tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

御所まち霜月祭(そうげつさい)、11月10日(日)開催!(2024 Topic)

2024年10月31日 | お知らせ
毎年11月第2日曜日に開催されている御所(ごせ)まち霜月祭、今年は11月10日(日)、午前10時から、御所まち一帯で開催される。パンフレットは、こちら(PDF)御所市のHPによると、
※柴燈(さいとう)大護摩大祭の写真は、吉祥草寺で撮影(2021.11.14)

年に一度の「御所まち霜月祭」にお越しください
ふるさとの誇り、おもてなしの心
古き良き風情を残した御所まちを散策してみませんか?江戸時代より栄えた由緒ある町家が特別公開!ほかにも、昔懐かしい町並みがスマホ画面に甦るタイムスリップの旅、町家茶屋、スタンプラリーなど、御所まち総出のおもてなしの心でお迎えします。



日時 令和6年11月10日(日)10時から
場所 御所まち一帯
※当日は公共交通機関でお越しください。
近鉄御所駅・JR御所駅から「御所まち」へは徒歩で5分から10分ほどです。
近鉄御所駅・JR御所駅から「吉祥草寺(御所市茅原)」へは徒歩で30分から40分かかります。


霜月祭は、もともと葛城修験の寺として知られる「吉祥草寺(きっしょうそうじ)」の「柴燈大護摩大祭(さいとうだいごまたいさい)」の日、これを「御所まち」に拡大して展開してできたイベントである。私としては、ぜひ柴燈大護摩大祭に足をお運びいただきたいと思う。



吉祥草寺は、本数は少ないがJR玉手駅(JR御所駅の隣りの駅)から、徒歩5~10分のところにある。御所まちから、町並みをぶらぶらと見物しながら、歩いて移動するのも良いだろう。


キンパBOX。この写真は、2024年霜月祭の公式インスタグラムから拝借

今年は飲食も充実していて、鴨都波神社近くの「お寿司屋カフェ すし嘉(よし)」では、店先で名物の「キンパBOX」や「かぼちゃのチーズケーキ」も販売される(当日の午前11時スタート、売り切れ次第終了、予約は受け付けていない)。

皆さん、ぜひ今年も霜月祭に、足をお運びください!



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これはうまい!手打ち蕎麦 たぬき(斑鳩町龍田南)

2024年10月30日 | グルメガイド
知人から「最近、ブログにグルメ情報が載りませんね」と言われた。言われて初めて、「そういえば最近、書いていないな」と気がついた。おいしいお店に行っていないわけではなく、今の関心が「飛鳥・藤原検定の要点整理」の制作に向いているので、グルメ情報を書く「ゆとり」がなかったのである。


店舗は、今年(2024年)9月に建て替えたばかりだ

それで今日は、久しぶりにグルメ情報を紹介する。昨日(10/29)訪ねたばかりの「手打ち蕎麦 たぬき」(斑鳩町龍田南3-1-31)である。国道25号に面していて、バス停「竜田神社」の近くにある。「奈良グルメ図鑑」には、



R25号沿い、法隆寺からも近い場所にある一軒家の蕎麦屋さん。店主は京都の料亭と富山の蕎麦店で10年修行を積んだという経歴の持ち主。そばは茨城産を丸抜きで、製粉から手打ちまで自家製。二八のそばはコシもあり風味もいい。出汁は昆布、椎茸、鰹をブレンド、少し甘みも感じさせる。



そばは普通盛りが150gで、小盛り、大盛り、特盛り、超特盛りとサイズが選べ、特盛りからは2枚に分けて出される。「お茶は冷たいのと熱いのとどちらにしましょうか」から始まるホスピタリティーも心地よい。

【その他のメニュー】冷たいそばはもり、とろろ、鶏せいろ、温かいそばは天ぷら、にしんなど。豊富な食材から選べる天ぷらも人気の品。そばは持ち帰りもできる。


鴨汁の器はとても熱いので、ご注意を。蕎麦湯も、ついてきた

この日は小雨がしとしと降っていて、やや肌寒い日だった。蕎麦はいつも「冷」と決めているのだが、これは少し厳しい。しかし「温」にするのも悔しい。メニューを見ていると「鴨せいろ」(1,800円=税込み、以下同じ)に目が止まった。

