年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

食品表示の難しさ

2009年09月21日 | 築地市場にて
表示の難しさ
「いちばの衛生検査所便り」が回って来て、漬物の「さくら大根」が保存料使用で表示の改善勧告を受けていた。一般に「さくら大根」は酢漬でソルビン酸na等の保存料の使用は制限されていて、醤油漬の「さくら大根」は保存料の使用が許されている。
 戦後、醤油が不足しているとき、本醸造の醤油の代わりに色々な代用醤油と称するものが開発された。ワカメを煮たのや醤油の搾りかすに色をつけ、塩水で溶いたの物があった。従ってこのような代用の醤油を使った漬物は、特に福神漬のような日持ちのする漬物さえも腐敗してしまっていた。食の不足している時代にもったいないということから、保存料使用が許可され現在に至っている。
 このような経緯を若い人たちが知らないので同じさくら大根がある生産者は保存料を使用しても改善勧告を受けないのは酢漬でなく醤油漬になっていて一定量の醤油分があるためである。
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