ルネ・クレマン監督、アラン・ドロン主演のフランス映画「太陽がいっぱい」は、今なお人々の記憶に残っているようだ。
ニーノ・ロータが作曲した主題曲も心に残るメロディだが、演奏するのはフィルム・シンフォニック・オーケストラという仰々しい名前の楽団だ。
この楽団はレコーディング用のオーケストラで、実は日本の楽団だった。当時、ヨーロッパ映画が流行っていたが、そのサウンドラックは必ずし良好な音質で入手できるとは限らなかった。そこで、日本ポリドール社は、フィルム・シンフォニック・オーケストラというオケをでっちあげ、片っ端から映画音楽を録音したというわけだ。
このオケの演奏は、当時の水準で見ても上手というわけではなかったが、なにしろタイムリーに映画音楽のアルバムを売り出していくので、それなりの需要はあったようだ。
現在、CDで聴くことができるのは「太陽がいっぱい」だけだと思われる。シンフォニックと名乗りながら、全く厚みのない弦楽器、ヒステリックなノイズ、品位を欠くトランペット、こんなものをよく聴いたものだとおもうのだが、どこか懐かしさも感じる、不思議な楽団だ。
ニーノ・ロータが作曲した主題曲も心に残るメロディだが、演奏するのはフィルム・シンフォニック・オーケストラという仰々しい名前の楽団だ。
この楽団はレコーディング用のオーケストラで、実は日本の楽団だった。当時、ヨーロッパ映画が流行っていたが、そのサウンドラックは必ずし良好な音質で入手できるとは限らなかった。そこで、日本ポリドール社は、フィルム・シンフォニック・オーケストラというオケをでっちあげ、片っ端から映画音楽を録音したというわけだ。
このオケの演奏は、当時の水準で見ても上手というわけではなかったが、なにしろタイムリーに映画音楽のアルバムを売り出していくので、それなりの需要はあったようだ。
現在、CDで聴くことができるのは「太陽がいっぱい」だけだと思われる。シンフォニックと名乗りながら、全く厚みのない弦楽器、ヒステリックなノイズ、品位を欠くトランペット、こんなものをよく聴いたものだとおもうのだが、どこか懐かしさも感じる、不思議な楽団だ。