劇団の公演に去年まで使って居た東京芸術劇場は、
今年の1月から改修に入って、来年まで使えないため
今年は公演場所を新宿区にある箪笥区民ホールへ変えて、
休日が取れなかったので、12月の平日に開催することになった。
今年は出演者が10人と、過去最少の出演者。
今年の芝居が今までの芝居と明らかに違ったのは、主役がハッキリしていた事。
今年の芝居が今までの芝居と明らかに違ったのは、主役がハッキリしていた事。
それまでの芝居は主役が二人居たりで、主役の存在感は今回ほどでは無かった。
今年の芝居は主人公が一人、主人公はいわゆる『朴訥(ぼくとつ)な男』
飾り気がなく無口で、実直で素朴な男としての役作りを求められた。
その周りに居る人達との関りで、生きる事に後ろ向きだった主人公の生き様が、
ダンス教師である、50年前の恋人と再会したことによって
その彼女にそそのかされて、不本意ながらダンスチームに参加する事になり
仲間に頼られるうちに、いつの間にか仲間の中心に居るようになって
少しずつ生きる事に前向きになって行くという話。
その主役を任された僕は、最初こそ今までと同じ感覚で稽古に臨んでいたのだけれど、
座長から
『枯れてないんだよなぁ・・・・エネルギーがみなぎっている』
と苦笑いされてから、そういった『枯れた人間』の事を考えたりした。
稽古が進むにつれ、自分の芝居に違和感を感じ始め、自分の役作りや、
僕の芝居が脚本にある人物像とは違って居る事に気が付いて、悩んだ。
台本を何度も読むうちに、自分の芝居にますます違和感を感じ始めてもいた。
そんな訳で、10月後半から夜中でも声を出してセリフの言い回しの練習を2~3時間、
秘密基地の利点を生かしてほぼ毎日、気が付いたら夜が明けていたことが何度もあった。
芝居はあまり動き回らず、ほとんど動かずに芝居をする事が多く
それだけに、顔の向きや立つ時の姿勢等を姿見の鏡に映してみたりもした。
ラストの5分間は、ほぼ僕独りの芝居だったので、舞台上の動きなどを
芝居で使うBGMに合わせて、黙々と反復練習する毎日でした。
そういった事もあって、今回は今までとは違った『やり切った感』がありました。
本番の出来の良し悪しはともかく、自分が出来る事は全てやったと自信を持って言えます。
その証拠に今回は、今まで一切見なかった公演の動画を見ようという気になった。
今までは、自分の芝居が嫌いで一切見なかったんですけれどね、
そういう意味でも努力が足りなかったのだ・・・と反省もしました。
今までは、自分の芝居が嫌いで一切見なかったんですけれどね、
そういう意味でも努力が足りなかったのだ・・・と反省もしました。
来年の公演はまだ未定ですが、来年も今年と同じ気持ちで芝居に臨めるのかなぁ・・・・?
なんて、そんな事を考えてしまいます。