今朝もなかなか布団から抜け出せないでいた。
この厳しい寒さに元気で登校する孫たちを思うといつまでも甘えてはいられない。
思い切って起きればすがすがしさが待っているのだ。
脆弱な精神の上、さらにときには怠惰なこころがもたげる、困ったことだ。
寒さに震える自分の弱さ、禅寺の修行僧の辛い日課や、何よりも厳寒の五合庵での良寛の辛苦を思うと、恥ずかしく情けない。
あえて厳寒の雪の中、越後の五合庵を訪ねたのはもう十数年も昔になる。寒さに震えながら、良寛が幾度も巡ったであろう雪の山道を辿った。
何もない板敷きに筵の庵での良寛の辛苦の生活を想像し、その強靱な精神力を思った。
”埋み火に足さしくべて臥せれどもこよいの寒さ腹にとほりぬ”
あらためて寒い冬をぬくぬくと過ごす自分を反省せざるを得ない。
豊かな物質文明に便利さを謳歌する自分のせめてもの罰滅ぼしに、一時、冷え冷えした部屋で良寛の漢詩を味わった。
寒さを耐える辛さはすぐに分かった。
側らに手あぶり火鉢を置いた。寒いことは文明文化の進展を妨げるような気がした。
(参)拙ブログ
冬の書斎 火鉢を友に | (2012-01-13) |
良寛の「天真に任せる」こころも【つぶさにのべがたい】辛苦を思うと、容易には受け入れられない。
さらに、尊敬する「知足の精神」も、足るどころではない境遇を思えば安易に語れない。現代人の贅沢と弱さを思い知らされる。
良寛の漢詩「乞食」に、
「況方玄寒節 辛苦具難陳」(況んや玄冬の節にあたり 辛苦つぶさにのべがたし)
「粥啜消寒夜 数日遅陽春] (粥をすすって寒夜を消し 日を数えて陽春を遅しとす)
とある。
厳しい冬を耐えた良寛には、待ちわびた春の喜びは如何ばかりであったろうか。
されば、せいぜい寒さを耐えて次の季節を迎えたい。
いつまでも弱い人間を演ずるしかできない自分を思います。
今朝は,かなり積もっていると思い目覚めましたが、数センチ、日が差し始めたので急いでお城へ写真穫りに行ってきました。
行動すればそれなりに良い時間を過ごせました。
生かされている幸せ。いつも周囲に感謝しながら過ごします。
もう一息、お気を付けてお過ごしください。