今回のフランスの旅で関心のあったのが、バイクファンとしてフランス特にパリ市内の自転車事情であった。
事前に聞いていたところでは、レンタル自転車が普及していて、自由に乗りたいところから借りて、乗り捨てOKで、安く利用できて是非利用してみたいと考えていたのだ。
ツール・ド・フランスが行われるフランスは、自転車文化も先進国としてあらゆるシステムが機能している筈と期待していた。
パリに入る前に、南フランスのカステルノーダリーのミデイ運河では、バカンスを利用して1ヶ月の自転車(バイク)旅行中のサイクリストに出会ったが、さすがの自転車王国と感心していたのだ。
ホテルのレンタサイクルで、ミデイ運河を半日程、ポタリングを楽しむこともできた。
ところが、パリで見たものは、全く期待したものとは程遠いものであった。
確かに、無人レンタルシステムのベリブ(Velib)は、市内のあちこちに見られて、整然と駐輪場に並べられていた。
ベリブ(Velib) =自転車(Velo) + 自由( Libert )から生まれた造語である。
市内には、約2000箇所の利用発券機があり、約2万台のベリブが配置されているそうである。
年間登録料は、29?で、1?/日。更に、30分以内であれば無料だそうである。
ところが、パリの交通ルールは、日本とは異なり自転車は車道を走らなければならないのである。
その上、自転車専用道路が完備しているものと理解していたが、裏切られた。
2日間に見聞した範囲では、一部で見られた意外は、自転車専用レーンはなく、その上に石畳が多く、快適に走れるとは言い難い。
ドイツやスイスで見た自転車レーンは見られず、フランスは意外や自転車後進国だと聞かされた。
日本では、自転車+電車の通勤風景は、今や常識となっており、最近はジテツウ者が大変多くなってきている。
確かに、ジテツウの人も見かけたが、ルールを守る人はすくなく、市内の交通事情では大変危険である。
ロータリー交差点では、出入りが慣れないと非常に難しそうであり、信号のあっても守る人は少ないようだ。
ベリブは、ママチャリとMTBを合わせたようなスタイルで、ギヤチェンジも出来るが、決して手入れがいい状態ではなかった。
しかも、市内で覗いたサイクルショップは、実にお粗末で高級車は殆ど見られず、日本の自転車屋さん以下であった。
それに、市内では殆どロードバイクにはお目にかからなかった。確かに、あの石畳の上はロードでは走れないだろう・・・・・
休日のパリ郊外でポタリングを楽しむ光景を見たかったが・・・・・・
ツールでは、シャンゼリゼ通りや市内を周回するのだが、あれは特別だったのである。
夫々のお国の交通事情があるが、まだまだ日本の歩行者と自転車が共有するシステムも、パリに比べれば 悪くはないのだろうか?
日本も自転車利用者が増えているが、ルールを守り楽しむサイクルシステムを作り上げていきたい。
今日も、ジロ・デ・イタリアでは凄い光景が楽しみである。