風もなく穏やかに日の光が差す山道を、落ち葉を踏みしめながら進んだ。
最後の秋を、ことさらの静寂を求めて出てきた。
足下を輪を作りペアになった無数のアキアカネが舞い立ち、枯れ葉に止まった。
一頭のキタテハが舞い降りた。彼女は多分越冬して来春再会出来るかも知れない。
しばらく見なかったヒメアカタテハもいたって元気だ。
田んぼの間に点在する小高い丘に立つと、枝の曲がった一本の太い松の木の向こうに、うっすら雪をかぶった磐梯山が目の前に聳えていた。
幾度も訪れるところだが、わずかな丘に建つ3つの石碑には、いずれも馬頭観世音の刻字があった。その手前には灯籠が立っち、はっきりしない文字をたどると文化元年とあった。今から200年も前のものだ。当時の村落、人々の生活を思った。
北西方向にはもう真っ白な飯豊連峰が見えた。
あれだけ楽しませてくれたアザミが枯れ、かすかに揺れていた。
まもなく雪に埋もれる山里、悠久の時の流れにある今すべてが静かだ。
先日はノーベル賞メダル、おめでとうございます。
こちら近くの山まで真っ白になりました。
初雪が遅いようですが、とっても寒くなりました。庭の紅葉が最高です。
蛾も興味深いですね。いろいろ見せてください。