築地市場で行列の長い寿司屋で一・二を争う大和寿司と寿司大のが豊洲市場に出ている。豊洲市場青果部（五街区・豊洲6丁目3）築地より豊洲のほうが店舗が広く、そのせいか行列の長さが築地市場より短い気がする。近所と言うことで既に出勤前に朝5時から営業しているので朝食として大和寿司で食事をとった社員がいた。（4千円という）
東日本大震災のとき、自粛時期に築地市場の寿司屋の行列が消えた。行列があるということは平和である。戦後の食糧難の行列とは異なる。
雨が降ると雨漏りが激しかった築地市場と違って豊洲市場は荷卸するところが屋根の下で実に快適である。ここが一番豊洲へ移って良かったと思われる。だんだん落ちついいて、細かな築地で形成されたル－ルが出来つつあるようだ。知らない人を除くと駐車スペースの争いも無いだろう。ただ観光客が不意に場内に入ってうろうろすることが予想外・想定外かもしれない。
豊洲市場はやはり休市日はどんなに混んでいる大和寿司でも休みだった。市場で働く人のためのレストランだが早朝以外は混雑が激しく利用できない気がする。一ヶ月すると利用できるのだろうか。
豊洲市場は日曜日と祭日とほとんどの水曜日は休みでレストランも休みです。あの24時間営業の吉野家も豊洲では多分休みと思います。築地では休みで場外の吉野家で食べていました。今日はレストランの試金石の日です。営業するのでしょうか。
豊洲市場で観光客開放初日。いきなり食堂が1時間待ちとなり、立ち入り禁止の青果仲卸売り場へ子供連れは見学。タ－レ－が疾走しているので危険だが知らないようだ。今事故を起こすと報道される怖さを築地の人は知っているのでかなり慎重である。いずれ東京都との懇談会で問題となるだろう。
ユリカモメの高い電車賃を節約して豊洲駅から歩く人が多いので豊洲市場から晴海に向かうには信号一回では渡れない。京都や鎌倉のような観光地に住んでいる人と同じ気分かもしれない。ただ豊洲市場近辺にはコンビニが無いようだ。
11日の大混雑も二日目になってほぼといってよいくらい混雑なし。もちろん13日から一般観光客が入ってくるので食堂等の問題は解決しない。いまは市場関係者が場内各地を歩いて確認している。みずほ銀行東京市場支店とか郵便局も確認した。仕事は慣れの問題で後数日で混乱は収まる。
豊洲は広い。歩数計の数がとんでもない数字を示している。デジタル時計が初日は30階昇ったと示していて二日目は無駄な確認は避け7階に減った。
築地市場でもあったが豊洲市場でも犬が散歩している時、電信柱等に小便をして縄張りを主張するマ－キング行動がある。青果部を含め、今度の豊洲市場は駐車位置を指定し、使用料を青果連合に支払うことになっている。大田市場の失敗を避けるためだがもう少し経てば豊洲市場の目に見えない慣習が出来るだろう。豊洲市場のマ－キング作業はもう終わりが見えた。青果部は9日から稼動しているので外部の道路のように混乱も無く落ち着いている。これから懸念されるのはレストランの正式稼動で暇な観光客が占拠し市場の人たちが食事をとれない事である。車があるので豊洲のショピングセンタ－のレストランに行くしかないだろう。
青果部の卸売り場と駐車場との境は人の動きを感知して開く自動ドアのようなものがある。先進的な施設である。どれだけ経費がかかるのだろうか。正式な豊洲市場の施設使用料の金額は12月から始まる。11月は築地市場の分が含まれるのでおおよその金額がわかるが12月の正式な金額が出て倒産する事業所もあるだろう。今日の新聞報道では豊洲へ入場した水産仲卸は492で30程の仲卸が消えた。落ち着けば東京都が空き店舗を募集するだろう。この時初めて豊洲市場の真価が問われる。倍率が高ければ豊洲移転は成功といえる。
朝から豊洲市場の空からの報道でうるさい。予想とおり豊洲市場水産部の混雑はバブル期の築地市場の混雑を思い出す。慣れない人たちと挨拶の来る人たちで豊洲は混んでいた。既に稼動していた青果部は9日の混雑も無く平穏に対処していた。定時時間には閑散とした。
