
私は絵を教わったことはない。すべて自己流だから、作品も自己満足の域を出ていない。
スケッチが好きで磐梯山ばかりを描いてきた。磐梯山は絵になる山で、いろいろなところから眺める磐梯は、もう百枚超えた。
それらは、家中の到るところに所狭しと飾ってある。そのほとんどは水彩だが、寡作の油絵も5,6点ある。ほとんどが6号、8号の小さいものだが、30号の雪の秀峰もある。また、特注した額に入れた布絵の磐梯や、いつか凝ったガラス絵の浅間山も気に入っている。
油絵は上塗りが何度もできて修正が効くが、水彩は一発勝負だ。私は、几帳面に、繊細に、時間をかけて描くのが苦手なので、油は性分に合わない。水彩が好きで、スケッチブックにサインペンで雑なスケッチをしてくる。いくらかたまると、1本の筆で水彩画を楽しみながら描いている。
愛用のハンカチもろうけつ藍染めやアクリル絵の具のスケッチ画だ。こうして色塗りを楽しむひとときは、充実した熱中できる時間である。
これからも、ときどき、静かに絵筆を握りたいと思っている。