エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

悲しい別れ

2017-04-15 | 日々の生活

前日、妻の実家の兄の容体が・・・との報を受けた。

翌早朝は町内行事の一斉清掃、そのあとの子供会総会があった。

新一年生歓迎会の挨拶を済ませて、急いで信州へ向かった。

夕方病院に見舞うと、兄は、遠くから済まないな、と礼を述べた。

思いの外お元気に見え、快方に向かうのではと思えた。その晩は、安曇野の姉宅へお世話になった。

 

翌朝、病院に見舞う前に長峰山からの眺望を楽しんだ。

頂上までの林の道には所々に黄金のダンコウバイが咲き始めていたが、マツクイムシ駆除のためビニールにくるまれた枯れた松の木が散在し痛々しく見えた。

  

残雪をいただく3000メートル級のアルプスの山並みがあまりにすがすがしく、言葉が出ないほどの美しさだった。 

アルプスの眺めを楽しみ、一路病院へ。  車窓から松本城          安曇野からはどこからでもアルプスの山並みが美しく聳えている

  

前日の様子からお見舞して家へ戻るつもりでいた。

病室へ上がると、様子が違っていた。夜中に容体が急変し、姉が苦しがる兄を支えていた。

異常を看護婦へ知らせると、薬で対応しますから・・・。

それからわずか数十分、兄は姉と我々夫婦に見守られながら息を引き取った。

切なかった。涙が流れた。あれほど元気な、頑丈な兄が逝ってしまった。

自宅へ運んで、枕元に花を飾り、線香を手向けた。

翌日納棺、12日に出棺、みぞれが雪に、涙雪というのだろうか。

火葬を終え葬儀、告別式へと、時は流れた。  

   

    

翌朝、帰路へ。 この数日間はとても長い日だった。もう何ヶ月も家を空けていたような気がした。

 
疲れたが、家に戻りすぐに撮った写真をA4四枚にまとめた。感謝の言葉を添えた。

早速.コピーして兄の兄弟、姉の兄弟たちに郵送した。最後の想い出を残したかった。

妻は四姉妹の末っ子、妻以外は皆松本近辺にいる。

実家へは子供が小さいころの思い出がたくさん。毎夏休みは、長い間お世話になった。バーベキュー、スイカ割り、カラオケ・・・

亡くなった義兄の元気な朗らかな顔が浮かんできた。