tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

「とにかく人が多かった!」とお歎きのスペイン人男性に、もの申す

2024年11月15日 | 観光にまつわるエトセトラ
〈「観光どころではありませんでした」初訪日のスペイン人が嘆いた日本の光景とは〉という話がYAHOO!ニュース(2024.10.31配信 もとはサイト「Hint-Pot」)に出ていて、金やん(金田充史さん)が鋭いツッコミを入れていた。
※写真は「YAHOO!ニュース」から拝借

この人は、2週間かけて大阪→京都→東京と巡り、「とにかく人が多かった」と歎いているのだ。秋の観光シーズンに、ゴールデンルートを旅すれば、人が多いのは当然。親日家なら、もう少し調べてから来てほしかった。私も金やんのツッコミに同感だ。まずは記事全文を紹介する。

日本人だけではなく、多くの訪日外国人観光客にも過ごしやすい季節となりました。これから紅葉が美しくなり、さらに見どころ満載となる日本ですが、多くの観光地では混雑も。初めて日本を訪れたスペイン人男性は、自身の慣れ親しんだルーティンができずに、やや戸惑いを覚えているといいます。いったい、なぜなのでしょうか。

空手家のスペイン人 次は沖縄訪問を希望
今回が初めての訪日だというスペイン人のオスカルさん。友人たちと3人で日本にやってきました。2週間の滞在中、大阪、京都をめぐり、最後に東京に戻ってきたといいます。

4歳から空手を習っていたオスカルさんは、「ずっと日本に行ってみたい」と思っていたそう。今回の日本旅行では叶いませんでしたが、次に日本に訪れる際には空手が生まれた沖縄に行ってみたいと考えているようです。「空手家にとって、沖縄は憧れの地です」と目を輝かせながら、まだ見ぬ沖縄へ思いを馳せていました。

「とにかく早起きをしないといけません(苦笑)」
この日、オスカルさんたちが訪れたのは、谷根千と呼ばれる谷中、根津、千駄木エリア。小さな店舗が軒を連ねる昔ながらの商店街らしい下町情緒あふれる雰囲気が、外国人観光客にも人気です。

日本の印象を聞くと、オスカルさんはまず驚きを口にしました。「とにかく人が多いですね。その状況に圧倒されました。自分はスペイン北西部のポルトガル国境の近くの小さな町から来たのもありますが…。スペインでもどこでも、なるべく人がいない時間帯や場所を見計らって出かけるのですが、それが日本では、まったくできない状況ですね。とにかく早起きをしないといけません(苦笑)」

まだ開店する店もまばらな時間帯に、オスカルさんたちが商店街を散策していたのは、混雑を避けるためでした。さらにオスカルさんは、旅した街を振り返り、嘆きと困惑を口にします。「京都で訪れた神社仏閣では、観光客たちが写真を撮るために場所の取り合いをしていました。それがどこででも起こっていて、正直、観光どころではありませんでしたよ」

オスカルさんたちが訪れた京都をはじめ、鎌倉や富士山周辺など多くの人気エリアでオーバーツーリズムが話題に。京都市では混雑状況の可視化などで、一部の地域や時間に集中しがちな混雑を分散化する試みが検討されています。住民だけではなく、観光客にとっても快適な環境の整備が必要になってきている様子。次に日本を訪れるときには、状況が改善されているといいですね。


この記事に対して、金やんはご自身のFacebookで、次のようなツッコミを入れておられた。

ナニ言うとんねん。あんたも混雑の1人やないか。気候の良い時に旅行をしたい…、有名な観光地に行きたい…、って、皆さんが行きたい訳で、混雑するのは当たり前。それなら、真冬か真夏に来なさい。空いてますよ。真夏は暑くてたまらないというのは、地球に言ってください…。

「地球に言ってください」は傑作だが、この人は「次は沖縄訪問を希望」とある。真夏の沖縄は観光のピークシーズンなので、「沖縄も人が多い」と歎くことだろう。

ゴールデンルートを外し、各地の観光ピークシーズンを外せば、静かで落ち着けるところはたくさんある。私なら「奈良県中南部 路線バスの旅」をお薦めするところだ。オスカルさん、いかがですか?
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祝!「飛鳥・藤原の宮都」世界遺産の国内推薦候補に!(2024 Topic)

2024年09月13日 | 観光にまつわるエトセトラ
火曜日(2024.9.10 付)の新聞各紙に、国の文化審議会の答申で、「飛鳥・藤原の宮都」が世界文化遺産の「国内推薦候補」に決まった、と報じられていた。暫定リストに載ったのは2007年だから、ここへ来るまでに足かけ17年が経過したことになる。
※トップ写真は、明日香村の石舞台古墳で撮影(2024.4.6)

