NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」は毎週木曜日の毎日新聞奈良版に「ディスカバー!奈良」を連載しています。今回のタイトルは「洋風客殿の獅子閣(ししかく)/生駒市の宝山寺(ほうざんじ)」、執筆されたのは四條畷市にお住まいの津山進さんです。津山さんは社寺ガイドとして、また講演会の講師としてご活躍中です。まずは全文を紹介します。
※トップ写真は、宝山寺(生駒聖天)の「獅子閣」
生駒聖天さんの名で親しまれている生駒市の宝山寺に迎賓館「獅子閣」があります。惣門から階段を上がった踊り場の右奥にある崖造りの建物です。明治時代に越後出身の宮大工、吉村松太郎が横浜で西洋建築を学び、1884(明治17)年に完成させた木造洋風建築の客殿で、国の重要文化財に指定されています。
1階洋室から2階へ上がるらせん階段
1階は洋室と和室からなり、洋室の外扉には色ガラスがはめ込まれ、ガラス窓を通して四季の景色が楽しめます。また、2階へ上がる階段はらせん構造で、狂いのない精緻な加工がひときわ目をひきます。
2階は和室になっており、格(ごう)天井で壁には金紙が貼られています。床の間は黒檀(こくたん)・紫檀(したん)の豪華な造りです。襖(ふすま)絵は山水画と花鳥画で春夏秋冬を表しています。2階のベランダの西側からは宝山寺の全景を、南側からは奈良盆地の大パノラマを一望できます。
(メモ)宝山寺「獅子閣」へは近鉄生駒駅から生駒ケーブルで宝山寺駅下車、徒歩約10分。
夏季の公開日は8月毎日曜日。(奈良まほろばソムリエの会 津山進)
このお寺にお参りすると、ずらりと並んだ石碑(寄進碑)に圧倒されます。そこには「浴油永代 金○○圓也」と刻まれています。『日本大百科全書』の「歓喜天」には《財宝、夫婦和合の神とされ、歓喜おだん(菓子)や蘿蔔(らふく)(ダイコン。歓喜天の象徴物)を供え、浴油して智慧や財富や地位の獲得を祈る聖天供(しょうでんぐ)または聖天法が修される。奈良の生駒聖天(宝山寺)は有名》とある。
この浴油(浴油供、浴油祈祷)に興味を覚えて、以前「生駒聖天 宝山寺の浴油供/浴油祈祷」というブログ記事を書いたので、ぜひこちらもお読みいただきたい。
津山さん、重文「獅子閣」のご紹介、ありがとうございました!
※トップ写真は、宝山寺(生駒聖天)の「獅子閣」
生駒聖天さんの名で親しまれている生駒市の宝山寺に迎賓館「獅子閣」があります。惣門から階段を上がった踊り場の右奥にある崖造りの建物です。明治時代に越後出身の宮大工、吉村松太郎が横浜で西洋建築を学び、1884(明治17)年に完成させた木造洋風建築の客殿で、国の重要文化財に指定されています。
1階洋室から2階へ上がるらせん階段
1階は洋室と和室からなり、洋室の外扉には色ガラスがはめ込まれ、ガラス窓を通して四季の景色が楽しめます。また、2階へ上がる階段はらせん構造で、狂いのない精緻な加工がひときわ目をひきます。
2階は和室になっており、格(ごう)天井で壁には金紙が貼られています。床の間は黒檀(こくたん)・紫檀(したん)の豪華な造りです。襖(ふすま)絵は山水画と花鳥画で春夏秋冬を表しています。2階のベランダの西側からは宝山寺の全景を、南側からは奈良盆地の大パノラマを一望できます。
(メモ)宝山寺「獅子閣」へは近鉄生駒駅から生駒ケーブルで宝山寺駅下車、徒歩約10分。
夏季の公開日は8月毎日曜日。(奈良まほろばソムリエの会 津山進)
このお寺にお参りすると、ずらりと並んだ石碑(寄進碑)に圧倒されます。そこには「浴油永代 金○○圓也」と刻まれています。『日本大百科全書』の「歓喜天」には《財宝、夫婦和合の神とされ、歓喜おだん(菓子)や蘿蔔(らふく)(ダイコン。歓喜天の象徴物)を供え、浴油して智慧や財富や地位の獲得を祈る聖天供(しょうでんぐ)または聖天法が修される。奈良の生駒聖天(宝山寺)は有名》とある。
この浴油(浴油供、浴油祈祷)に興味を覚えて、以前「生駒聖天 宝山寺の浴油供/浴油祈祷」というブログ記事を書いたので、ぜひこちらもお読みいただきたい。
津山さん、重文「獅子閣」のご紹介、ありがとうございました!