今の日本の土地などの面積を坪で表示する慣習がある。さらにス-パ-などの店舗内の模様替えも基本は旧の尺単位を使われている例が普通である。これは什器が日本家屋の計測から来ていると思われる。商品の企画も30センチの所の争いとなる。
築地にいたとき海外に日本食を輸出していたので、日本食貿易会社から提供された商品表示シ-ルを日本語表示の所に正確に張ることをすることになる。輸出する国の言語と取り扱う現地販売店の住所を入れたシ-ルである。もちろん貼る手間はもらうのだが何かのミスで納品期限ぎりぎりで届くこともあったあまり受注したくない仕事だった。それでも利幅が採れる仕事のエサと思い納得させていた。
量が多くなれば英語圏なら印刷しても採算が取れるので、もっぱら回ってくる仕事はこだわりの商品が多い。
暇にまかせて、裏面に貼るシ-ルの内容を確認していたら、アメリカなどはポンド表示でグラム表示では無い様だ。昔昭和30年頃のプロレスで選手紹介でxxxパウンドと言っていた。体重と思っていたが今でもキログラムと言っていないのを当時は不思議と思っていなかった。多分アメリカのレスラ―を日本人レスラ-が最初はやられても最後に勝つという演出に浸っていた。アメリカに敗戦した虚しさを街頭テレビのプロレスで憂さを晴らしていた。
日本の計量はいまメ-トル法となっているが尺の基本の物差しは内田弥太郎が持っていた江戸時代のものが基準となり、国立科学博物館に所蔵されている。