奈良県内の世界遺産と言えば、20年前に吉野大峯が登録されてから、新規登録がなかった。ここへ来て「飛鳥・藤原」が推薦候補に選ばれたことは、とても嬉しい。今日は同時代の記録として、同日の2つの大きな記事を以下に紹介しておく。まずは、毎日新聞朝刊総合面(9/10付)には、

「飛鳥・藤原」推薦へ 世界遺産、26年登録目標 文化審
国の文化審議会は9日、2026年の登録を目指す世界文化遺産の推薦候補に「飛鳥・藤原の宮都」(奈良)を選んだ。政府は25年1月末までに国連教育科学文化機関(ユネスコ)に推薦書を提出。ユネスコ諮問機関が現地調査して登録の可否を勧告、順調なら26年夏のユネスコ世界遺産委員会で正式に登録が審査される。

飛鳥・藤原は、天皇の宮殿跡である飛鳥宮跡(明日香村)や藤原宮跡(橿原(かしはら)市)、極彩色壁画が発見された高松塚古墳(同村)、古代の人々が神聖視した大和三山(香具山、畝傍山、耳成山)など22の資産で構成する。

文化審は、6世紀末期から8世紀初頭にかけ「東アジアの古代国家形成期において中央集権体制が誕生・成立した過程を、二つの宮都の変遷から示す唯一無二の資産」と評価。登録実現に向け、敷地の約2%が史跡に指定されていない藤原宮跡の保護を強化したり、推薦書で文化的価値を分かりやすく説明したりするよう求めた。

名称はこれまで「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」としてきたが、後半部を外して手続きを進める。文化審世界文化遺産部会長の菱田哲郎京都府立大教授は記者会見で「考古学的な調査の成果から国家の形成過程を示すことができる見本として、世界でも注目に値する」と指摘した。

飛鳥・藤原は07年、将来の登録候補としてユネスコの暫定リストに記載された。文化審は23年も推薦の可否を協議したが「保護措置が十分でない」と指摘し、政府が推薦を見送った。地元自治体は保護強化のため史跡の範囲拡大などに取り組み、今年4月に推薦書素案を政府に再提出した。

高松塚古墳の村役場興奮、祝う幕
関係自治体の中でも「遺跡と共に生きる村」として運動を続けた奈良県明日香村の喜びはひとしおだ。2007年に暫定リストに掲載されてから17年。村役場には「祝 飛鳥藤原」と書かれた懸垂幕が下げられた。

飛鳥・藤原は、ほかに橿原・桜井両市の計3自治体にまたがるが、22の構成資産中、高松塚古墳など15の構成資産が明日香村にある。周辺市町との合併も検討した人口5000人余の村が03年、単独で存続することを決めた後に取り組んだのが、世界文化遺産登録による訪日客の誘致だった。

森川裕一村長は「村が誇る遺産をまずは国に認めていただいて大変うれしい。2年後の本登録に向け全力を尽くす」と述べた。登録推進協専門委委員長の木下正史・東京学芸大名誉教授は「古代東アジアとの交流を通して律令制による中央集権国家がつくり上げられていった過程を示す稀有(けう)な遺産群。保存に向けてさらに努力していく」と話した。【皆木成実】


また、同日の毎日新聞奈良版には、以下のように紹介されていた。

明日香村長「地元に誇りを」 「飛鳥・藤原」 世界遺産推薦候補に
世界文化遺産への登録を目指してきた「飛鳥・藤原の宮都」(「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」から名称変更)が9日、国の文化審議会の答申で新たな国内推薦候補に決まった。順調に進めば、2026年夏の国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会で登録が決まる。国の暫定リストに記載された07年から足かけ17年。悲願成就が近づき、地元では喜びと期待の声が上がった。【稲生陽、皆木成実】

「飛鳥・藤原」は明日香村、橿原市、桜井市の宮殿跡や古墳などの22件からなる。古代の朝廷が中国大陸と文化・技術面で交流しながら、国内初の中央集権国家を完成させていく過程を示す文化財と位置づけられる。

ライバルと目されてきた彦根城(滋賀県)が、時間のかかる「事前評価制度」を受け入れたことで「飛鳥・藤原」が先に推薦されるとみられていた。来年1月中旬をめどに正式な推薦書をユネスコに送り、来夏のユネスコ審査機関・イコモスの現地調査を経ての登録を目指す。候補決定を受けて3市村の首長と山下真知事は県庁で記者会見し、「大変大きな前進。やっとここまで来れた」と喜びを語った。

