半年ぶりの公共交通機関利用での外出。東四ツ木の木根川薬師へ行くことにした。京成押上駅から千葉へ向かって、高架線路となって川が見えると四ツ木駅に着く。ここはサッカ-漫画の駅だった。多言語でオリンピックの観光客を歓迎しているようだった。コロナで寂しい風景。駅を出て川沿いに南下し、広い道に出て東四ツ木地域センタ-で迷子となったことを申告し、付近の地図をもらう。結果としてもう少し直進すれば木根川薬師にすんなりついた。道案内の標識は少ないので参詣人は少ないと思える。この薬師は大正時代の荒川放水路のため、今の荒川底になった村から移転させられた。今の薬師から南東600mの川の中から移転したという。水害危険地域で薬師の本堂などが少し上げ底で高い。この東四ツ木地域は空襲の被害を受けていない気がする。狭い家並みはマンション林立の世界と異なり昔のと言っても昭和の家並みが続いている。帰りに荒川の鉄道鉄橋上から下を見ると水害を防ぐための犠牲となった住民の記憶と記録が薬師に残っている気がする。
明治初めの物産調査で上木下川村〈カミキネガワムラ〉が唯一の刀豆の産地だった。この荒川の下にあった上木下村の住民は水害防止の公共工事で住民がばらばらとなり刀豆の産地としての記録と記憶が消えたようだ。