575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

拭いてやる小さき手たんぽぽ陽の匂う  郁子

2023年03月17日 | Weblog

今回はたんぽぽという身近な草花がお題でした。簡単にいくつも浮かぶかと思いきや、意外に難産だったという感想もきかれました。少し季節が早いのか、公園や空き地が整地されすぎたせいなのか、なかなか花が見つからず、私は思い出の中のたんぽぽを詠みました。

いただいたコメントです。

千香子さん: 可愛らしい情景が浮かび選びました

須美さん: ほのぼのとした暖かさがよく伝わってくる。

他に童子さん、佐保子さん、遅足さんもとってくださいました。

摘んだあと大事に手に持っていたたんぽぽから白い汁がでます。このべたべた感と黒く汚れた掌の気持ち悪さ。思わず手放すたんぽぽはくにゃりとしてお日さまの匂い。拭いてもらおうと差し出した幼子のパーの手もお日さまの匂いがしていたはずです。

私は野生児だったので腰のあたりでゴシゴシした気がしますが。

 

 たんぽぽから小さな風が吹いてくる  遅足

この句に晴代さんは

「絵本のような光景ですね。」のコメントとともに選句されました。

たんぽぽは郷愁をさそう草花かもしれません。小さな風は思い出でしょうか。

 

たんぽぽの発音がうまくできず、どうしてもひとつ「ぽ」が余分につく娘のことを思い出し詠んだ句

2017年3月 題詠「春の草花」

 たんぽぽぽ吾子のくちびる「ぽ」を重ね  郁子

 

 

コメント (2)
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