セレッソ大阪は、『セレッソ大阪設立30周年マッチ』としてこの試合を開催するとのこと。
また、GKキムがJ1通算400試合目の一戦になるのだそうだ。
セレッソ一筋で16年、外国籍選手のJ1歴代最多出場記録も更新し続けているという。
まあ、その辺は、そうですか、で済ませたいが、Jリーグの公式ホームページのこのカードの見どころは、なんて書かれ方だ。
15位・新潟をホームに迎える今節は、「勝利がマストの一戦」(小菊監督)となる。J1得点ランクトップを走るレオ セアラを中心とした攻撃陣がしっかりと先制点と追加点を奪い、あと1試合出場すればJ1通算400試合出場となる守護神・キム ジンヒョンを中心とした守備陣がクリーンシートを達成し、メモリアルマッチを勝利で飾りたい。
もう、2-0以上で勝つことを前提としているようなプレビューだ。
なめられたもんだな、こんな文章を書いたセレッソ番記者に目にモノを見せてくれるわ!
…と思って、試合の先発メンバー発表を待った。
小見がけがのようでメンバーから外れたが、小野、長倉、長谷川元希、松田と、楽しみな顔ぶれが前にそろった。
フェイスガードをつけた宮本も復帰2戦目で期待した。
さて、試合。
ホームでメモリアルな一戦を負けるわけにはいかないと、セレッソは前からボールを追ってきた。
だが、それをはがす新潟。
最初の小野のゴールはオフサイド。
だけど、しだいにボールを握れるようになった。
特に、長倉が、けがをする前の状態に戻ったようで、キレッキレの動き。
攻守にわたって、すばらしいと感心していた。
先制点も、相手をターンでかわしてドリブルでエリアに進入した長倉のラストパスからだった。
ファーに動いた松田が、そのパスを蹴ると、ボールは相手GKを弾いてゴールに飛び込んだ。
待ちに待っていた、松田のJ1初ゴールとなった。
今までチャンスを外し続けてきたから、ようやく決まったか、とチームメートもサポーターも大喜びだった。
長倉、松田だけでなく、この時は小野もゴールに向かって走っていたことが、相手の目に入り、松田へのマークがずれたことも。大切な要因だった。
後半も油断なく、と思っていたら、立ち上がり危ないシュートを受けた。
舞行龍の手をかすめていたようだが、何の判定もなく、見過ごされたのはラッキーだった。
そして、直後に攻め上がった新潟は、元希がゴール前の長倉にパスを送った。
長倉のシュートははじかれたが、ボールは詰めていた小野がシュートすると、ゴールに転がって行った。
前節の敗戦後のロッカールームで、チームメートに熱く語っていた小野の、有言実行の今季初ゴール!
真っ先にゴール裏に駆けていく小野の熱さ、いいね!!
これで2点目、2-0と優位に立った。
そして、80分、ゴール前で長倉が倒されると、いったんはイエロー判定だったが、VARの結果、レッドカードに判定変更。
新潟はその後気分的にずいぶん楽になって試合を進めることができた。
だけど、ここで多くチャンスを作りながらも追加点が取れず、アディショナルタイム10分の9分過ぎにゴールを許し、1点差に迫られてしまった。
試合は、2-1で逃げ切った。
けれど、追加点が取れなかったこと、1人少ない相手に得点を許したことは、大きな反省材料だ。
それにしても、長倉と宮本はいいなあ。
長倉のあのスプリントと技術の巧みさ。
来季はきっとどこかに引き抜かれてしまうのではないかなあ。
そして、宮本のボール奪取力とパスのうまさ。
フェイスガードが取れて、本格的にプレーする日が楽しみだ。
反省すべき点はあっても、ともかく勝利は大きい。
前の試合から1週間あれば、こうしてしっかり勝つ試合ができる。
けが人が多くなければ、かなり力は高いということだ。
長倉、元希、小野、宮本、巧、高木ら、けがをしたメンバーが続々と復活してきているのは、本当に心強い。
これから夏の中断期間になるが、しっかりチーム戦術と個人の力を高めて、後半戦は快進撃を見せてほしい。
今日の試合では、札幌、京都、湘南と、下位チームが軒並み勝利して勝ち点を積み上げた。
新潟も勝ったけれども、他の下位チームも勝ってしまって、差は開かなかったのだから。
そして、中断明け後は、下位に沈む磐田や京都との試合が続く。
負けるわけにはいかないのだ。
とはいうものの、今日の勝利で中断期間中も少し明るい気分で過ごせるよ。
Visca Albirex !!