「高齢者差別」この愚かな社会 -虐げられる「高齢者」にならないために-
和田 秀樹著 2017年7月詩想社新書 18
多くの高齢者はこの本を読んで心の中を表に出すべきだろうと思う。高齢ということで人生経験が長く、それなりの対処法があって、どうせ消えてゆく身で晩節を汚したくないと思う人もあれば、逆に虐げられていて最後に不満を抑える前頭葉がの制御が効かなくなった人もある。昨年一時入院した病院の脳神経科には脳の病気となっている人もあって、他人の人生を知る。周囲や家族も大変だろうが本人の過去を知っている人は変化も知っている。
和田先生の高齢者の病気に対しての本は多く、本を読む習慣のある世代の関心があって売れている気がする。しかし今は金がないのと引っ越しで部屋が狭いので図書館で借りるしかない。多くの高齢者本は傾向があってどれも納得する部分があるが実際は自分の状況と周囲の状況をあわせ、経済の見通しを入れると何も不安で時間だけが経ってゆく。そして時間が経つと建物が古くなり、リフォ―ム業者が補助金が出ますからと営業ト-クで攻めてくる。多くの高齢者の詐欺まがいの工事の契約は人付き合いが減った高齢者の状況を示している。
今度の一時転居で、多くの老人の付き合いで不動産業界の人との付き合いが少ないと感じる。家を買っても売ることは慣れていない。特に木造家屋は個々の家屋の評価価格が難しく、固定資産税の評価では測れない。転居する予定の家は昭和の作りで、一応リフォ―ムされているので賃貸に出せるが内見した数件の家はエアコンが各部屋に付けられず、さらに水回りが昭和の作りで風呂も追い炊きも出来なさそうだった。またテレビも昔は1家に一台だったが、今はサイズの小さいのは1万円台からあってアンテナ配線が少ない。さらにコンセントが少なくタコ足配線となりそうだ。
時代はさらに進歩していて、タンス等の置き場が消え、ウオークインクロゼットが普及していて、今度の転居で箪笥が粗大ごみとなった。家具類がニトリとイケアの組み立てになって、捨てる選択肢が出たようだ。このような情勢の変化は不動産屋との付き合いがないと知ることない。
そこで空き家となっても次の使い道が見つからないし想定以上の安値で売るしかない。古家のリフォ―ムは需要動向を知らないと危険である。都内の空き家が増えるのは必至で相続人を悩ませるだろう。