皐月晴上野朝風 21
雁鍋と松源
上野山下に在った料理屋
上野戦争の時、官軍が上野の山に大砲を向けた時、料理屋『雁鍋』と『松源』のところに大砲を置いたという。
色々な文章に出てくる「雁鍋」という料理屋。
『夏目漱石 「虞美人草」』
『森 鴎外 「雁」』
『正岡子規「病寐六尺」』「上野の入ロへ来ると三層楼の棟の所に雁が浮彫にしてある。それは有名な「雁鍋」である。
入口の上に漆喰細工の雁を置いて、ねぎを軒高く積んだ。中庭の周りは入れ込み桟敷で鍋の中に五分重ねて、その上に合鴨の肉を並べて花カツオをかけた雁鍋の繁盛も昔のものだ。今では牛肉屋となっている。上野繁盛記より
寛永寺門前で鳥料理かと思えば精進料理と言うのも見える。がんもどきの料理だったかもしれない。
地域雑誌「谷中・根津・千駄木」 15号では
『津、藤堂二藩が上野の雁鍋屋松源からくり出す大砲。』となっていて、松源も雁鍋が売り物だったのだろうか。
雁鍋と松源
上野山下に在った料理屋
上野戦争の時、官軍が上野の山に大砲を向けた時、料理屋『雁鍋』と『松源』のところに大砲を置いたという。
色々な文章に出てくる「雁鍋」という料理屋。
『夏目漱石 「虞美人草」』
『森 鴎外 「雁」』
『正岡子規「病寐六尺」』「上野の入ロへ来ると三層楼の棟の所に雁が浮彫にしてある。それは有名な「雁鍋」である。
入口の上に漆喰細工の雁を置いて、ねぎを軒高く積んだ。中庭の周りは入れ込み桟敷で鍋の中に五分重ねて、その上に合鴨の肉を並べて花カツオをかけた雁鍋の繁盛も昔のものだ。今では牛肉屋となっている。上野繁盛記より
寛永寺門前で鳥料理かと思えば精進料理と言うのも見える。がんもどきの料理だったかもしれない。
地域雑誌「谷中・根津・千駄木」 15号では
『津、藤堂二藩が上野の雁鍋屋松源からくり出す大砲。』となっていて、松源も雁鍋が売り物だったのだろうか。