年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

日本缶詰協会 ⑤

2007年05月21日 | 福神漬
缶詰時報 ⑤ 続き
第二巻
福神漬の昔と今
陸軍糧秣廠 丸本彰造
ラカード即ち内面塗料を施した福神漬の缶詰は出品数百個のうち26品ありました。陸軍糧秣廠から参考品として出した明治45年4月製造の福神漬(ラッカードしない)は非常に黒色を呈して居ったが食べられないことはなかった。しかし普通から言えば食用不適という程度であろう。
 なお,参考品の同廠出品の大正9年製のラッカードした物としないものを見るに前者は少し黒味を加えており、また後者は少し著しく褐色しており、また著しく缶が腐食しており缶臭が強かった。
 従来、陸軍糧秣廠で造った福神漬は(近頃作っていない)の製品1000貫に対する主原料の割合は、漬大根178貫、漬カブ178貫、漬ナス140貫、干し大根140貫、漬なた豆39貫、漬紫蘇25貫で一缶120匁の固形分は90匁、さし汁30匁であり、その分析成分は次の通り。
水分 63.076%
灰分 12.010%
食塩 9.289%
窒素 0.978%
酸度 0.720%
純蛋白 1.349%
繊維 1.640%
糖分 2.40%
乾燥物 36.924%
参考 1貫は1000匁(もんめ)、すなわち3.75キロ
一缶固形分120匁の福神漬は全体の目方は500Gぐらいであったと思われる。

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