エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

夕日は赤し 身は悲し

2013-05-22 | 日々の生活

 

まだ日没までには間がある夕日。夏の日差しを避ける紗を張った。 
 
書斎は西と南に全面の窓がある。
今の時期、紅く染まる夕日を背に、我が頭の影が壁に映っている。
振り返って、山の端に落ちる夕日を木々の葉越しに眺める。  そんな夕方の日課が好きだ。

夕日を見つめていると、口をついて出る歌がある。
  ”夕陽は赤し 身は悲し 涙は熱く 頬濡らす~”
東海林太郎の「湖底の故郷」だ。直立不動の東海林太郎が浮かぶ。

なぜこの歌なのだろうか?学生のころ生意気にも飲みに行くと、この歌をリクエストした。
 その頃有線放送に希望曲をリクエストする。確かその頃は、カラオケではなくただ流れる歌声を聴いていたような気がするが、どうだったろうか。
 他に、”リラの花散る キャバレーで逢て~”もよく聴いた。理由は分からないが、なぜか好きだった。ナツメロが好きなバンカラ学生だった。

 「湖底の故郷」は3番まで諳んじて歌える。つい懐かしさが込み上げてきた。

1.夕陽は赤し 身は悲し
  涙は熱く 頬濡らす
  さらば湖底の わが村よ
  幼き夢の ゆりかごよ
2.当てなき道を 辿りゆく
  流離(ながれ)の旅は 涙さえ
  枯れてはかなき おもい出よ
  あゝうらぶれの 身はいずこ
3.別れは辛し 胸傷し
  何処に求む ふるさとよ
  今ぞ当てなき 漂泊(さすらい)の
  旅路へ上る 今日の空

 

 

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