年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

鑑札の価値を上げるため

2009年09月26日 | 築地市場にて
鑑札
平成16年の5月の連休に築地市場水産部の9年ぶりに店舗移動があった。それ以前は4年位の間隔で店舗移動があった。水産仲卸900軒が一斉に立て替えと引越して壮観だった。しかしバブル期には1400軒あったので古いことを知っていた人は物足りなかったと思う。しかし、いま築地市場水産部の仲卸は720軒位となり、このまま廃業倒産が続けば21年度末には700を割るだろう。今不景気で月平均2社くらい減っている。減っている仲卸店舗に新規参入する魅力がないので鑑札の価値が減っています。バブル期は鑑札の価値が高く築地市場内に店舗を構えるには大変でした。今ではほとんど無価値になりました。
 得意先である魚屋や寿司屋がどんどん減って、スーパーやチエーン店すし屋は混雑する築地から場外に出て行きました。従って市場内に店舗を構え、従業員に高給を与えるだけの売り上げがなくなりました。なにせ朝早くから働くので(午前2時ころから)かなり賃金が高くないと他の仕事から来ないという面もあります。さらに午前2時から4時頃は公共交通機関が動いていないので築地近辺に住む必要があります。安い家賃の家は付近にありません。
とにかく方法論が違っても鑑札の価値が上がる状況に行かないと野たれ死になるだろう。
このような鑑札は他の日本社会で類似の例があるのは大相撲の「年寄株」しかないだろう。今のような経済状況で鑑札の価値を上げるには市場の使用料を安くしないと無理だろう。従って国や東京都や中央区から返済のいらない税金の投入が必要となる。
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