冷たい蕎麦に、あつあつの「鴨汁」がつくのだ、これはいい。麺の量は150g(普通盛り)だが、50g刻みで調節できるという。私は200gの大盛りにした(+300円)。そこに野菜天ぷら盛り合わせ(600円)を追加、出てきたのが写真の料理である。


揚げたての野菜天ぷら(2種選べる)は、万願寺唐辛子と舞茸をチョイス

二八蕎麦はコシがあり舌触りが良く、飲み込むときに蕎麦のいい香りが鼻の奥に残る。鴨汁には、ぶ厚い鴨肉が2枚、デンと載っている。汁はやや甘めで、蕎麦によく合う。天ぷらはサクッと揚がっていて、これは相当の腕前だと見た。

蕎麦茶(温か冷かを選べる)もおいしいし、若い女性店員さんの応対も、とてもいい。お店のHPのトップページには「奈良県NO.1のお蕎麦屋さんを目指して日々進化中!」とあるが、すでにその域に近づいているのではないだろうか。

ああ、おいしかった!わが家からは少し遠いが、王寺駅からバスで1本なので、また来ることにしたい。皆さんも、ぜひお訪ねください!
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田中利典師の「慈母のごとき…」

2024年10月29日 | 田中利典師曰く
今日の「田中利典師曰く」は、「慈母のごとき…」(師のブログ 2016.11.11 付)。利典師の師・五條順教猊下(げいか)の奥さまの話である。利典師は15歳のとき、五條順教猊下のもとで得度受戒された。それ以来毎年、五條猊下の自坊の東南院で、林間学校のお手伝いなどをされたそうだ。
※トップ写真は吉野山・東南院多宝塔(2023.3.28 撮影)。この年は、桜の開花が早かった!

本稿では猊下の奥さまについて、〈優しい眼差しの奥にある真実を見通す涼やかな目、そしてその慈母の如き慈しみに満ちたご尊顔。順教猊下の恩徳とともに生涯忘れずに感謝申しあげたい〉とお書きである。では以下に、全文を紹介する。

「慈母のごとき…」田中利典著述集281111
過去に掲載した金峯山寺の機関誌『金峯山時報』のエッセイ覧「蔵王清風」から、折に触れて拙文を本稿で転記しています。今日は今年(2016年)11月で三回忌をお迎えになる吉野山・東南院前ご母堂さまのこと。感謝を込めて書いた2年前の文章です。

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「慈母のごとき…」
私は比叡山高校に入る前、15歳のときに第28世金峯山寺管領故五條順教猊下のもとで得度受戒し、その後、夏になるとご自坊の東南院にお手伝いに上がった。あの頃の東南院は林間学校の生徒で一杯で、連日とても忙しかったことが懐かしい。

高校卒業後は1年間、東南院で随身し、その間に四度加行も履修させていただいた。1年後には龍谷大学に入ったが、夏になるとやはり東南院の手伝いに帰山した。私にとっては東南院はまさに第2の故郷であり、事実、東南院に戻る度に奥様からは「おかえりなさい」と言っていただいていた。

その奥様が先月(2014年11月)逝去された。93才の生涯を閉じられたのである。またひとつ故郷を亡くしたような、漠々たる寂しさを禁じ得ない。

私は今でも東南院のお内仏(仏壇)に、ことある度にお参りさせていただいている。縁あって弟が東南院の住職に就いたことも関係なくはないが、それよりも私自身が長く東南院での随身生活を送り、このお寺で僧侶にしていただいたという思いがあるからである。

その随身生活にはいつも奥様がおいでになった。奥様に物心ともにお世話になったお蔭で、今の私があるのは間違いない。故に、なにほどの恩返しも出来ないまま、今生の別れとなったと思うと、ただ寂しいだけではなく、申し訳ない思いで胸が一杯になる。

奥様は南満州国でお生まれになり、終戦を経て、満州からの引き上げ後は、神職をされていた父君とともに、橿原神宮、丹生川上中社と居を変えられた。そんな中で、五條順教猊下とご縁を得られ、ご令室として東南院に入られたのである。以後、60数年、東南院の護持経営とその発展に身を尽くされ、また順教猊下を支えて宗門の隆盛にも大いに力を果たされた。

