グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた 辻野 晃一郎著2010年
グーグルが巨大化し、巨大がゆえに西欧で問題を引き起こしているようだ。日本ではそこまででいっていないし、コロナで医療業界のDXが高齢の医療業界幹部で権益を守る意識が高く、進展が見られない。そこでも無意識で行動する日本国民の選択が働いて、一部の医療機関は患者が減って、給与も下がったという話も出る。
アメリカでグ-グルの検索数が落ち目ということでこの本を借り出した。
日本語で説明責任(Accountability)というのがあって、どうも感覚的に日本の受け入れ方と異なる。多くの新規の発想は斬新であればあるほど旧習に馴染んだ人が難癖をつけるのが普通で、それに対して正しいと思っていても、地道な説明と継続的に説明する責任があるという。多くのアメリカ由来の経営用語は日本語に変換され、さらに誤理解で進み進歩を阻止する方向に向かう。
テレビの広告は一方的に大量に流し、量販で宣伝費を回収する。双方向性のネット広告は関心のある人に必要な広告を出すことで広告の質を上げてきた。今の日本は高齢の消費者が朝からテレビを見ているので、視聴率が高くても購入に金銭に余裕がないので商品購入に繋がらいと言われ、TVの視聴率の調査方法を変えた。
多くの家電商品の普及発達史を調べていると先端の家電は金に糸目をつけない人たちの購入から始まる。高価な映像系家電はアダルト商品から始まる歴史があった。そこで今の状況を検索すると、何日経ってもアダルト用語が検索上位に出てくる。同様に賃貸ペット可の不動産物件の検索も同じだった。もう必要のない検索上位は検索サイトの信頼性を失う。アマゾンの商品検索もコメントがいかがわしいので信頼性が欠ける。やはり中国産製品の購入はギャンブル性かゴミ購入と思うしかない。コメントの日本語の質が向上していて、見分けが難しくなった。飲食店サイトの検索もダメ元の評価が少なく、何かいかがわしい。料金で上位に出ると思われる。
辻野 晃一郎氏の大企業幕藩体制の崩壊という言葉が新鮮だった。大企業の下に中小企業を従えて成功した体験が今はだめになった。多くの日本の経営者が自分の成功を破壊する後継者を選ぶことは少ない。ひたすら内部留保でため込み新規事業の情報を探る。過去は成功したが今は三番手の企業の入る余地は少ない。それほど世界の情報の伝達は早く、目利きのソフトバンク社長でも多くの失敗案件があったと思われる。多くの失敗経験が目利きの上達を促す。しかし日本は一度失敗すると再び立つことは難しい。最近の営業詐欺師はかなり学習し、何度も詐欺を成功させている。
日本は下層の人たちが時間が経つと上位の人たちの意見を聞かなくなる。コロナも結局スペイン風邪と同じ経過をたどりそうで、日本ではマスクをして2年強の時間が経てば終わる歴史だったかもしれない。方や中国は初期の成功を強調したため今は苦しんでいて、オミクロンに負けそうだ。これでは当分中国人が外国に旅行出来そうもない。
タイは中国とロシアの人たちに人気のある観光地だが今後はタイで平穏にリゾ-ト生活を楽しめるのだろうか。国の給付金犯罪者が簡単に逃亡先から帰ってくる。何が変わったのだろうか。日本でも外国人が減って存在が目立っている。