575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

問われたる琉球処分蝉時雨   能登

2016年08月28日 | Weblog
今の沖縄県は、江戸時代までは琉球王国でした。
明治政府は琉球王国を滅ぼし、日本国家に組み込みました。
これを琉球処分と呼んでいます。
平成の今、100年以上前のことが問われている、と句は訴えています。

明治政府は、清国との冊封関係・通交を絶ち、明治の年号使用、
国王らに上京することなどを迫りました。
しかし、琉球は従わず、武力を背景に処分を決めたのです。

安倍政権は、基地問題で沖縄県民の声を聞こうとしません。
そして威圧的態度で臨んでいます。
これが、琉球処分と同じであるという批判を招いているのです。

初句の「問われたる」で、問われているのは本土の私たちです。
蝉たちも大きな声で問うているようです。

            

「創」という雑誌を読んでいたら、こんな話が載っていました。
東京へ転勤となった琉球新報の記者。さっそく住まいを探しました。
ところが不動産屋さんから、こんなことを言われたそうです。
「家主さんが琉球新報には部屋を貸したくない」と言っていると。
信じがたいことですが・・・
「沖縄の新聞はつぶせ」という声がある昨今、恐い話です。

                        遅足
コメント
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