地元は、ユネスコに提出する推薦書の素案を作る必要があり、県と3市村でつくる推進協議会は20年以降、文化庁と調整しながら素案を4回提出。23年に文化審から資産保護について指摘を受けた後は、構成資産数の見直しや藤原宮跡の史跡指定化などの対策を進めてきた。

世界遺産に登録されれば、北和に比べて観光資源の乏しい中南和地域にとって観光の核となる。山下知事は「登録までの2年間で県もハード・ソフトの整備に取り組み、もてなす態勢作りや周遊ルートの整備も考えていきたい」と意気込みを示した。

構成資産の大半が位置する明日香村の森川裕一村長は「一番重要なことは地元の人の心が豊かになり、誇りを持てるようになることで、世界遺産登録はあくまでも手段。この地域だけでなく、吉野や宇陀、葛城など周辺の魅力を知ってもらう契機になれば」と話した。

「飛鳥・藤原の宮都」22構成資産
 1 飛鳥宮跡  明日香村
 2 飛鳥京跡苑池(あすかきょうあとえんち)  同
 3 飛鳥水落遺跡  同
 4 酒船石遺跡  同
 5 飛鳥寺跡  同
 6 橘寺跡  同
 7 山田寺跡  桜井市
 8 川原寺跡  明日香村
 9 檜隈寺跡(ひのくまでらあと)  同
10 石舞台古墳  同
11 菖蒲池古墳(しょうぶいけこふん)  橿原市
12 牽牛子塚古墳(けんごしづかこふん)  明日香村
13 藤原宮跡  橿原市
14 大和三山(香具山)  同
15 大和三山(畝傍山)  同
16 大和三山(耳成山(みみなしやま))  同
17 大官大寺跡  橿原市・明日香村
18 本薬師寺跡  橿原市
19 天武・持統天皇陵古墳  明日香村
20 中尾山古墳  同
21 キトラ古墳  同
22 高松塚古墳  同




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講演録「ドーする、ドーなる、奈良県観光!」(観光のひろば 2024.7.29)

2024年08月09日 | 観光にまつわるエトセトラ
先月(2024.7.29)、NPO法人「スマート観光推進機構」理事長の星乃勝さんからお声かけいただき、大阪市内で約1時間(18:30~19:30)、奈良県観光の話をさせていただいた(第54回「観光のひろば」)。リアルご参加者とZOOMご参加者は、それぞれ約10名。大阪で講演するのは、初めての経験だった。

コロナ禍の間、観光の話はすることがなかったので、久しぶりの観光に関する講演となった。昨年3月には竹田博康さん(現・県観光局長)の話を聞かれたそうなので、重複しないように心がけた。講演のあと、星乃さんはわざわざ講演録を作ってくださったので、以下に紹介する。これを読めば、講演の全貌を分かっていただけるだろう。

奈良に関する書籍の刊行や、毎日新聞にも記事を連載しておられるNPO法人「奈良まほろばソムリエの会」専務理事の鉃田憲男さんに「ドーする、ドーなる、奈良県観光!」の演題でお話しいただきました。

NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は、2007年1月から始まった「奈良まほろばソムリエ検定(略称:奈良検定)」の最上級「ソムリエ」に合格した者により、2011年「奈良まほろばソムリエ友の会」が結成され、のちNPO法人化、現在の会員数は約440人。「奈良検定受験講座」や「奈良をもっと楽しむ講座」などの講演活動や、書籍の刊行、各種ツアー、文化財の調査などを実施されている団体です。

奈良県の観光の特徴は、日帰り観光が多く、宿泊者数が少なく、観光消費額が低いこと。大阪・京都に泊まって、奈良は日帰りになっているとの問題提起から始まり、NHK「ブラタモリ」の奈良特集でタモリを案内したのが京都のガイドさんだったことに絶句した、と言います。

2022年の奈良県の延べ宿泊者数は232万人でコロナ前の2019年の8割に回復しているが、外国人宿泊者数はわずか3万人で2019年に比べ94%減だそうです。奈良県は「観光戦略本部」を立ち上げ、6つの成果指標を設定されました。

1.観光消費額を2100億円に増やします。(2019年1807億円)
2.1人当たりの観光消費額を宿泊客28000円、日帰り客5000円に増やします。
 (2019年 宿泊客24807円、日帰り客4569円)
3.延べ宿泊者数を350万人に増やします。(2019年 273万人)
4.観光入込客数を5100万人に増やします。(2019年 4502万人)
5.訪日外国人旅行者数を450万人に増やします。(2019年 350万人)
6.旅館・ホテル客室数を12000室に増やします。(2019年 9735室)

