今宵バッハをはなれて楽しむのは、ヘンリー・パーセルの「チャコニー(シャコンヌ) ト短調」。演奏はピーター・ホルマンとパーリー・オブ・インストゥルメンツで、1986年に録音された「Ayres for the Theatre」(Hyperion CDA66212)に収録されたものです。このチャコニー(Z 730)はパーセルの「ファンタジーおよびイン・ノミネ(御名において)集」(1680年)に所収されており、悲哀のある調べが魅力的です。近年ではもっと鋭く、アグレッシブな演奏もきかれるようになりましたが、やはりイギリス勢の演奏はよい意味で中庸ですね。ちなみに、ベンジャミン・ブリテンによる編曲もあります。