築地での冷蔵庫のフロンガス撤去工事が遅れて今日無事に終わったのだろうか。
日本橋の魚河岸が築地に移転したのは明治の欧風化政策の一つとして銀座のはずれにある日本橋魚河岸の風景があまりにも文明開化と違って後進国をあらわしていた。明治期の魚河岸労働者はほぼ裸で魚を販売していたという。そのような風景を先進国の人に見させたくないと為政者は考えたようで明治の20年代初めから日本橋の魚河岸移転は東京市の懸案だった。何度かの移転候補地が現れ消えた。多くは移転先住民の反対であった。今度築地市場が豊洲へ移転するが江東区の反対も築地の水産仲卸の反対と共にあった。今は観光地となってしまったが本質は物流施設である。
今度の豊洲移転も東京都の施政方針と築地で元気な業者と時代の流れについてゆけない多数の業者のせめぎあいで遅れた。いずれ豊洲も時代遅れとなり移転するだろうがわれわれは死んでそこまで見届けることは無い。今日豊洲市場を訪れる同業者の挨拶で忙しいだろう。
豊洲市場へ移転して二日目、最後の築地市場の仕事として、不要書類で粗大ごみとして築地市場に廃棄できない紙ごみを処理する業者の立会いに行く予定。この業者は場内青果部の御用達とも言える、以前破綻したせいか信用金庫のあとを引き継いだ城北信用金庫の紹介で仕事を手配した。
先週末に築地市場で長年親しく付き合ったトナミ運輸の運転手に豊洲へ行ったら配置転換も無く別れるということだった。たった二日の別れだった。9日個人的な家庭事情まで話す(日本着てから20年になる30代後半）中国出身の人がまた豊洲に配達しにきたので（笑いながら・このうそつき）といって荷受した。トナミ運輸の豊洲付近を従来配達している人が市場というものを怖がり怖気ずいたようだ。急遽一部の地域をはずし豊洲市場担当となった。慣れたら築地市場の配送は簡単でが始めての人に対して警戒感が強く怖いと感じるかもしれない。スピ-ド感が必要でいちいちフォ－クリフトの借り出し確認を認められては仕事にならない。築地市場で別れた人たちが豊洲で再会することを深く感じる。一度築地市場の世界に馴染んだら他の世界は面白くない。
昔も昔の30年前京浜東北線秋葉原駅で真横の神田青果市場の活発な活動を見ることが出来た。それが豊洲市場が出来たためユリカモメ沿線から昔とは違っているが豊洲市場青果部の活発な営業活動を見ることが出来る。豊洲市場の正式な営業開始は11日だが既に豊洲市場は昔の築地のように黙っても客が来るとはいえないし、大田市場という強力なライバルのため実質的な活動が始まった。電話回線も開通の見込みもギャンブル的だったが予定通り開通した。時にインタ－ネットは8日午後3時まで築地で受信し、6時には豊洲で受信した。夜の入荷も普通の時間に入ったようだ。9日朝は慣れない青果業者で店先を占拠されたが張り紙程度で移動してもらった。豊洲開業時は水産部よりは混乱が少ない気がする。
明日もまた5時出勤か。今日は午前4時でいきなり回線異常で受信できず、原因を調べるとモデムとパソコンをつなぐところが外れていた。誰かが整理されていないところを引っ掛けたと思われる。何があっても今の豊洲は驚かない。明日は築地市場の納骨式と思っている。東京都から借りていた売り場・事務所等の鍵を返すことになる。これで築地の職場は東京都の管理となり、中に入れば不法進入となる。
午前5時出勤で築地市場での最後の出荷・明日は豊洲市場へ集荷してくださいと話す。午後2時に本日の出荷は終わり、残品を豊洲へ搬送。パソコン撤去し、午後6時50分に豊洲で無事デ－タ受信で豊洲市場の始動となる。明日は午前2時より築地場外市場へ初荷となる。
がらんとした築地市場の風景は見慣れない風景で思わず涙が出た。20年近く築地市場の移転会議に傍聴人として参加したがこの様な風景は想像していない。築地で生活していたネズミは急変した環境に驚くだろう。
