2030年までに都内の販売する自動車はすべて電動化するという案は唐突だ。築地市場で市場内を走行する荷物を運搬するターレ-は20年ほど前はすべてガソリン車だった。そして狭い市場内と屋根の下の売り場内を走行していた。2000年代の初めには今の大気汚染で有名な中国の人民日報(2004年5月31日)にも築地市場内の大気汚染は報道されていた。そして東京都の補助金と新規のタ-レ-は電動しか築地市場内を走行することは出来ないとなった。初期のタ-レ-は充電場所と持続距離に難点があったが徐々に改良が進み、しまいにはガソリンタレ-と同等となった。ガソリンスタンドで給油待ちと違法だが売り場内でポリタンクにガソリンを入れて保管する必要が無くなった。(この件は頻発した築地市場内の火災発生時に消防署を悩ませたので取り締まりが厳しくなった)そのため築地の場外にある2軒あったガソリンスタンドは豊洲移転の3年ほど前に先行き不安で1軒が廃業となった。それでも残ったスタンドは混まなかった。老朽化したガソリンタ-レは廃車したタレ-のエンジンとかの部品を使い延命していたが築地移転の2年前にエンジンを支えるところが腐食し、仕方がなく電動タ-レ-に買い替えた。それに伴い200Vの充電設備を用意したのだが築地の市場の200Vの電力余力がなくやっと回線を見つけ設置した。確か10万円以上はかかった。その後他社が動力を新設したのを見て申し込んだようだが,空いている回線がかなりの遠方で数十万円かかると言って、豊洲移転のチョット前だったので断念した。
200Vの充電設備は露天のタ-レ-には安全性に気を遣う。
今度の小池知事は都内のマンションの駐車場に電気設備をつける費用の補助も考えているのだろうか。高額な電動自動車の電源設備は自動車を都内で所有するメリットが消える。さらにガソリン販売量の減るスタンドの廃業が促進される。
築地の移転延期で混乱が生じたが電動タ-レ-の強制導入でも多くの問題が生じた。200Vの電気は感電すると死の危険性は高い。100Vの充電設備だと時間がかかりすぎる。悩ましい判断がマンション管理者に増える。
でも燃費はガソリンより、電気にした方がはるかに安い。