きもの遊び etc.

11月30日深夜の午前0時スタートということに驚く人も多いだろうが、宝山寺では毎日、夜中から夜明けにかけて「浴油供(よくゆく)」(浴油祈祷)という特別な行法が行われているのである。

『国史大辞典』の「歓喜天」には《吉凶禍福を祈る現世利益の効験は秘法中の秘法とされる聖天法の浴油供など真剣な修法を通してはじめて達成されるもので、生駒山聖天など最も有名な霊場である》と記されている。詳しくは当ブログの「生駒聖天 宝山寺の浴油供/浴油祈祷」をご参照いただきたい。

今年も12月1日には、ぜひ生駒聖天さんへ!



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続 出会い大和の味(奈良の食文化研究会)/奈良のうまいものが満載!

2017年11月27日 | ブック・レビュー
特定非営利活動法人「奈良の食文化研究会」(理事長 瀧川潔さん)が『続 出会い大和の味』を刊行された。前著『出会い大和の味』が県下の伝統食など、スタンダードを紹介されていたのに対し、本書は最近登場した新しい名物などが満載で、とても楽しい本である。私がいただいて「これまうまい!」と思った料理や食材が、たくさん登場する。たとえば(掲載順)、

 続 出会い大和の味
 奈良の食文化研究会
 奈良新聞社

大願寺の薬草料理/東吉野村の「ぼたん鍋」奥飛鳥さらら笠そば/創作フランス料理の「プロトンダイニング」鮑腸汁(手打ち麺の味噌煮込み)/子どもに大人気 焼きそうめん/下市の鮎鮨/西行法師の長生きの源「西行鍋」/うどんのルーツ「 餺飥(はくたく)」を再現/大和の香りがいっぱい~古都のスムージー専門店/眺望のいいレストラン~佐保短期大学「レストラン鹿野園(ろくやおん)」

吉野の焼き餅/十津川の自家製ゆうべし/東吉野村「西善」のもなかさなぶり餅/よしのや「吉野の葛餅」/菟田野のブルーベリー/結崎ネブカヤマトポーク/県産のブランド地鶏「大和肉鶏」/刀根早生/よみがえった伝説の結崎ネブカ~手作りうどん店に見るその復活物語/真においしい野菜を求めて/あるがままの気候風土で育つ大和茶/宇陀の黒豆/高品質な大和当帰(とうき)県内で増産開始

/こだわりの牛乳を届け続ける植村牧場/奈良がルーツ「味の良い昔の固い豆腐」/吉野ハム曽爾の地ビール/発泡日本酒「ときめき」/きもとのどぶ/奈良きたまちのおシャレなワインショップ/明日香の夢市/奈良の食と農の創生を担う大学校天然醸造醤油そうめん/柿と柿の葉ずし

残念ながら、P86に掲載されている「今井町の古民家でおいしい薬膳料理」の「やくぜん」は、閉店した。奈良新聞に掲載された1999年から2007年までの分は前著『出会い大和の味』に、それ以降のものが『続 出会い大和の味』に掲載されている。

この2冊は、1996年にスタートした「奈良の食文化研究会」のこれまでの21年にわたる歩みが凝縮した労作である。皆さん、ぜひ『続 出会い大和の味』をお買い求めください!
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なら麦酒ならまち醸造所/麦舎-MUGIYA-

2017年11月26日 | グルメガイド
奈良県内で2番目、奈良市内では初となるクラフトビール(地ビール)の醸造所「なら麦酒ならまち醸造所/麦舎-MUGIYA-」が今年(2017年)3月30日(木)にオープンしました。

ビアレストランを併設していますので、フレッシュなビールを美味しいイタリアンと一緒にいただけます。場所はならまちの奥、十輪院の少し南で、人気の「よつばカフェ」のお隣です。

南都銀行の観光情報サイト「ええ古都なら」に紹介されましたので、ぜひこちらをご覧ください!




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