今は眠い。明日は豊洲へ搬入した漬物の整理となる。
豊洲市場へ本格的な引っ越し初日・マスコミ報道ではタ－レ－300台が午前5時からの東京都指定の認可時間で豊洲市場に向かった。その後フォ－クリフトの走行時間となっている。
一日商品の事務機器の引っ越し準備。今はパソコンの引っ越しが最重要でその後通信機器の遮断時間の打ち合わせが結構難儀した。人気の少ない築地市場の午後にイカリ消毒の制服を着た人が築地市場を確認していた。チュウ害の報道で有名な築地市場はこれからアスベスト・有害化学物質の報道が出るだろう。今まで報道管制していたのは築地の代替施設が無かったため、行政としては止むをを得ないと想っていて、中で働く人たちは見て見ないふりをしていた。ネズミの昼間からの横行は目に余るので広く世間に知れ渡った。豊洲は閉鎖型の施設なのでカラス・カモメ等の築地市場で餌をあさっていた鳥たちはこれからどこで餌をあさるのだろうか。
夜警備の人たちと雑談。夜十時までの勤務と言う。世間の人たちの築地市場に関するマスコミ報道とどう違うか聞きまくった。結局築地市場水産仲卸の衰退はパソコンを築地市場で稼動させることが出来なかったためと想われる。狭い帳場で電源も少なくまして光ファイバ－が引けたのは都内で一番遅れた地域かもしれない。劣化した電話回線はＡＤＳＬによる通信が難しかった。一時使用したこともあるが酷かった。つまり築地市場は都内で一番インタ－ネットに縁の無い地域だった。多くの一般人が築地市場に郷愁を感じるのは、カタカナの屋号がほとんど無く漢字だらけで、最近は随分増えたが昭和レトロの世界で不景気な平成より活気のあった時代を懐かしむことを感じられる場所だろう。今でも肉体労働が幅を利かせているが豊洲市場は広すぎて小車による配送風景が減るだろう。この小車の配送風景は毎年1月5日の初セリでマグロを築地市場の場外まで運搬する人力に江戸時代の大八車のようなものである。天秤棒による配達も築地市場で10年前に見かけたこともある。さすがに銀座や築地の料亭街は遠く無理だろう。江東の警察はタ－レ－による豊洲市場外の配送を取り締まるという。チュウ王区は慣習として黙認だったようだ。早朝ガソリンタレ－が爆音を出しながら銀座の飲食店に配送する風景は築地の名物だった。豊洲でタ－レ－の取締りが強化されれば豊洲市場のガソリンスタンドから出るゴ－カ－トの集団に豊洲市場の風景とされるかもしれない。朝焼けの環状2号線の豊洲大橋を走行するタ-レ－はこの四日間しかないかもしれない。
10月6日で築地市場が閉場したが。豊洲へ電動タ－レ－が自力で移動する。新車はともかく年代物のタ－レ－は電池の劣化で2ｋｍ超える距離には不安がある。レ－スは午前5時から始まる。
行きはタ－レで帰りは築地・豊洲の巡回専用バスで乗り入れる。無料という。83年前の日本橋から築地市場に乗り入れたとき時代の不安もあって（中国大陸で戦争前夜だった）暗い行進だったという。豊洲移転のタ-レ－も夜明け前の走行となるが豊洲大橋の頂上で東の空がうっすり明るいと感じるかまだ前途不安で暗いと感じるかは7日から11日までの天気次第と想う。移転レ－スが6日から始まっている。準備1日、移動1日で9日始動。11日本格営業。
築地の移転構想から50年。紆余曲折がありすぎた。築地市場の日本の食文化を考えると政争の材料となってもやむを得ない。地域振興のシンボルは政治家の圧力で築地で販売促進するというパフォ-マンスを生じた。築地は絵になる風景だった。
築地市場の83年の記念イベントでそれでなくとも3連休と言うことでいそがしいいのに有給消化の人もいてで大変だった。世間では涙の築地閉場だが仕事となれば次の豊洲開場もあるので戦力保存で明日に備える。壊れかけた施設から重大事故もなく、小さな事故は毎日あったがすべて過去のいい思い出として終わった。終わりよけば全てはいい思い出となる。