私のこと、弟のことを思うにつけ、東南院さまと私どもとのご縁は深いが、そこにはいつも奥様の存在があった。優しい眼差しの奥にある真実を見通す涼やかな目、そしてその慈母の如き慈しみに満ちたご尊顔。順教猊下の恩徳とともに生涯忘れずに感謝申しあげたいと思っている。 
※「金峯山時報平成26年12月号所収、蔵王清風」より
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飛鳥・藤原検定の要点整理(巻3-6)

2024年10月28日 | 飛鳥・藤原検定の要点整理
いよいよ第2回「飛鳥・藤原まるごと博物館」検定(初級編・中級編)の申込締切が2024年10月31日(木)、試験日が12月14日(土)に迫ってきた。詳しくは公益財団法人「古都飛鳥保存財団」の公式HPをご覧いただきたい。
※トップ写真は、談山(たんざん)神社本殿で2007.11.18に撮影。11/3(日)はけまり祭だ

さて、今日は『飛鳥・藤原まるごと博物館検定 公式テキストブック』(淡交社刊)からの抜粋、「飛鳥・藤原検定の要点整理」巻3(遺跡・古墳、寺社、文化財)のPART Ⅵ.「仏像・古墳壁画・石造物」である。とりわけ石造物がたくさん登場する。すべての石造物の写真がテキストに掲載されているわけではないので、ぜひネットなどで確認しながら、シッカリと覚えていただきたい。











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古祭(ふるまつり)にスコの餅、国津神社(奈良市都祁白石町)/毎日新聞「やまとの神さま」第101回

2024年10月27日 | やまとの神さま(毎日新聞)
NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週水曜日、毎日新聞奈良版に「やまとの神さま」を連載している。先週(2024.10.23)掲載されたのは〈冬を告げる「スコの餅」/国津(くにつ)神社(奈良市)〉、執筆されたのは奈良市にお住まいの同会会員、小西和子さんだった。
※トップ写真は、国津神社拝殿=奈良市都祁(つげ)白石町で

「国津神社」という名前の神社は、ざっと調べただけでも、三重県や和歌山県にもある。奈良県にも、桜井市箸中や奈良市都祁南ノ庄(=本文に登場)にもある。混同を避けるため、「白石国津神社」と書くこともあるが煩雑になるので、今回は単に国津神社とした。では、全文を紹介する。

冬を告げる「スコの餅」/国津神社(奈良市)
奈良市東部の都祁白石町にあります。創建の由来は、古代より当社地、字神子尻(かみこじり)に大きな白い石があり白石明神と呼ばれるようになったとも、6人の年寄りが都祁南ノ庄の国津神社から神体の白い石を持ち帰ったところこの場所で急に動かなくなったのでそれをここに祭ったとも伝わります。

当社の東700㍍にある雄神(おが)神社との間には、「やすんば」と呼ばれる木の茂みが田の中に点々と4ヵ所あり、神様が両社の往来の途中に休まれた神聖な場所とされています。

祭礼は大祭が10月中頃の日曜日、古祭(ふるまつり)が旧暦10月16日(現行11月3日)です。古祭では、「スコの餅」と呼ばれる御供(ごく)が3基運び込まれます。藁(わら)で作った胴(ほで)を菊花で飾り、輪切りの大根と丸餅を交互に刺した長い竹串を花が咲いたように上部からぐるりと垂らします。

胴の上部に1.5升ほどの丸く平たい餅を載せ、それぞれ松・紅葉・梅を立てます。胴には、3本の竹の足がついており、紋付・羽織・袴(はかま)に下駄(げた)履き・山高帽姿の宮座衆が、太鼓を先頭に「チョウサヤ、チョウサヤ」と唱和しながら掲げて運びます。色とりどりに飾られた「スコの餅」は、淡い秋の日差しに輝いて、都祁の里に冬の訪れを告げるのです。(奈良まほろばソムリエの会会員 小西和子)

(住 所)奈良市都祁白石町580
(祭 神)主神、大国主命 末社春日神社、天児屋根命(あめのこやねのみこと) 同厳島神社 市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
(交 通)名阪国道針ICより南へ約1㌔
(拝 観)自由
(駐車場)あり


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