奈良県の問題は、県民の「地元愛着度が低く」「地元旅行のおすすめ度が低い」(じゃらんリサーチセンター調べ)に現れていると言います。



しかし奈良県には素晴らしいところが沢山あると「奈良まほろばソムリエが選ぶ 私の好きな奈良20選」を紹介されました。





鉃田さんは「奈良の食」に強い思いをお持ちです。その鉃田さんは「マツコ&有吉 かりそめ天国」で有吉は「奈良で三食、食べるとなると困る」「おいしいものがない県のワースト4」「(ご当地)ラーメンもない」などと、言いたい放題。天理ラーメンも富雄のラーメンも知らない、奈良県がルーツの「神座(かむくら)」も知らないと、気を悪くされていました。


鉃田さんが選んだ「奈良県十大料理」(地元の定番料理)は、以下のとおりです。


電通の「ジャパンブランド調査2024」で、日本は「観光目的で再訪したい国・地域」で1位、期待していることの上位3つは「多彩なグルメ」(28.6%)、「他国と異なる独自の文化」(27.9%)、「他国にない自然景観」(25.6%)で、利用してみたいのは「庶民的な和食レストラン」(41.4%)、日本料理の1位は「ラーメン」(26.5%)などと紹介されました。これまで〈tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」〉でも食の発信が多かったのですが、大阪検定テキストの「大阪十大料理」にならって「奈良県十大料理」の募集を開始されたといいます。

村上春樹の『群像』(1983年1月号)の記事「奈良の味」では、
(京都の料理は)見ばえだけ立派で味に心がこもっていなくて、値段が高い。おまけに「東京の人に味なんかわかりますかいな」という態度がミエミエである。実に腹立たしい。
それに比べて奈良の料理は決して凝ったものではないのだけれど、そのぶん素朴で、不思議に心になじむ。田舎料理といえば田舎料理だけど、ここにはまだ生活の匂いのようなものがある。値段も安いし、観光客の数も京都ほど多くない
と記されていることを紹介されました。



奥村彪生氏(伝承料理研究家)の「奈良は日本の食文化発祥の地」との発言を踏まえ、牛乳・乳製品、氷(献氷)、醤(ひしお=醤油のルーツ)、砂糖、大和茶、豆腐・湯葉(遣唐使により)、茶粥・茶飯(お寺で広まる)、奈良漬、そうめん、うどん、まんじゅう(林浄因が考案)、清酒(奈良市の正暦寺)などの奈良発祥の食べ物を紹介されました。

「谷崎潤一郎が愛した柿の葉寿司」として、
谷崎は吉野の産物が好きで、小説や随筆によく登場する。『吉野葛』にはずくし(熟柿)が出てくる。
『陰翳礼賛』には柿の葉すしが登場する。サバではなくサケ(新巻鮭)を使い、ご飯には酒を混ぜ込む。
〈鮭の脂と塩気とがいい塩梅に飯に滲み込んで、鮭は却って生身のように柔かくなっている工合が何とも云えない。(中略)こんな塩鮭の食べかたもあったのかと、物資に乏しい山家の人の発明に感心した〉。
これを読んだ白洲正子も、柿若葉の時期(5~6月)に、サケの柿の葉すしを作ると書いている。

清酒発祥の地、奈良市の正暦寺(しょうりゃくじ)の「菩提酛(ぼだいもと)」造りについても話され、室町時代の奈良では酒造りは朝廷から寺院へと引き継がれ、僧坊酒と呼ばれる酒が造られた。
その筆頭格の菩提山正暦寺で、「菩提酛」と呼ばれる酒母を作る技術が開発され、名酒「菩提泉」が生み出された。
奈良の僧坊酒の全盛期は戦国時代で、最高級の酒「南都諸白(もろはく)」と呼ばれた。
江戸時代になってお寺の酒造りが禁止されたが、1998年、約600年ぶりに正暦寺で、県内酒造組合の若手が「菩提酛」を復活させたことなどを紹介されました。

最後に、「奈良の観光を活性化するため、ドーするか」として、
日帰り観光から宿泊観光への転換するため、夜の魅力を創出する。
旅館・ホテル客室数の増加と稼働率の向上。
魅力的な富裕層向け土産物の開発。
奈良の食の魅力の発信、食をテーマとした旅行商品の開発(ガストロノミー・ツーリズム)。
「庶民的な和食レストラン」(昭和レトロ食堂)のPR。
若者が好む「ラーメン」「かき氷」のPR
などを挙げ、講演を締めくくられました。
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観光のひろば(第56回)で、奈良の観光を語りました!(2024.7.29)

