575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

氷張り埋む木の葉に時とどむ  紅

2021年02月10日 | Weblog

状況の説明で気になるところもありますが
時を止めるほどの深い静寂が地中にあるとするなら
凍てついた木の葉の中かもしれませんね。

能登さん:氷の下の木の葉に時がとどまる。なるほど。
須美さん:時とどむが好き
殿さま:マンモスも氷結して発見されています。氷は時をも止めてしまうのでしょうか。

物質が凍るのは、動き回っている分子が動きを止めることと
理科の時間に習った覚えがあります。分子って何?
突然動きを止める遊び「だるまさんがころんだ」を思い出しました。
目に見えない分子も動かなくなるくらいですから、
時間もフリーズするかもしれませんね。


凍し夜に フリーズ解けぬ 信号機  (殿)

この句には紅さんより
「中七から下五への意外性に惹かれました」とコメントがありました。

こちらは心象風景も詠み込まれているように思います。
信号機は、何の象徴でしょうか。自分自身?
止まれと進めを表示し、交通環境を円滑にする装置。それがフリーズしている。
ずーっと点滅,行きつ戻りつを繰り返しているのかもしれません。
解けぬということですから、多少のいらだちもあるのでしょうか。
コロナ禍の時事句ともとれますね。
春の光にフリーズが解けることを祈ります。  郁子

コメント
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