都月満夫の絵手紙ひろば💖一語一絵💖
都月満夫の短編小説集
「出雲の神様の縁結び」
「ケンちゃんが惚れた女」
「惚れた女が死んだ夜」
「羆撃ち(くまうち)・私の爺さんの話」
「郭公の家」
「クラスメイト」
「白い女」
「逢縁機縁」
「人殺し」
「春の大雪」
「人魚を食った女」
「叫夢 -SCREAM-」
「ヤメ検弁護士」
「十八年目の恋」
「特別失踪者殺人事件」(退屈刑事2)
「ママは外国人」
「タクシーで…」(ドーナツ屋3)
「寿司屋で…」(ドーナツ屋2)
「退屈刑事(たいくつでか)」
「愛が牙を剥く」
「恋愛詐欺師」
「ドーナツ屋で…」>
「桜の木」
「潤子のパンツ」
「出産請負会社」
「闇の中」
「桜・咲爛(さくら・さくらん)」
「しあわせと云う名の猫」
「蜃気楼の時計」
「鰯雲が流れる午後」
「イヴが微笑んだ日」
「桜の花が咲いた夜」
「紅葉のように燃えた夜」
「草原の対決」【児童】
「おとうさんのただいま」【児童】
「七夕・隣の客」(第一部)
「七夕・隣の客」(第二部)
「桜の花が散った夜」
「秋茄子(あきなす)は嫁に食わすな」は東日本の言い方で、西日本では「秋茄子(あきなすび)は嫁に食わすな」と言うそうです。
これ諺の意味については複数の説があります。一般的と思われる順に書いてみます。
①秋茄子は味が良く、嫁に食べさせるのはもったいないとする説。
昔のことですが、嫁は他家から嫁いで来るので一番地位が低く、軽んじられていたようです。
これと同じ趣旨の諺に「秋かますは嫁に食わすな」、「秋鯖(あきさば)は嫁に食わすな」、「五月蕨(ごがつわらび)は嫁に食わすな」などがあります。
いずれも、封建的な家族制度の中で生まれた言葉です。
②秋茄子は体を冷やすから、大事な嫁に食べさせるなという説。
これは逆に嫁をいたわるやさしい考え方だとしています。しかし、これは嫁いびりの言い訳だとする説もあります。
③秋茄子は多食すると子宮を冷やし跡継ぎに影響するので気をつけろとする説。
同じ身体を冷やすから食べさせるなでも ②の嫁の身体を心配してのいたわりの発想とは違い、後継ぎが出来ないと困るからと言う視点です。嫁いびりの発想①と同じです。
④秋茄子は種が少ないので、子種ができなくなるから食べさせるなという説。
これも ③の発想と同じで嫁の身体ではなく家(後継ぎ=男児)が大事なのです。
⑤「よめ」とはそもそも夜目、つまりネズミのことで、おいしい秋茄子をネズミに食べられないよう気をつけろとする説。
これは、鎌倉時代の和歌集『夫木和歌集(ふぼくわかしゅう)』(1310年頃)にある
「秋なすび わささの粕につきまぜてよめにはくれじ 棚におくとも」
・・・が語源だといわれています。「わささ」は「若酒」と書き「新酒」のことで、「よめ」は「夜目」で「ネズミ」だというのです。つまり、「秋茄子を酒粕に漬けて美味しくなるまで棚に置くのはよいが、ネズミに食べられないように注意しろ」という意味だというのです。
この時代、新年の忌み詞(ことば)としてネズミを「よめが君」といったらしいのですが、これは新年の三が日のみのことから、この和歌の「よめ」は「ネズミ」の可能性はありますがきわめて低いと考えられます。
やっぱり「よめ」は「嫁」でしょう。
②、以外は、いずれも、嫁は跡継ぎを作るためのものであり、子ができないことが離縁の理由になった封建的な家族制度の中で生まれた言葉で現代にはそぐわないものです。
⑤は面白いものの論外でしょう。
「秋茄子は 嫁だけ食べる 我が家かな」・・・
したっけ。