2024年07月30日 | 観光にまつわるエトセトラ
昨日(2024.7.29)開催された「観光のひろば」で、奈良の「観光」と「食」を語りました!コロナ禍でストップしていたので、人前で観光の話をするのは、約5年ぶりでした。


これら2枚の写真は、星乃勝さんのFBから拝借。向こう側の右端が私。PCに向かって話した

50分の話のあと、たくさんのご質問をいただきました。「奈良は今のままが良い、京都みたいになったら困る」というお声もいただきましたが、「決して、奈良は京都のようにはなりません。しかし観光消費額は、上げないといけません。何しろ奈良県の1人あたりGDPは、日本で最低ですから(笑)」というようなやりとりをいたしました。



安物の観光地にするのではなく、「国のまほろば」として、クオリティの高さを保ちつつ、どうやって広く奈良県下にたくさんのお客さんを誘致するか、これからが思案のしどころです!


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オーバーツーリズムの弊害!京都市バス、大量のスーツケースで市民が乗れず

2024年07月22日 | 観光にまつわるエトセトラ
東京・フジテレビの「ライブニュース イット!」のWebサイトが、〈【オーバーツーリズム】京都市バス“大量スーツケース”で市民乗れず SNS投稿の写真が物議 外国人観光客「タクシー高い」〉(2024.7.13 10:10 配信)という話を載せていた。すさまじい画像も掲載されている。以下、全文を紹介する。

京都市バスの車内の通路が外国人観光客とみられる数人が持ち込んだスーツケースに完全にふさがれている写真がSNSに投稿され、物議を醸している。

京都市バスの通路を観光客のスーツケースがふさぐ写真が物議
京都の夏の風物詩「祇園祭」。豪華絢爛(けんらん)な山車がお祭りムードを高めていた。京都の街がにぎわいを見せる中、SNSに投稿されたある写真が物議を醸している。6月の午後9時過ぎに、京都市バスの車内で撮影された1枚。

外国人観光客とみられる数人が、バスの車内に大きなスーツケースを持ち込み、完全に通路をふさいでいた。仕事帰りの住民も多く乗車していたが、スーツケースで通路がふさがっていたため、人の乗り降りに時間がかかり、遅延したという。

この写真を投稿した龍谷大学・井上学教授は、「京都駅に夜着いて、そこから宿に行くのに大きな荷物で行かれてるってのがあるんでしょうけど、利用する側の問題もあって、バスって遅れるんですよってことは知ってもらえればいいと思うんです」と話す。

京都観光の外国人に重宝されている市バス。写真のように大きなスーツケースを持って乗車する人はどれくらいいるのだろうか。スタッフが観察していると、スーツケースを引き、背中には大きなリュックサックを背負っている外国人の女性がバスに乗車した。大きなスーツケースを持って、バスの中に入る観光客もいた。

バスから降りてきた2人組の外国人観光客が出口付近で立ち止まり、大きなスーツケースがほかの乗客を邪魔する場面も。

大きな手荷物を持ち込まないよう呼びかけも…
京都市は、市営バスにスーツケースなどの大きな手荷物を持ち込まないよう呼びかけているが、あとを絶たない。地元住民も頭を悩ませている。

地元住民:外国人観光客の方がスーツケースとか持って乗ってたりしたら、スペースとかも取っちゃって、(バスに)乗れなかったりします。
ーーそれで学校に遅刻したこととかありますか?
あります。
地元住民:私なんかは絶対タクシー乗ると思うけど。

外国人観光客「タクシーが高い」
一方の外国人観光客が、バスを利用するわけは…。
アメリカから来た観光客:日本のタクシーはとても高いわ。
デンマークから来た観光客:短い距離だからバスを使ったよ。タクシーは高いしね。

旅行アナリスト・鳥海高太朗氏は、「荷物を預けることに不安を感じる外国人観光客が多いこと、さらにアプリで手軽に日本のバスに乗れるようになったことが問題の背景にある」と指摘する。

今後の対応について、鳥海氏は「特に一定の大きさ以上のものは持ち込みできないとか、そういった規制も含めて考える時期に来ているのではないかと思います」と分析する。(「イット!」7月12日放送より)


幸か不幸か、外国人観光客はほとんど奈良に泊まらないので、奈良でこのような光景を見かけることはないが、このようなオーバーツーリズムの弊害も、今から想定しておいた方が良さそうだ。
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