一部引用・・内閣府が40~64歳までのひきこもりを約61万人と発表し、40歳未満の約54万人と合わせて全国で100万人以上になったことに驚きが広がりました。しかし藤里町の徹底した全数調査は、事態がさらに深刻なことを示唆しています。
18歳以上55歳未満の人口は5703万人(2017年)、その8.74%は498万人です。都市と地方では環境が異なるし、藤里町の調査は精神疾患なども含まれているため単純にあてはめることはできないとしても、この数字は衝撃的です。――内閣府調査は64歳までを対象に「ひきこもり状態になって6カ月以上」の人数を推計していますが、藤里町社協が調べたのはシルバーバンク(高齢者就労支援事業)の対象にならない55歳未満で、なおかつ「2年以上」働いていない町民なのです。
「ひきこもり500万人」なんてありえないと思うかもしれません。しかし藤里町の結果を男女比で見ると、「ひきこもり率」は男が11.6%、女が5.6%です。地域の子どもが集まる公立中学校の40人学級(男女同数)で、男子生徒2人、女子生徒1人が55歳までにひきこもりになると考えれば、これが荒唐無稽な数字とはいえないことがわかるでしょう。
藤里町の訪問調査では、本人は求職準備のために一時的に故郷に戻っていると思っていながら、その期間が5年(あるいは10年!)を超えていたり、「うちの子どもは遊び回っている」と親は思い込んでいても、その「遊び」はガソリンがなくなるまで一人でドライブすることだった、というケースがありました。
全国調査でも、アンケートではなく訪問調査で対象世帯の実態を調べれば驚くような数字が出てくる可能性があります。必要なのはまず、私たちの社会がどうなっているのか、そのほんとうの姿を知ることではないでしょうか。
アンケートで分かったひこもりは全国100万人。実態は500万人!?【橘玲の日々刻々】|ザイ・オンライン https://t.co/qCj5n5vg5O @ZAi_Tachibanaさんから
— achikochitei (@achikochitei1) 2019年4月30日
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